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第三十六話 奇襲
しおりを挟む時は少し遡る。
集落西のデススパイダーの拠点付近。
ワイズオークたちの遠征先で見つからないように全員で草陰に隠れている。
この辺りは背の高い植物が多く、隠れ場所には事欠かない。
「さてさて、ワイズオーク君は日課のデススパイダー退治か。彼も大変な上司を持ったね」
「とはいえ、魔法を扱う個体を野放しにもできない。火魔法は厄介だ。取り巻きを抑えて、その間に潰す必要がある」
ルインの軽口にカザーさんが今後の対応を話す。
その間もこちらに背を向けたワイズオークを中心とした集団は、デススパイダーの巣を次々に燃やし破壊していく。
ふと脳裏に浮かぶのは作戦会議の場面。
初手に打つべき手の検討をしていたところだ。
話し合いの結果まとまった方針をカザーさんが改めて説明する。
「まずは、ワイズオークを仕留める。単一の魔法だけしか扱えないとはいえ、奴の魔法攻撃は広い範囲に影響を及ぼすからな」
ワイズオーク。
初級魔法程度の威力の魔法を使うオークの上位個体。
火、水、土、風の属性の内どれか一つを扱う。
オークより身長も低く細身の身体だが、上位個体だけあって近接戦闘もある程度こなせるらしい。
ただし、オークのように厚い脂肪に身体が守られているわけではないので、打撃や射撃でも問題なくダメージを与えることができる。
「集落から定期的に出てくるなら好都合だ。孤立している所を叩く。ただこれは取り巻きのオークも一気に殲滅する必要がある」
「集落に連絡がいくと不味いからだね」
「そうだ、集落が警戒体制になるとその後の戦いに支障がでる」
「問題ねぇ。速攻で仕留めてやろうぜ」
初手でワイズオークの脅威を払う。
この場の全員の優先事項であり決定事項だった。
ヴァレオさんはワイズオークの方向を指差すと指示を出す。
「取り巻きは四体。槍持ちニ、棍棒ニだ。槍持ちはオレとカザーで一体ずつ仕留める。ラウルイリナ……一体行けるな」
「ああ、任せてくれ」
「ルイン、氷魔法で一体倒せ。一番離れてる奴だ」
「任された」
「イオゼッタはオレたちが奇襲を仕掛けたら先制の一射でワイズオークの魔法展開を妨害しろ。それと、取り逃しそうになった奴の足を止めてくれ」
「わかった」
皆に指示を出し終わるとヴァレオさんはこちらに向き直った。
その表情は真剣そのもので重大ななにかを伝えようとしていた。
「ワイズオーク相手に安全に近づけるのはミスリルの盾を持ったクライ、お前しかいない。……やれるか?」
大役だ。
皆がオークたちを相手してくれている間に短時間でワイズオークを倒す必要がある。
長引けばそれだけ周りを危険に晒すことになる。
「はい」
それでもこの信頼を裏切れない。
「ボクの魔法だと展開するときの魔力の高まりで察知されるかもしれないからね」
「あたしも出来るだけ援護するから思いきり決めてやって」
「頼んだぞ」
もう一度深く頷いて肯定した。
散開し全員が配置につく。
オークたちの死角に入るように二手に別れた。
一方にはヴァレオさんとルイン、イオゼッタ。
こちらにはカザーさんとラウルイリナがいる。
デススパイダーの巣に火魔法を放つワイズオーク。
逃げ惑うものの中にはときにオークたちに反撃にでる個体もいる。
棍棒を持ったオークの取り巻きたちはワイズオークより前に展開してその進路を阻む。
オーク・ランサーたちはワイズオークの側で控え、近づくデススパイダーを即座に刺し殺していた。
距離十m。
カザーさんがハンドサインでヴァレオさんに合図を送る。
「……」
返ってきたのは準備完了の合図。
「……十秒後にやるぞ……十、九……」
息の詰まる時間が流れる。
隣に佇むラウルイリナがゴクリと唾を飲む音さえ聞こえそうだ。
掲げられたカザーさんの手がワイズオークを襲うように指し示す。
「っ!」
走る。
草陰から飛びだし、まさに獲物を狩る獣のようにひたすらに駆ける。
闘気で強化された身体は地面を蹴るたびに加速する。
「ッ! ブオッ! ブオォー」
いち早く異変を察知したのはデススパイダーを相手していたオーク・ランサーの一体。
その豚に似た顔には驚きの表情が浮かんでいる。
「ブーグォ」
オークたちの中心に立つワイズオークの杖から火球が迸る。
先手を取ったはずなのに思いの外素早い対応。
走りながら飛んできた火球を右手のミスリルの盾で弾く。
火球は明後日の方向に吹き飛んだ。
衝撃は僅か、疾走に支障はない。
「らあぁっ!」
「【闘技:一閃輝き】!」
「てやあぁっ!」
「いけ! 【アイスバレット・シェル】」
ヴァレオさんの大剣の斬撃が。
ラウルイリナの走り抜けざまの闘技が。
カザーさんの双槍の連撃が。
ルインの氷の弾丸が。
それぞれが取り巻きのオークたちを確実に葬っていく。
「ブーブグォ」
次に放たれたのは火炎。
杖の先端から真っ直ぐ火炎が広がる。
ワイズオークまでの後少しの距離を埋め尽くす火の波。
だが、ここで足を止めている時間はない。
「ミストレア! 【変形:突杭重手甲】 突っ込むぞ!」
(いけ、クライ!)
