35 / 151
第三十五話 サミュエル帰還!
しおりを挟むそんな静まった室内に、突如響いたノック音。彼らは身体を揺らし、再起動を果たす。
「誰だ?」
「スチュアートにございます。サミュエル様がご帰還されました」
「入れ」
「失礼致します」
と言って開いた扉からは、ローリー様の藍色を薄くした水色の色彩を持った英国紳士が立っていた。
「よく帰ってきたな、サミー。聖国は、どうだった?」
「深層の森に接するクリーク連合共和国も、最近の高騰は見過ごせないみたいだね。商業ギルドだけでなく、薬師ギルドの各支部まで来ていましたよ。彼らも本部まで詰めかけて、ちょっとした騒ぎでした」
「それは、災難だったね」
サミュエルさんを労うローリー様を見ていると、その彼とバチッと視線が合った。私はジョウに念話を飛ばす。
(あわわっ!?視線がバッチリ合っちゃった!)
(行儀悪く、ガン見するからだ。だが彼は、良いラペルピンをしているな。あれは、鳳凰だろうか?)
杖を握る手には、ピチっとした黒の革袋が嵌められている。エチィわ。
(…それにしても、クリーク連合共和国は既に深刻な状況なのかな?)
普通は、国を代表したギルド職員数名が訪ねたりするものだ。それが、同国の各支部事に人が来るなど異常だ。まるで、聖国にあるポーションを奪い合うかのように。
(クリークは、各所へ物資を配送する商人の国だ。多分、彼らが予想した想定を遥かに超えていたのだろう。もしかしたらもう、クリークには高級ポーションの在庫が危ういのかもしれん)
(そうだね。師匠の大叔父様が、党首をしてるんでしょ?責任追及とか…大変なことになってないといいけど…)
(エイルは転移が使えるのだ。しかも大叔父となれば、エイルより年嵩だ。自身の危機は、自分と周囲でなんとかするだろう)
「兄上…そちらの女性は?」
「あぁ、紹介しよう。エイルの弟子で、ミオという。四歳だ」
「エイル様の弟子?…もしかして君が、僕の娘の診察を希望したのかな?」
彼が、こちらへ近寄ってきた。彼の動きに合わせて、良い香りが漂ってきた。
柑橘系かな?爽やかながら、甘い香り。きっちりとした服装とは裏腹に、水色の髪は少しおざなりだ。綺麗な碧い瞳が…少し怒ってる?
「私は、ミオ・テラオと申します。師匠から頼まれて診察を致します。どうぞ、よろしくお願い致します」
ソファから滑り落ちる暇がなかったので、そのままの姿勢でお辞儀をする。
「エイル様から、頼まれて?」
「…?はい、そうです」
ジョウから、少しだけ気の尖りを感じる。結界があるから大丈夫だと思うけどね。
「四歳でエイル様の弟子になるのだから、さぞ能力がある方なのだろう。こちらこそお願いする」
言いたいことを全て飲み込んで、力強く握り拳を作る彼に、私は複雑な心境になる。
きっと今までも、期待しては裏切られてを繰り返したんだろう。診察希望者と聞いて、急いで帰ってきてみれば、相手は幼子だ。私なら、罵ってても不思議じゃない。彼はよく耐えたよね。きっと、ローリー様が同席していることが大きいだろう。
(いよいよだよ、ジョウ)
(あぁ。だが、そう気張らなくてもいい)
そんなやり取りの中、サミュエルさんの様子に気付いたローリー様が、慌てて立ち上がる。
「取り敢えず、明日までに認定証を送り届ける事を約束しよう。今は先に、ミディアンナを診てくれ。案内しよう」
「はい」
私たちは部屋を出て、馬車に乗った。
どうやら、本邸ではなく離れにいるらしい。私と師匠とジョウにスチュアートさん。ローリー様とサミュエルさんと執事(名前は不明)が二台の馬車に別れたが、直ぐに離れに辿り着いた。
(…ローリー様になにか言われたのかな?サミュエルさんの瞳から、さっきの険が取れてるね)
(失礼な態度を叱られていたからな)
(なるほど。聴力が発達した獣種は、こういう時に特だよ。聴きたくないことまで聴こえるのは、嫌だけどね!)
