あなたといきた

雛芥子まとい

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 ニナとパートナー契約を結んでから三ヶ月。
 わたしとニナは定期の面会、日々の連絡、緊急時の要請でしかふれあわない。わたしはそういう希望でセンターに登録し、それを叶えたのがニナだからだ。 
 ニナに興味がない訳ではない。ただニナは、わたしに頑なに自分のことを教えない。面会室でも、メッセージでも。
 だから、ニナはわたしを契約者としかみていないのだと思って、深く詮索せずにいた。そんなことはないと、初対面の時、思ったばかりなのに、そんなことあったのだと思わないと、悲しくて。
 それとなく自分のことを伝えても、そのぶん、ニナばかり、わたしを知っていく。 
  
「それで良いんじゃない」と、家族は言った。 
  
 所詮は契約した関係なのだから。本当の家族は自分たちなのだから、最近知り合ったばかりの男に知られすぎるな、と深入りするなと。 
 あまりに鬱陶しい思い上がりに嘲りが止まらない。 
 家族は、自分たちが、わたしからの信用の一切を失っていることをわかっていなかった。 
  
 面会のたび、ハニー・ティーを淹れて、優しく微笑んでくれる、ニナを思う。 
 関係、という意味合いなら、ニナの方がよほど良い関係をくれている。 
 わたしたちは、パートナーなのだ。たとえ彼をなにも知らなくても。わたしはニナを、世界で一番「信じている」。
 信じていたく、思っている。 


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