迫る火炎の波にミスリルの盾ごとぶつかっていく。
盾の端から掻き分けた炎がオレンジに瞬く。
これもミスリルの盾のお陰だろうか、熱くはない。
「フゴッ、フゴッ」
火炎に真正面から飛び込む様子を見て勝利を確信したのか鼻を鳴らして笑うワイズオーク。
(あの気色悪い笑い声を止めてやれ!)
ミストレアの念話には同感だ。
気迫と共に一息で火炎を突破した。
「ブオッ!?」
「遅いっ! 発射ッ!!」
ワイズオークの苦し紛れの杖の一撃を避け、密着させた手甲から撃ち出される杭。
「ブガァァァーー」
胸の中心に大きな穴を開けたワイズオークはその一撃で絶命した。
場面は現在に戻る。
「ファイアッ!!」
イオゼッタの火魔法を纏った矢で木壁が音をたてて崩れた。
初手は上手くいった。
すでにワイズオークの一体はいなくなり戦力は確実に減っている。
次の手は……。
「おお~大慌てだ。さあ、迎えうつよ」
「ブオォオオオーーー!!」
雄叫びだ。
集落を破壊されたオークたちの怒りの声。
すでに壁として機能しなくなっていた木壁の残骸を乗り越えてオークたちが殺到する。
「ラウルイリナ、行くぞっ!」
「はい」
ヴァレオさんとラウルイリナがオークの集団に切り込む。
二人が時間を稼いでくれている間に遠距離から少しでも矢で削る。
「モーウェン! 【変形:回転鋸大剣】!」
ギュルギュルと鳴り響く駆動音。
ヴァレオさんの回転する刃が圧倒的な存在感で威嚇する。
「おらっー、ビビってるんじゃねぇぞ。かかってこい!!」
立ち竦んだオークを挑発するヴァレオさん。
「せやぁぁぁ!」
ラウルイリナは連撃でもってオークたちを傷つけていく。
二人は次々と押し迫るオークたちを相手取る。
それにしても、やはりヴァレオさんの天成器モーウェンさんは激しい戦いの中でも一際目立つ。
「ヴァレオォ~、もっとオーク共の血をぶち撒けろぉ。こんなんじゃ全然足りねぇぞ! 鮮血が、残虐が、殺戮が足りねぇ!」
「ああ~、もうわかってるよ。少しは大人しくしてろって!」
オークの血に濡れる刃はすでに真っ赤に染まっている。
モーウェンさんは普段は物腰柔らかな男性といった感じだけど、ヴァレオさんいわくあの形態になると口調が一変してしまうらしい。
「ほら、追加の敵のお出ましだ! 獲物がノコノコやってきたぞ!」
壊れた木壁の残骸を吹き飛ばす風が吹き荒れる。
新たに戦場に現れたのは襤褸布のローブを纏った細身のオーク。
護衛としてオーク・ランサーやシールダーがぞろぞろと出てくる。
……イオゼッタの予想通りまだワイズオークは控えていたようだな。
「ブオォォオ」
杖の先端から放たれるは風の刃。
今度は風属性使いか。
傷ついたオークたちまで問答無用で切り裂く連続する刃の放射。
「あの野郎、お構いなしか! イオゼッタ! やれ!」
「わかった。一気にいくよ! 【ファイアボール・サテライト4】。オーク共を分断する! ファイアッ!!」
イオゼッタの火魔法を纏った矢は、風魔法使いのワイズオークが集落から外にでたのを見計らって後続と分断する。
「ブオッ!?」
刹那駆ける影がある。
槍を先端に護衛のオークの隙間を縫うように進む一つの影。
「悪いな。お前にはここで退場して貰う【闘技:破城突き】」
「ブゴォォォーーー」
ワイズオークの背中から突き出る白銀の槍。
闘気を纏った槍はいとも容易く貫通した。
カザーさんの奇襲はワイズオークに断末魔の叫びをあげさせたていた。
「よし、作戦通り上手くいった。後は合流するだけだな。ラウルイリナ! カザーを囲んでるオーク共を始末するぞ!」