(ただの我儘だな…っと、着いたみたいだぞ)
「どうぞ」
父親であるサミュエルさんがノックをすると、それに応え扉が開かれた。扉を開けたのはメイドさんだが、私たち全員が部屋に入る頃には、既にいなかった。
「ミディアンナ、調子はどう?」
「お父様、変わらず…と言ったところですわ」
儚げなお嬢さん…と言った感じだ。浅葱色の髪を緩く編み込み、胸の辺りに下ろしている。紅茶色の瞳は優しそうに微笑んでいた。
「ミディアンナ。昨日伝えたと思うけど、今日の診療に来られた方々だよ」
「お願いします」
「それから、今日のことは箝口令を敷かせてもらうからね」
「分かりました」
「ありがとうございます」
頷くミディアンナさんと、お礼を告げる私。
ミディアンナさんが倒れた当時、治癒を出来る師がおらず、匙を投げられたとジョウに聞いている。最後に診察したのが、知り合いで賢者の師匠だったらしい。
「サミュエルさん。詳しい事は後から話しますが、彼は私にょ従魔です」
「彼が!?…人化しているということですか!?」
「はい、ただにょ従魔ではありません。そして、娘さんを見るにょは、従魔にょジョウです」
「…分かりました。お任せします」
「ありがとうございます」
本当に…聞きたいこと言いたいことがたくさんあるだろうに。私はサミュエルさんに一礼し、ジョウに頷いた。彼は、既に診察を始めているみたい。
「…どう?」
「まず、ミディアンナ嬢の魔核は元々が弱い」
魔力が見えるジョウの口から出る言葉に、一同が息を飲む。
「魔核って、人族にょ魔力にょ源にょだよね?」
「あぁ……人の魔力の源を魔核と言う。そのミディアンナ嬢の魔核だが、少々変わった動きをしている」
「変わっているって、どういうこと?先天的?後天的?」
「偶然が重なった事故…後天的だな」
「偶然が重なった!?どんな偶然が、娘をっ『サミュエル!落ち着け!』…すみません」
「大丈夫ですよ」
ローリー様の言葉に、ハッと我に返ったサミュエルさんが謝った。彼はなんというか、コップに表面張力が張られた水面のように、思い詰めた印象がある。
「魔核は、魔力の心臓のようなものだ。魔官を魔力が循環するためのポンプの役割も果たしている。魔力のみが存在するはずの魔官だが、ミディアンナ嬢の魔官には負の灰燼が混ざっている」
「なぜそんな!?それも、一体どこから侵入したんですか!?」
「なにも不思議ではない。目に見えぬ細かい塵と同じだ。口から目から…あらゆる侵入経路が思いつく」
「そんな…」
思ってもいない侵入経路に、サミュエルは言葉を失くした。
「ジョウ、どういうこと?」
「魔核のポンプの中枢に、僅かだが瘴気があるのだ」
「瘴気?……では、娘は魔族に!?でも、瞳は赤くな『落ち着け!』…すみません」
瘴気は、生き物との共存は不可能だ。全てを枯らし朽ちさせるのだから。そんなものが娘の中にあると聞かされて、取り乱さないのがおかしい。
「瘴気が悪さをしているのは間違いないが、その瘴気は、魔官に入った負の灰燼から発生したものが出来上がったものだ。そして悲劇的なことに、ミディアンナ嬢の持つ属性がこれらの状態を引き起こした」
塵も積もれば山となるとは、よく言ったものだ。しかし、彼女の属性が事態の悪化を招いたとは、これ如何に?
「ミディアンナの属性?」
サミュエルさんは、想像していなかったジョウの言葉が飲み込めていない。表情に、困惑の色が混じっている。
「ミディアンナ嬢は光属性だろう?魔核を循環する器官に、まるで封じられるように身動きが取れぬ瘴気があるのだ。五年前は、今よりも瘴気の靄が大きかったはず」
「あっ!そにょ靄って…!?」
「そうだ。エイルが見たのは、瘴気だったのだ。だがよもや、魔核に瘴気の靄があるとは思うまい。ましてや、ミディアンナの属性は光だ。光は闇を祓うからな。光が闇を閉じ込めていたという発想には至らなかっただろう」
閉じ込めていた…想像としては封印に近いかな?
「…では!?瘴気は光属性の魔力が邪魔で、身体から出ていけず、今まで身体に居続けたと!?」
周囲の視界を奪われると、身動きが取れなくなるのは人間も同じだ。
『そうだ。正確に言えば、入り込んだ敵を光属性の魔力が包囲網を敷き攻撃し続けている。魔力の渦…台風の目のような場所で、集中砲火を浴びて削がれた靄は、再度塵となる。だが行き場のない魔官では、身体を流れる魔力に混ざるしかない。それが身体に悪影響を及ぼしている。魔官に混ざった塵はいずれ浄化されるが、魔核に靄がある限り、靄が消えるまで攻撃が続き、魔官に流され続けるだろう』
それじゃあ、常にマラソンをしているような疲労感が襲うはず。彼女は、かなりしんどかっただろう。
「ミディアンナの光属性が仇になってたなんて…」
まさかの結果に膝から崩れ落ちるサミュエルさんを、ローリー様が慌ててが抱えた。
それも仕方ないだろう。娘の魔力が、結果的には娘を死に至らしめるかもしれない原因の一つだったから。
「そのような見識、聞いたことがない」
ローリー様も、まさかの診断に驚きの表情を隠し切れない。
「光属性を恐れ集合体を成した負の灰燼がやけっぱちで瘴気を発生させた。負の塵一つ一つに脅威は無くとも、集まればそれなりの力を発揮するからな」
「塵も積もれば山となるとは、よく言ったもにょだにぇ。でも負の灰燼ってにゃに?話の流れから、大体にょ予想はつくけど」
「負の灰燼というのは、魔物を殺した際に出る魔物の魔力の残骸だ。身体は素材になり益になるが、魔力の元は粉塵という負の塵になる。あまり事例はないが、ミディアンナの症状に似たような事例を、以前に読んだことがあった」
「詳しくありがとう。でも口や目から入った塵が、なんで魔核に?普通魔核に関係ない臓器に混ざると思うけど」
「すまんが、吾輩もそこは分からん。出来るのは、今の結果から推測することのみだ。それより、ミディアンナ嬢の治療だが、どうする?これは、並大抵の薬では埒が明かんぞ…聖域へ赴かねばならんか?」
「そうだにぇ。今までの治療には高級ポーションを使ってたみたいだから、今回は特級かな?でも、神酒を買うお金もツテもないし!採取から製薬まで自力でやろっか!?」
ミオの天真爛漫な笑顔を見て、ジョウは思う。
此奴に悪意はないのだ。親切心から出た真の気持ちだろう。だが周りを見てみろ。主に吾輩らを知らぬサミュエルなど、呆けた顔で固まっておるわ!
「あはは。ミオのスキルには、製薬の自動補助機能がついてまして…」
なんて、苦し紛れの言い訳をするエイルを見ていると、これからが思いやられた。
「あのな、ミオ。特級(別名神酒)は白金貨五枚の値打がある希少薬だぞ?それを、そこらへんの薬屋で調達するみたいなノリで言うんじゃない!」
ジョウの苦言に、室内にいた皆が一斉に頷いた。
「うぇ!?…私達には解決出来る手段があるんだもん。それに軽く言ったわけではにゃいし!ちゃんと理解してるよ?皆が匙を投げたミディアンナ嬢が治れば、誰が治したんだ!?って大騒ぎににゃることくらい…まっ!今はポーション騒ぎで、それどころじゃにゃいかもだけど!?」
それに一瞬慄くが、開き直ったミオ。たまに噛んでしまう幼女が、周囲の者を現実に留まらせる。
ジョウの見解は当たっており、神酒はたまにしかに出てこない。
それも、近くにある大都市でオークションに掛けられるのが常であり、掛け値は五千万を遥かに超える。自分の命が助かる代償と思えば、白金貨十枚程度と考える金持ちもいる。
特級ポーションを製薬出来る者も存在するが、素材が超レア品で、揃えるのがまず困難というのが、この世界の常識である。高級と特級…その間にある壁は、果てしなく高いと述べておこう。
一庶民が、気軽に手に出来る代物ではないのだ。
☆特級ポーション(別名 神酒)
売価 白金貨5枚かオークション
効能 高級ポーションでは効かない病気にも効果がある。即死以外の病気であれば、殆どが治るとされている。怪我に関しては、向かうところ敵無しである。また、神の力が秘められており、邪を祓うとも言われている。つまり、なんでも治る。
658
あなたにおすすめの小説
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
転生先は海のど真ん中!? もふ強魔獣とイケオジに育てられた幼女は、今日も無意識に無双する
ありぽん
ファンタジー
25歳の高橋舞は、気がつくと真っ白な空間におり、そして目の前には土下座男が。
話しを聞いてみると、何とこの男は神で。舞はこの神のミスにより、命を落としてしまったというのだ。
ガックリする舞。そんな舞に神はお詫びとして、異世界転生を提案する。そこは魔法や剣、可愛い魔獣があふれる世界で。異世界転生の話しが大好きな舞は、即答で転生を選ぶのだった。
こうして異世界へ転生した舞。ところが……。
次に目覚めた先は、まさかの海のど真ん中の浮島。
しかも小さな子どもの姿になっていてたのだ。
「どちてよ!!」
パニックになる舞。が、驚くことはそれだけではなかった。
「おい、目が覚めたか?」
誰もいないと思っていたのだが、突然声をかけられ、さらに混乱する舞。
実はこの島には秘密があったのだ。
果たしてこの島の正体は? そして舞は異世界で優しい人々と触れ合い、楽しく穏やかな日々を送ることはできるのか。
異世界転生旅日記〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
農家の四男に転生したルイ。
そんなルイは、五歳の高熱を出した闘病中に、前世の記憶を思い出し、ステータスを見れることに気付き、自分の能力を自覚した。
農家の四男には未来はないと、家族に隠れて金策を開始する。
十歳の時に行われたスキル鑑定の儀で、スキル【生活魔法 Lv.∞】と【鑑定 Lv.3】を授かったが、親父に「家の役には立たない」と、家を追い出される。
家を追い出されるきっかけとなった【生活魔法】だが、転生あるある?の思わぬ展開を迎えることになる。
ルイの安寧の地を求めた旅が、今始まる!
