18 / 232
一章【平穏ライフを目指して】
お前ら作業に戻れ下さい
しおりを挟む
皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。アレク先生に紅茶を出して、先輩方と少しお茶を飲みながらお話をすると、私は有言実行すべくすぐに刺繍に戻りました。因みに今は、ガーベラの刺繍を入れています。
「へぇ…器用だね」
「ぴゃっ!」
「ふふ、鳴き声した」
急に覗き込まれたので確かに奇声を発しましたが…鳴き声ってなんですか鳴き声って。はぁ…心を落ち着かせる為にも、皆様に先生の説明をしましょうか。
アレク・ユーリア先生。エトワリア学園の保健医で、人気投票第2位のキャラクターです。容姿は兎に角妖艶…そう、大人の色気が凄いんです。銀の長髪を普段は1つに纏めているのですが、今は下ろしていて、背中の中間辺りまで長さがあります。私より少し短いくらいですね。切長のレモンイエローの瞳に、その妖艶さを醸し出すのは口元にある黒子です。しかも生徒との距離が一々近いのです。
「先生、少し離れて下さい」
「何で?」
「針を持ってるので危ないですから」
本当に針を持ってる時に抱き付かれたり、近くに来られたりするとビクッてしてしまうので、止めて頂きたい切実に。
「私の心配してくれるの?いい子だねぇ。アリアは」
こんないきなり呼び捨てされたのマーガレット以来なんですが…
「んもう!アリアちゃんにちょっかい掛けないで頂戴!悪い先生ねェ、全く」
私が作業を出来ていないと察してくれたカミュ先輩が助けてくれました。ありがとうございます。
「アタシ達は先生と違って忙しいのよ!作業の邪魔しないで。大人しくしててよね」
先生にそんな事言えるのはカミュ先輩だけですよ…このお2人は仲が良いのです。確か幼馴染だった筈ですから、ここまで仲がいいのも頷けます。
「はいはい、役立たずの顧問は優雅にお茶をしながら見守ってるよ」
アレク先生は肩を窄めると、椅子に座り、お菓子を食べ始めました。カミュ先輩は溜息を吐くと作業に戻っていきました。私も仕上げに入ってしまいましょう。
今私はそれぞれ、薔薇、百合、パンジー、ラベンダー、そして今仕上げをしているガーベラの刺繍をしています。元々全て、時間が掛かる場所は終わらせていたので、仕上げだけを今行っています。これが終われば次はお洋服です。
「…カミュ先輩。最終確認お願いします」
「は~い………うん、良く出来てるわ。アタシが欲しいくらいよ」
「こんな物でよければいつでも」
「こんな物なんて言わないの!でも、お言葉に甘えるわ。今度頼むわね」
カミュはパチンとウィンクをして、ハンカチを納入する物が入っている箱へ入れました。問題が無くて良かったです。
「さ、2人とも。あともう一踏ん張りよ。今期の部費を減らさない為にも頑張りましょ」
「ええ、そうね」
「頑張れ頑張れ」
三者三様に反応を見せると、それぞれが作業に戻って行きました。私もトルソーに掛けたままのお洋服に向き合います。あとは細部の調節です。ボタンやリボン…その他装飾を付ける作業です。
「ねえカミュ。私もう帰っていい?」
「もう、大して来ないんだから今日くらいフルで居なさいよ」
「そうですよ先生。偶には真面目にお願いします」
「えぇ…」
…先輩方と先生の雑談が始まってしまいましたね…集中したいので、本当は静かにしていて欲しいのですが…
「アリア、私帰っていいよね?」
「アリアちゃんからも言ってやって頂戴!」
「え、えっと…」
私に振らないで下さいよ。私は正直帰って欲しいですが…
「ほらアリアは帰っていいって」
「アリアさんはそんな事言ってませんよ」
〈〈〈お前ら作業に戻れ下さい!!〉〉〉
「へぇ…器用だね」
「ぴゃっ!」
「ふふ、鳴き声した」
急に覗き込まれたので確かに奇声を発しましたが…鳴き声ってなんですか鳴き声って。はぁ…心を落ち着かせる為にも、皆様に先生の説明をしましょうか。
アレク・ユーリア先生。エトワリア学園の保健医で、人気投票第2位のキャラクターです。容姿は兎に角妖艶…そう、大人の色気が凄いんです。銀の長髪を普段は1つに纏めているのですが、今は下ろしていて、背中の中間辺りまで長さがあります。私より少し短いくらいですね。切長のレモンイエローの瞳に、その妖艶さを醸し出すのは口元にある黒子です。しかも生徒との距離が一々近いのです。
「先生、少し離れて下さい」
「何で?」
「針を持ってるので危ないですから」
本当に針を持ってる時に抱き付かれたり、近くに来られたりするとビクッてしてしまうので、止めて頂きたい切実に。
「私の心配してくれるの?いい子だねぇ。アリアは」
こんないきなり呼び捨てされたのマーガレット以来なんですが…
「んもう!アリアちゃんにちょっかい掛けないで頂戴!悪い先生ねェ、全く」
私が作業を出来ていないと察してくれたカミュ先輩が助けてくれました。ありがとうございます。
「アタシ達は先生と違って忙しいのよ!作業の邪魔しないで。大人しくしててよね」
先生にそんな事言えるのはカミュ先輩だけですよ…このお2人は仲が良いのです。確か幼馴染だった筈ですから、ここまで仲がいいのも頷けます。
「はいはい、役立たずの顧問は優雅にお茶をしながら見守ってるよ」
アレク先生は肩を窄めると、椅子に座り、お菓子を食べ始めました。カミュ先輩は溜息を吐くと作業に戻っていきました。私も仕上げに入ってしまいましょう。
今私はそれぞれ、薔薇、百合、パンジー、ラベンダー、そして今仕上げをしているガーベラの刺繍をしています。元々全て、時間が掛かる場所は終わらせていたので、仕上げだけを今行っています。これが終われば次はお洋服です。
「…カミュ先輩。最終確認お願いします」
「は~い………うん、良く出来てるわ。アタシが欲しいくらいよ」
「こんな物でよければいつでも」
「こんな物なんて言わないの!でも、お言葉に甘えるわ。今度頼むわね」
カミュはパチンとウィンクをして、ハンカチを納入する物が入っている箱へ入れました。問題が無くて良かったです。
「さ、2人とも。あともう一踏ん張りよ。今期の部費を減らさない為にも頑張りましょ」
「ええ、そうね」
「頑張れ頑張れ」
