双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

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参章 芸術の国・アーティオン

三話、可愛いお洋服ってやっぱり好き

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「はい、採寸終わり。座っていいわよ。デザイン画はこんな感じ。お気に召した?」


「…!凄い…可愛い…」


「ふふ、喜んで貰えてなによりよ。アンタ達は旅人みたいだから、ロングドレスと言うよりかはワンピースに近い形にしたわ。アンタ透明感凄いから、アタシも考えてて楽しいもの」


キャシーさんは魔術師みたいで、私を採寸してる間、キャシーさんの近くにあったペンが勝手に動いて、紙にデザインを描いてた。操作魔法の一種なのかな…?


「そうだ、名前聞いて無かったわね。教えてくれる?」


「風華・彼岸です。兄の方は雷葉・彼岸。一緒に居た女の子がマキアで小さな男の子がレオンって言います」


「フウカね。よろしく。フウカは好きな色とかある?」


好きな色…特段ないかもしれない…でも、一つあげるとしたら…


「水色と緑が混ざった色…ですかね」


「エメラルドグリーンかしら?良いわよね。アタシもあの色好きよ。ありがとう」


「い、いえ」


キャシーさんの後ろで鋏やメジャー、針、糸が忙しなく作業をしていて、思わず其処に目を取られた。


「嗚呼、気になる?創作魔法って言ってね、服を作る為の魔法よ。本来一つずつ手作業で作る人が多いんだけど、どうしてもかなり時間が掛かってね。それに、魔法もアタシの一部だからね。嫌だったかしら?」


「い、いえ!私も魔術を使うので…気になってしまって…」


「あらそうなの!奇遇ね!得意魔法はあるの?アタシ、あんまり魔術師に会ったことがないから」


得意魔法…多分キャシーさんはこの創作魔法なんだろうな…私…私は…


「私は自然の力を操る魔法…ですかね。炎とか水とか…」


「いいじゃない!確かにアンタ、良い魔力持ってるわ。澄んでて優しくて…何て言うのかしらね…人ならざるモノとも分かり合えそうな感じがするわ」


…精霊と繋がってますから…でも凄い…魔力で其処まで分かるんだ…私もそうなりたいな…


「最近、魔術師はかなり肩身の狭い思いをするから、フウカも気を付けなさいね。科学だとか魔術だとか…下らないのに…全く、愚かよね」


「此処でもそんないざこざが起こっているんですか?」


むしろ此処が発端まであるわよ。服とかは自分の手で作るものだ~って古い考えを捨てられない非魔術師が声を荒げてね…一時期本当に荒れてたから、今年のお祭りはやらないかもって言われてたんだけど…無事に開催されて何よりだわ」


…こんな綺麗で平和そうな国でもそんな争いが起こってたなんて…早くマキアみたいな例が増えればいいんだけど…


「そろそろ仮縫いが終わりそうね。そしたら試着して頂戴」


「あ、はい!」


「ふふ、完成が楽しみね」


段々と形を成していく服に、胸が高鳴って…うん、凄く楽しみ。
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