双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

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弐章 蒸気の国・エンジーム

三十話、意外と良い人…?

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「…よし、ベルベーニの森まで後少しだ!此処で暫しの休息を取る。あるかもしれない決戦に備え、各々英気を養ってくれ給え!」


アデルバードの指示に、その場に全員が腰を下ろした。勿論私も例外じゃ無い。兄さんだったらケロッと立っているんだろうけど、私は無理だった。かなり疲れた…馬車で移動してたんだけど、かなりの畦道あぜみちになったから降りて徒歩で此処まで来た。


「大丈夫か?フウカ」


「うん。何とかね」


「軽食を持ってきた。今の内に食べておくと良い」


アデルバードが差し出して来たのは、サンドイッチとコーヒーだった。…私苦いの飲めないんだよね…


「ありがとう。コーヒーはあげる。苦いの得意じゃ無い」


「ふふ、可愛らしいな。大丈夫さ。念の為ミルクとシュガーも持って来てある」


「用意周到だね。ありがとう」


アデルバードから差し出された包装されたサンドイッチとコーヒー、ミルクとシュガーを受け取った。全部入れれば飲めると思う。


「…?アデルバードは食べないの?」


「嗚呼。私は大丈夫だ」


「…はい、半分」


サンドイッチを二等分にして、片方をアデルバードに渡すと、目をまん丸にして驚いてた。面白い顔してる。


「私も一個は食べられないから、食べて」


「…成程。そう言う事なら有り難く頂こう」


アデルバードも私の隣に腰を下ろすと、サンドイッチを食べ始めた。これ多分兄さんが見たら荒れる気がするけど…まあいいか…


「フウカとライハは何故旅をしているんだい?そういえば聞いた事がないだろう?」


「世界を見る為。私達は狭いところで育ったから、色んな場所を見る為に旅をしてるの」


「ふむ…そんな大きな志であれば、この私の誘いも断るか…いや、そんな事は無い筈だが…」


何かボソボソ言ってるアデルバードを無視してミルクとシュガーを入れたコーヒーを飲む。うん、甘くて丁度良い。それに、凄く天気良いから、何か眠くなってくる。


「…?眠いのかい?フウカ」


「少し。でもこれくらいなら平気」


「いいや、少し寝ていると良い。今回の作戦の要は君なのだから。私の膝を特別に貸して上げよう。何、大丈夫さ。きちんと私が起こしてあげるから」


何か流れる様に膝枕されたけど…この体制やばいかも…睡魔が…しかも静かに黙っててくれてるし…兄さんがナルシ野郎ナルシ野郎言ってるけど…それに私もちょっと苦手だけど…でも普通に良い人だったりするんだろうな…この人…


「…お言葉に甘えとく。でもちゃんと起こしてね」


「勿論だとも。今は休むと良い」


まあ、今は取り敢えず寝ますか。この後魔術連発するかもしれないし…
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