三者三様に反応を見せると、それぞれが作業に戻って行きました。私もトルソーに掛けたままのお洋服に向き合います。あとは細部の調節です。ボタンやリボン…その他装飾を付ける作業です。
「ねえカミュ。私もう帰っていい?」
「もう、大して来ないんだから今日くらいフルで居なさいよ」
「そうですよ先生。偶には真面目にお願いします」
「えぇ…」
…先輩方と先生の雑談が始まってしまいましたね…集中したいので、本当は静かにしていて欲しいのですが…
「アリア、私帰っていいよね?」
「アリアちゃんからも言ってやって頂戴!」
「え、えっと…」
私に振らないで下さいよ。私は正直帰って欲しいですが…
「ほらアリアは帰っていいって」
「アリアさんはそんな事言ってませんよ」
〈〈〈お前ら作業に戻れ下さい!!〉〉〉
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ではありません。肩書きはただの村人ですが、いつの日か名だたる冒険者になっていた。
小田
ファンタジー
ポッチ村に住んでいる少女ルリ。彼女には特別な力があった。彼女が六歳の時、ルリの母親は娘の力を封印した。村長はルリの母の遺言どおり、実の娘のように大切に育ててーー。十四歳を迎えたルリはいつものように山に薬草を採取しにいった。すると、偶然倒れている騎士を発見。ルリは家に運んで介抱するが、騎士ではなく実は三代公爵家の長男であった。
村人の少女ルリが学園に行ったり、冒険をして仲間と共に成長していく物語です。
ワンチャンあるかな、って転生先で推しにアタックしてるのがこちらの令嬢です
山口三
恋愛
恋愛ゲームの世界に転生した主人公。中世異世界のアカデミーを中心に繰り広げられるゲームだが、大好きな推しを目の前にして、ついつい欲が出てしまう。「私が転生したキャラは主人公じゃなくて、たたのモブ悪役。どうせ攻略対象の相手にはフラれて婚約破棄されるんだから・・・」
ひょんな事からクラスメイトのアロイスと協力して、主人公は推し様と、アロイスはゲームの主人公である聖女様との相思相愛を目指すが・・・。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する
ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。
きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。
私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。
この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない?
私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?!
映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。
設定はゆるいです
転生皇女セラフィナ
秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。
目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。
赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。
皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。
前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。
しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。
一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。
「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」
そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。
言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。
それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。
転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。
※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
悪役令嬢の妹(=モブのはず)なのでメインキャラクターとは関わりたくありません! 〜快適な読書時間を満喫するため、モブに徹しようと思います〜
詩月結蒼
ファンタジー
白髪碧眼の美少女公爵令嬢に転生した主人公が「私って、主要人物なの!?」となり、読書のため脇役を目指し奮闘するお話です。
読書時間を満喫したいという思いから、あれやこれやと頑張りますが、主要人物である以上、面倒ごとに巻き込まれるのはお決まりのこと。
腹黒(?)王子にウザ絡みされたり、ほかの公爵令嬢にお茶会を持ちかけられたり。あるときは裏社会へ潜入して暗殺者を従者にし、またあるときは主要人物と婚約し……ん? あれ? 脇役目指してるのに、いつのまにか逆方向に走ってる!?
✳︎略称はあくモブです
✳︎毎週火曜日と金曜日午前0時更新です。
✳︎ファンタジー部門にて6位になりました。ありがとうございます(2025年10月7日)
✳︎カクヨムでも公開しております
→https://kakuyomu.jp/works/16818093073927573146
1歳児天使の異世界生活!
春爛漫
ファンタジー
夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。
※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる