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第二章
第17話
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「…パパ。私、お母様の顔を覚えていないの…。顔だけじゃないわ。声も…何もかも…。私、そんなにお母様とお会いしていないの?それとも、私はそんなにお母様に興味も何も持っていなかったの…?」
「お前は、とてもリュミエールによく会っていたし、彼女といるお前はとても楽しそうだった…。時がくれば、全て思い出すさ。」
と、レンディスはルーチェの頭を撫でて言った。
(今は話してくれないのね…。時が来れば、か…。)
「お嬢様、皇帝陛下からお手紙が…。」
という、レスの話を最後まで聞かずルーチェが、
「陛下から?!」
と、言った。
(陛下から…?騎士団の話かしら…?もしや、婚約の話が…、ってそんなはずないわ。)
「ありがとう。」
(要件がはっきりと書かれていないわ…。何を考えておられるのやら…。)
「今から皇宮に行くわ。」
「今からですか?!…かしこまりました。」
と言うと、レスは急いでルーチェの支度をした。
「ありがとう、レス。助かったわ。行ってくるわね。」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様。」
「帝国の輝かしき太陽皇帝陛下、ただいま参りました。」
「ルーチェ来たか。突然呼び出してしまい、すまなかったな。」
と言って皇帝は、お茶を1口飲んだ。
「騎士団の方はどうだ?正式に第3騎士団に入団したそうでは無いか。」
「まだまだ実力不足ですが、騎士団の皆さんはとても親切ですので、とても馴染みやすいと感じております。」
「そうか、それは良かった。本題に入ろう。ラリックのことは知っているな?」
「帝国の皇太子殿下を知らないものがどこにいましょう。」
「それもそうだな。以前、婚約の話を持ちかけたのは覚えているね?」
(え、本当に婚約の話なの…?)
「はい。」
「誰がふさわしいと思うか?」
「次期皇后にですか…。私は、セリーナ・デ・ラグチェ侯爵令嬢がふさわしいかと。」
「ほぉ?なぜそう思う?」
「まず、私のように後継者ではありませんし、礼儀作法などの教養の観点からも次期皇后の座にふさわしいかと。」
「そなたの意思は変わっておらぬか?」
「はい。私は今も次期皇后の座は望んでおりません。」
「わかった。そなたの意見、参考にしよう。」
「光栄にございます。」
(陛下があんなにあっさり引き下がるなんて…。少し意外だわ。まぁでも、裏で何かやるようなお方ではないし大丈夫よね。)
(向こうから誰か来る…!)
そしてルーチェは、目を凝らして人影の方を見た。
(殿下?!)
「帝国の若き太陽、皇太子殿下にご挨拶申し上げます。」
「久しぶりだな、チュトラリー公爵令嬢。第3騎士団員になったようだな。これからも活躍を期待している。」
「身に余るお言葉にございます。」
「そんなことは無い。令嬢が、初めてだな。帝国初の女性騎士だ。見習い騎士は、女性騎士が沢山いるが、正式に騎士になるものは令嬢が初めてだ。」
「そうなのですね…。」
「お前は、とてもリュミエールによく会っていたし、彼女といるお前はとても楽しそうだった…。時がくれば、全て思い出すさ。」
と、レンディスはルーチェの頭を撫でて言った。
(今は話してくれないのね…。時が来れば、か…。)
「お嬢様、皇帝陛下からお手紙が…。」
という、レスの話を最後まで聞かずルーチェが、
「陛下から?!」
と、言った。
(陛下から…?騎士団の話かしら…?もしや、婚約の話が…、ってそんなはずないわ。)
「ありがとう。」
(要件がはっきりと書かれていないわ…。何を考えておられるのやら…。)
「今から皇宮に行くわ。」
「今からですか?!…かしこまりました。」
と言うと、レスは急いでルーチェの支度をした。
「ありがとう、レス。助かったわ。行ってくるわね。」
「行ってらっしゃいませ、お嬢様。」
「帝国の輝かしき太陽皇帝陛下、ただいま参りました。」
「ルーチェ来たか。突然呼び出してしまい、すまなかったな。」
と言って皇帝は、お茶を1口飲んだ。
「騎士団の方はどうだ?正式に第3騎士団に入団したそうでは無いか。」
「まだまだ実力不足ですが、騎士団の皆さんはとても親切ですので、とても馴染みやすいと感じております。」
「そうか、それは良かった。本題に入ろう。ラリックのことは知っているな?」
「帝国の皇太子殿下を知らないものがどこにいましょう。」
「それもそうだな。以前、婚約の話を持ちかけたのは覚えているね?」
(え、本当に婚約の話なの…?)
「はい。」
「誰がふさわしいと思うか?」
「次期皇后にですか…。私は、セリーナ・デ・ラグチェ侯爵令嬢がふさわしいかと。」
「ほぉ?なぜそう思う?」
「まず、私のように後継者ではありませんし、礼儀作法などの教養の観点からも次期皇后の座にふさわしいかと。」
「そなたの意思は変わっておらぬか?」
「はい。私は今も次期皇后の座は望んでおりません。」
「わかった。そなたの意見、参考にしよう。」
「光栄にございます。」
(陛下があんなにあっさり引き下がるなんて…。少し意外だわ。まぁでも、裏で何かやるようなお方ではないし大丈夫よね。)
(向こうから誰か来る…!)
そしてルーチェは、目を凝らして人影の方を見た。
(殿下?!)
「帝国の若き太陽、皇太子殿下にご挨拶申し上げます。」
「久しぶりだな、チュトラリー公爵令嬢。第3騎士団員になったようだな。これからも活躍を期待している。」
「身に余るお言葉にございます。」
「そんなことは無い。令嬢が、初めてだな。帝国初の女性騎士だ。見習い騎士は、女性騎士が沢山いるが、正式に騎士になるものは令嬢が初めてだ。」
「そうなのですね…。」
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