見切り発車。不定期更新。
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ひとりぼっちの千年魔女、転生したら落ちこぼれ令嬢だったので、家族を守るために魔法を極めます! 〜新たな家族ともふもふに愛されました!〜
空月そらら
ファンタジー
千年の時を孤独に生き、魔法を極めた大魔女。 彼女は唯一の弟子に裏切られ、命を落とした――はずだった。
次に目覚めると、そこは辺境伯家の屋敷。 彼女は、魔力コアが欠損した「落ちこぼれ」の幼女、エルシア(6歳)に転生していた。
「魔力がすぐに切れる? なら、無駄を削ぎ落とせばいいじゃない」
エルシアは前世の膨大な知識を駆使し、省エネ魔法を開発。
サボり魔だが凄腕の騎士を共犯者に仕立て上げ、密かに特訓を開始する。
すべては、今世で初めて知った「家族の温かさ」を守るため。
そして、迫りくる魔物の脅威と、かつての弟子がばら撒いた悪意に立ち向かうため。
「おねえちゃん、すごい!」
可愛い弟デイルと、拾った謎の**黒猫に懐かれながら、最弱の令嬢による最強の領地防衛戦が幕を開ける!
まさか転生?
花菱
ファンタジー
気付いたら異世界? しかも身体が?
一体どうなってるの…
あれ?でも……
滑舌かなり悪く、ご都合主義のお話。
初めてなので作者にも今後どうなっていくのか分からない……
転生したらちびっ子になって、空を落ちていた件 〜もふもふたちのお世話はお任せあれ。ついでに悪もやっつけます!〜
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした高橋凛は、お詫びとして理想の世界へ転生することに。しかし気がつけば幼児の姿で、しかも空を落下中だった!?
バカ神、あいつまたミスったな!? そう思いながらも、凛はどうすることもできず、空を落ちていく。しかも更なるアクシデントが凛を襲い……。
が、そのアクシデントにより、優しい魔獣に助けられた凛は、少しの間彼の巣で、赤ちゃん魔獣や卵の世話を教わりながら過ごすことに。
やがてその魔獣を通じて侯爵家に迎え入れられると、前世での動物飼育の知識や新たに得た知識、そして凛だけが使える特別な力を活かして、魔獣たちの世話を始めるのだった。
しかし魔獣たちの世話をする中で、時には悪人や悪魔獣と対峙することもあったため、凛は、『魔獣たちは私が守る!!』と決意。入団はできないものの、仮のちびっ子見習い騎士としても頑張り始める。
これは、凛と魔獣たちが織りなす、ほんわかだけど時々ドタバタな、癒しとお世話の物語。
ドラゴンともふ魔獣に懐かれて〜転生幼女は最強ドラゴン騎士家族と幸せに暮らします〜
ありぽん
ファンタジー
神様のミスで命を落としてしまった高橋結衣(28)。そのお詫びとして彼女は、様々な力を授かり、憧れだった魔法と剣と魔獣の存在する、まるで異世界ファンタジーのような世界へと転生することになった。
しかし目を覚ました場所は、街の近くではなく木々が生い茂る森の中。状況が分からず混乱する結衣。
そんな結衣に追い打ちをかけるように、ゾウほどもある大きな魔獣が襲いかかってきて。さらにドラゴンまで現れ、魔獣と激突。数分後、勝利したドラゴンが結衣の方へ歩み寄ってくる。
転生して数10分で命を落とすのか。そう思った結衣。しかし結衣を待っていたのは、思いもよらぬ展開だった。
「なぜ幼児がここに? ここは危険だ。安全な俺たちの巣まで連れて行こう」
まさかのドラゴンによる救出。さらにその縁から、結衣は最強と謳われるドラゴン騎士の家族に迎え入れられることに。
やがて結衣は、神から授かった力と自らの知識を駆使し、戦う上の兄や姉を支え、頭脳派の兄の仕事を手伝い。可憐で優しい姉をいじめる連中には、姉の代わりに子ドラゴンやもふ強魔獣と共にざまぁをするようになって?
これは神様の度重なるミスによって、幼児として転生させられてしまった結衣が、ドラゴンやもふ強魔獣に懐かれ、最強のドラゴン騎士家族と共に、異世界で幸せいっぱいに暮らす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる