義妹が勝手に嫉妬し勝手に自滅していくのですが、私は悪くありませんよね?

クレハ

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父の老後計画

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 基本的にティアの国では、血によって爵位が引き継がれる。
 それ故、公爵の入り婿であるダンテルは、公爵の仕事をしているが正式な公爵ではない。

 あくまで、公爵の血を引くティアが公爵を継ぐまでの仮の公爵と言っていい。


 何故そこまで血にこだわるかというと、世界には魔獣が存在し、貴族には魔獣から護る結界の力を持っている。

 それは王家が最も強く、貴族では爵位が上になるほど強い傾向にある。

 その結界の力は血によって引き継がれるため、家を継げるのはその家の血を引くものと決まっていた。
 万が一直系の血が途絶えてしまった場合に限り、近親者から跡取りをとることができる。


 ティアもまた、公爵の娘に相応しい強い結界の力を持っていた。

 なので、ティアが公爵を継ぐと父親はティアの父親でしかなく、何の爵位も持たない平民となってしまう。

 けれど、すぐにどうこうなるというわけではなく、ティアがちゃんと公爵としてやっていけるように何年か掛けてしっかりと引き継ぎをして、ティアの成長を見届けた後、公爵の領地のどこかに家を用意してもらい余生を平民として穏やかに過ごせればいいとダンテルは思っていた。


 それは再婚したい人ができた今では、その日を今か今かと待ち望んでいる。

 それというのも、ダンテルが再婚したいという相手であるレジーという女性は、貴族ではなく平民の女性だというのだ。


 それを聞いた時にはティアは勿論ティアの祖父母も驚いたが、ティアの母が亡くなってから暗い表情が多くなったダンテルが、それはもう緩んだ顔で再婚相手の女性のことを語るので文句など出ようはずがなかった。


 父が母以外の人を妻とするのは不思議な気分だったが、最愛の父が幸せそうにしてティアもなんだか嬉しかった。 


 本当の公爵ではない父とレジーが結婚しても、レジーは公爵家とは全く関係ない。
 公爵夫人になれるわけではないのだ。

 もちろんそれは相手も承知の上のようだ。

 二人の話し合いで、ティアが立派に公爵となったのを見届けてから、家を出て再婚しようと考えていたようなのだが、ダンテルの方の我慢が限界を突破した。

 早く一緒に暮らしたいと思うようになり、そのことを考えては、気がおろそかになり、仕事が手に着かなくなるほど。

 それで困ったダンテルは、反対を覚悟の上で前公爵夫妻に許可を得ようとしたようだ。


 予想外に賛成されたダンテルは、すぐに再婚相手であるレジーと話し、帰ってからはティアとも話して、ティアが公爵としてやっていけるようになるまでは公爵家で暮らし、以後は公爵領のどこか田舎に家を移して平民としてやっていくと決まった。


 元々ダンテルは伯爵の三男で爵位を継げる立場になかった。
 平民としてやっていくことに忌避感はなく、ティアとしても公爵を切り盛りしてきたほどの能力があるダンテルを遊ばせる気はサラサラなく、一部の領地の管理を任せようと考えていた。


 貴族ではなくなるが、普通に暮らしていくにはじゅうぶんな給金を支払うつもりだ。


 そうして今後の方針が決まり、公爵家に再婚相手のレジーと、レジーの連れ子であるアニスがやって来た。




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