オーク・シールダーを盾ごと吹き飛ばすヴァレオさん。
それに続いてラウルイリナも果敢に攻める。
ワイズオークを失っても戦意が落ちていない。
オーク・ランサーに囲まれたカザーさんを助けるためヴァレオさんがさらに前に出る。
それでもなお攻めきれないオークの壁に氷の矢が無数に突き刺さった。
「ボクのことを忘れて貰ったら困るな。カザーに良い所は持って行かれちゃったけど、ここからは挽回させて貰うよ【アイスアロー9】!」
(凄いな。あれ程の数の氷の矢を放つとは……)
ルインの氷魔法の連打で無事にカザーさんもオークたちの網から抜け出せた。
オークの攻勢も氷魔法と後続と分断したお陰で僅かに弱まる。
「一旦後退するぞ。クライたちの所まで引く」
ヴァレオさんの号令で全員が一旦合流した。
カザーさんは合流したところで皆を見渡して言う。
「助かった。ワイズオークを仕留めたはいいが逃してくれそうになかったからな。だが、これで懸念だった相手も倒すことができた。後は統率個体とジャイアントオーク、残ったオーク共の殲滅だな」
カザーさんとルインを伏兵とした戦術は見事に成功した。
元々予想されていた戦力の排除が必要だった。
そのための伏兵。
ヴァレオさんの派手な駆動音もオークたちの注意を集めるのに役立った。
それに先に出てきたのがワイズオークだったのも幸運だった。
ジャイアントオークより危険度の高い相手を仕留められたのはこの後の戦いを有利にするだろう。
「ここからは全員でサポートしあって戦うぞ。ここまで上手くいってるからって油断するな。まだ、ジャイアントオークとハイオークが残ってる。ハイオークの武器は情報通りならウェポンスライムの擬態武器だ。油断したらあっさり死ぬぞ」
ヴァレオさんの激励の言葉に全員が頷いて答える。
「陣形を組み直す。当初の作戦通り前衛はオレとカザーが務める。中衛はクライとラウルイリナ。二人はタッグで動け。後衛はイオゼッタとルイン。魔力の関係もある。ハイオークまでに使い切らないように配分しろ。勿論仲間が危険に陥ったら遠慮なくぶっ放せ。いいな、全員死ぬ気で仲間を助けろ! それで、全員生き残れる!」
「フッ、全くお前は……もっと良い言葉は思いつかなかったのか」
「う、うるせぇ。オレがリーダーなんだからこれでいいんだよ!」
呆れたような口調でヴァレオさんの発言に指摘するカザーさん。
だが、その口元は微かに笑っている。
「まあ、リーダーの許可が出たからね。万が一の時はボクは全力でやらせて貰うよ」
「……仕方ない。リーダーの言葉に乗ってあげる」
「私も……今出来る全力を尽くす」
皆がヴァレオさんの言葉に士気が高まっているのを感じる。
「俺も――――」
破砕音が響く。
イオゼッタの破壊した木壁の残骸が破裂するように吹き飛んだ。
巨大な拳。
あれがジャイアントオーク。
「おいおい、ジャイアントオークとハイオークが一緒にご登場とは……」
「ブガアァァァーーー!!」
五m近い体長のジャイアントオークの背後に濃密な殺気を放つ存在がいる。
右手には鈍く光る銀の大斧。
柄には赤い石が据えられている。
紫掛かった木材の鎧を所々身に着けた巨体。
胸の鎧は大きく膨らんでいて、叫ぶ声は他のオークより甲高い。
ハイオーグレス。
ジャイアントオークと多数のオークを引き連れて怒り狂う殺意の権化が現れた。
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