私の平穏ライフをお返しやがれください!!

瑠璃川翡翠

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二章【波乱のウィンターホリデー】

お前らさっさと決めろ下さい

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皆様こんにちは。アリア・ローゼリッタです。あれから暫く馬車に揺られて、大きなお屋敷の前に止まり。そのまま執事さん達に連れられて広間に案内されました。広間でポツンとお父様と2人で座っています。正座は前世振りですね。足が痺れて転けない様に気を付けなくてはいけません。


「タタミか…成程、矢張り久し振りに見ると興味深い…椅子では無く直接床に座るという機会も中々…」


…スーツとワンピースで正座してる父娘と棒立ちしているメイドさんと執事さん…結構カオスを生み出しているのでは?お父様は畳が珍しいのか、触ったりして感触などを確かめている様です。


「遅れて申し訳ありません。ローゼリッタ殿」


襖が開くと、着物を着た男の人とその後ろに執事さんとメイドさんらしき人が数人入って来ました。


「いえ、お気になさらず。寂蓮じゃくれん様。此方は娘のアリアです。アリア、此方は此方の御当主の寂蓮さんだ。挨拶を」


「はい。初めまして、アリア・ローゼリッタと申します。この度は貴重な場に立ち合う事が出来てとても嬉しいです。是非沢山の事を学ばせて下さい」


「おお…!何と所作の美しい事だ!此方こそ、よろしくお願い申します。ヴィンセント殿。アリア嬢」


よし、良い感じに印象を残せましたね。お父様も頷いています。良かった…


「これから、茶会があるのですが、お2人も如何ですかな?東の地域の茶を知るのであれば、たしなんで頂けた方がよろしいでしょう」


「それはそれは!是非とも参加させて頂きたいものです。アリアはとても博識でしてね。此方の茶会の作法も身に付けているのですよ」


「ほう…!その歳で素晴らしいですな…!それでは私の方から、心ばかりですがおもてなしを致しましょう。頼めるか?」


寂蓮さんの言葉に頷いた執事さんとメイドさんは其々私とお父様の前に座り込むと、手を引いて立たせてくれました。あ、足が痺れてます…


「東の地域の伝統文化の1つ、着物を是非お2人に着用してもらい。茶会に出席して頂きたい。勿論、お召しになった着物はそのまま差し上げましょう。よろしければ御家族の分も」


「妻達の分まで…相変わらず寂蓮様は御心が広くていらっしゃいますね。感謝致します」


「私も嬉しいです。貴重な体験をありがとうございます」


東の地域は本当に懐かしい気分になって、心地良い場所です。微かに聞こえるシシオドシの音も、樹木を揺らす風の音も…とても落ち着きます。


「アリア嬢。此方へ。着付けをさせて頂きます故」


「あ、はい。よろしくお願いします」


お父様達に見送られ、メイドさんに連れられて場室へ移ると、其処には沢山の着物が用意されていました。綺麗…

それに、何人かのメイドさんも其処に待機していました。皆さん着物を着ていますね。黒髪美人さんもいれば茶髪の美人さんもいます。でも何故か皆さん俯いていて…どうかしたんでしょうか…私、粗相でも…?


「…わ…いい…」


「…?」


「何ですかこの子!?可愛すぎませんか!?」


…?急に大声で話し始めましたね。彼女達…ありがとうございます…褒めていただけて嬉しいです…よ?はい…


「お土産でもらった西の地域のお人形みたい!銀髪も綺麗!!黒い着物に映えそうね!」


「目も綺麗な水色ですわ…紺色や白…肌も白くていらっしゃるから、何色でも似合いそう」


「アリア様、此方羽織ってみて下さいな」


呆然としていると肩に着物が掛けられました。私はこの流れ知ってます。お母様とショッピングした時と同じ感じです。なので…これは…着せ替え人形の刑に処されそうな雰囲気です。


「もう全部似合うって最強すぎません?東の地域の人間でもこんなに色々似合う人って稀ですよね」


「黒は彼女の銀色の髪が映えて美しいけれど、寒色系も着物も瞳が映えて美しい…悩んでしまいますわ…」


「顔がお可愛らしいですから、暖色も合いますね!全部似合ってます!」


はい、もう何でもいいので皆さんで決めて下さい。もう思考を放棄しますので…


〈〈〈お前らさっさと決めろ下さい!!〉〉〉
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