Vision

まさ

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入学

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 高校生、それは青春シーズンである。何事にも積極的に取り組んで、失敗し、成長していく期間である…と大半の大人が言う。本当にそうだろうか?失敗のある人生はもったいない、それならば失敗せずかつ無難な人生を歩めばいいと俺は思う。俺のモットーは、
「行動する時はデメリットを考えて、メリットを否定してから…」
である。これさえ守れば人生楽して得することが可能である。しかし、俺のモットーは中学生になってぶち壊しとなった。なんでこんな面倒なことに……。


 4月2日、小原竜太は明葉高校に普通に入学して普通に高校生になる、はずだった。→''そもそも普通な身体ではないのだが''
 覚えたての道を平凡に歩く。沢山の家が並ぶ住宅街をゆっくり歩く。”ズキ”
突然襲う頭痛、めまい、そしてみなさんも当然経験があるであろう未来予知現象の時間だ。


……………ないのか?   ないな


沢山の映像が流れるように目に映る、
交差点、白い車、制服少女、、、
傷だらけのスクールバッグ、、、、、。


「ひかれた、これはひかれた!」
そう判断した俺はいつもには見せない全力疾走を見せた。50メートル7秒前半の俺とは思えない程のスピードがでていた。火事場の馬鹿力とはこのことだろう。

交差点、さっきと同じ場所、辺りを見渡す、、、「あった!」
白い車を見つけた。それと同時に少女を探し始めた。これには意外な苦戦を強いられる。人が多かったのだ。制服少女はそこら中にいる。
「セミロングセミロングセミロング!」

その時、車が動き出す。車は暴走し1人の少女に突進していく、、、、、、。

間に合え!

間に合え!

間に合えーーーーーーーー!!!


”キューーーーーーーーーーーーーー”

強烈なブレーキ音、少し煙もでていた。
結論から言えば………


少女は車にはひかれず、小原竜太にひかれ命は助かった。加えれば俺にはラッキースケベというスキルがないため、少女は女性としての威厳を守った上で怪我せず済んでいる。感謝しろよ、、、。


「あ、あの~、助かりました。ありがとうございました。」

少女はそう言うとぺこりとお辞儀した。まあこの第一声は予想できた。俺もこの後にはどういたしましてと返すつもりだった。
しかし、彼女の第二声がそれを止めた。あまりにも意外すぎるその第二声に、俺の口は開いたままキープ状態となった。


「その~、つかぬ事をお聞きしますが、、、、、



未来とか見えちゃったりします?」








聞き間違いか?聞き間違いだろう。ひかれそうになった女の子が放つ第二声が”あなた未来見えます”とかそんな馬鹿な、ありえない、アリエナイ、ならばこれは聞き間違いだ。

そう結論付けたところでお待ちかね第三声を放つ。とても慌てた様子で…


「って、うわ!!私ったらまだ何もお礼してない!!!」

「あのー」

「お金!!でも今そんなに持ってないし、身体!!と言ってもそんなに自慢できる胸持ってないし(泣)」

「あの!!」
俺は強めに叫ぶように言った。

「はい!!!」
彼女は俺を超えて悲鳴のように叫んだ。
間違いない、この少女は天然物だ、一見優等生じみた容姿であるけれど、間違いなくど天然だ。

「お礼というなら、学校まで道案内を頼めるかな?、、、このままだと確実に遅刻だ。」


「あ!任せてください!!」

 俺たちはこの後、なんか気まずい空気となり、一言も話さずに高校へ登校した。
近道を知っていたためか、無事遅刻することなく集合時間の2分前に到着した。



「これより、明葉高校入学式を始めます。まずは校歌斉唱、一同起立!」

少し不吉なメロディーにのせられ、重々しい空気の中、およそ300人程度の新入生が一斉に歌い始める。

「メイヨーーウ ♪  メイヨーーウ ♪」


俺は一切歌うことができなかった。歌詞を覚えていないとか、メロディーがわからないからとかそんな理由ではなく。いや、それもあったにせよ一番の原因はさっきの言葉が頭から離れなかったからである。


『未来見えちゃったりします?』


どういうことだろう。一体どこのどいつが命の恩人にこう尋ねるだろう。
あの娘は何者なのだろう、俺のように何かしらの能力所持者か?でもそんなのいたら、姉きがほっとかないだろうし…。


沢山のモヤモヤを抱え、決して心地よい入学式とはならず、俺は大人一歩手前、高校生になった。
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