双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

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参章 芸術の国・アーティオン

二十五話、そんなん協力するに決まってんじゃん!

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「お!風華お帰り。話終わったのか?」


「うん。あのね、兄さんにお願いがあるんだ」


「何でも聞いてやるよ?」


村長の所から帰って来た風華は、酷く真剣な顔をしてて、俺も少し背筋が伸びた。


「魔法のショー、兄さんにも出て欲しい」


「俺非魔術師だぞ?」


「分かってる。でも…お願い」


風華の言ってる事はつまり、俺が神力を使う、それか風華の魔術を剣に付与してもらって使うの二択だけど…何で急に。


「…急にどうした?」


「村長さんから、この国の双子の話を聞いた。地の力と天の力を持った双子がかつて国を救った。だからこの国では双子が吉兆とされてるんだって。私は…明日のショーでそれを表現したい」


「…!?」


風華の真剣な瞳が俺を射抜いた。一目で嗚呼、本気なんだと理解できるくらいに強い目をした俺の片割れは、きっと俺達の誰よりもこの国の現状に心を痛めてたんだろうな…そして必死に自分に出来る事を探して…強くなったな…風華は。


「…分かった。そこまで言われて断る兄貴は居ねえよ。どうしたらいい?」


「兄さんには炎の魔術を付与する心算。私が水とか風とか色んな魔術を使う。神力は使わないよ。魔力コントロールのが得意だからね」


「了解、なら剣舞みたいな事か…出来るかな…俺」


頭に剣ぶっ刺さる未来見えるが?死ぬ?


「振り回すだけで良い。誰も剣を空中に投げろって言ってない」


「顔に出てた?」


「思いっきり」


やだ恥ずかしい。まあ、剣の型はししょーにせんせーに扱かれまくってるからな!自身ある。


「演出説明する」


「おう!頼むわ」


「まずね…」


風華が熱心に俺にも分かりやすい様に説明をしてくれる。…にしても、風華の魔術のレパートリーがいつの間にか増えてんだよ。精度も上がってるし。此処最近一切練習とか出来てない筈なんだけどなあ…それに、綺麗な演出だ。風華の心が綺麗な証拠だ!!


「動きは…多分土壇場でどうにか」


「案外そっちのが上手くいくもんな」


戦闘とかでも打ち合わせなしの行き当たりばったりがめっちゃ息合うんだよ。不思議だよな。


「フーカ!ライハ!何やってるんじゃ?」


「明日の事でちょっとね。レオンは?お友達出来た?」


「アイツラ変わった遊びを教えてくれたんじゃよ!カクレンボ?って言うらしい!」


レオンもレオンで楽しんでくれてるみたいで何よりだな。俺も帰ったら久し振りに型の確認するか。やるなら、ちゃんと風華の期待に応えなきゃお兄ちゃん失格だろ?


「礼がしたいって村の奴等が呼んでるぞ」


「先に言え!行くぞ、風華」


「うん」


一直線に走って行くレオンの後を俺と風華も追い掛ける。何か、林檎持って帰った時は怒られたけど、結果オーライだな!
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