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いや、俺、ノンケなんで
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俺は死んだ。
なんで死んだのか、死ぬ前はどんな人生だったのか、一切合切忘れていて何も思い出せなかった。
とりあえず死んだことだけは覚えている。
そして、気がついたら光の膜の中にいた。
俺は何でこんなところにいるんだろう?
自分の身体を確かめてみるが、身体が見当たらなかった。俺の意識だけがこの光の膜の中に閉じ込められているようだった。
膜の外から若い男女の声が聞こえてきた。
「先輩、これ、何ですか?」
「これはサキュバスの卵。もしこの子を一人前のサキュバスに育てることができたら付き合ってあげてもいいよ」
「サキュバス!? ってあの男性の精を吸い取るっていう伝説の……!?」
「うん、そうだよ」
「よくわからないけど、これを育てたら付き合ってもらえるんですね!?」
「うん、女に二言はないかな」
「わかりました、必ず立派に育て上げてみせます!」
「ふふ、楽しみにしてるね」
うん、よくわからんがサキュバスの卵とは興味深い。サキュバスって言やぁアレだろ、エロエロでエロエロでエロエロなヤツ。日本語だと淫魔ってヤツ。この男、サキュバスとエロエロして育て上がったらこの女と付き合ってもらえるんだろ? もうエロエロしまくりで勝ち組じゃあねぇか!くぅ~、うらやましい!
それはそうと、この声の主は誰なんだ? 光の膜の中で何もわかりゃあしねぇ。それ以前に俺は一体誰なんだ? いい年こいたおっさんで死んだことだけしか思い出せねぇ。
おーい、ここから出してくださいよぉ。そう言ってみるけど声すら出せない。身体すらない。八方塞がりだな。
そんなこちらの気も知らずに外の男は独り言を言っていた。女の方はもう別れたのか声は聞こえてこなかった。
「サキュバスかぁ……本当なのかな? 本当だとしてどんな子が産まれるんだろう? 素直で可愛くておっぱいの大きい子がいいなぁ……それと処女!」
何言ってるんだこいつ? サキュバスだぞ? 淫魔だぞ? 男の精が食事なんだぞ? サキュバスってのはなぁ、産まれてすぐに食事ができるように親から知識や経験を引き継いで産まれてくるんだ。言わば産まれた時から非処女なんだよ。
……
……あれ? 何で俺、サキュバスのことこんなに詳しいんだ?
その時光の膜がぐにゃりとひしゃげて弾け飛んだ。
弾け飛ぶ瞬間、辺り一面眩しい光に包まれる。
うぉ、まぶしっ!
目が慣れてきて辺りを見回すと、そこは見慣れない部屋だった。
目の前には一人の中学生くらいの男子が驚いた顔で尻もちを付いていた。
「……君が、サキュバス?」
なんだと? 俺が、サキュバス? 何いってんだこいつ?
そう思い、質問に答えようとするが声がうまく出ない。
なんとかして声を絞り出す。
「……あ」
鈴を転がしたような声が聞こえた。
なんだ今の声!? 俺の声帯から響いたように聞こえたが?
俺は一体どうなったんだ?
そう思い、自分の姿を確認する。大きな山が2つ見えた。手足は華奢で今にも折れそうだ。
なん、だと!?
俺は、辺りを見回し鏡を見つけると覗き込んだ。
「なんじゃこりゃぁ~!!!!」
そこには可愛らしい少女の顔が映っていた。
普通ではありえないピンク色の髪をツインテールに結び、紫水晶のような瞳はパッチリしていて、ほっぺたはぷにぷにと柔らかそうで、唇はプルンとしていた。
やべぇ、これは相当な美少女だ!
……じゃなくて何で俺ぁこんな事になってるんだ!?
体も確認すると、およそ145くらいの身長に大きな胸とお尻。纏っているのは黒いレザーのような生地でできたマイクロビキニに黒い透け感のある生地でできたロング手袋とサイハイソックス、それとブーツだけだった。
こりゃあまるで痴女だな。
まあ、それだけならまだしも、なんだろうなこれ……
俺の身体には明らかに人間とは違うパーツがついていた。
頭にはクロワッサンのような曲がった角。背中にはコウモリのような翼。大きいお尻の付け根には槍のような尻尾が生えていた。
ああ、こりゃあサキュバスだわ。
俺、サキュバスになっちまった……
「あ、あのぉ、そろそろ良いですか?」
ああ、すっかりこの坊主のことを忘れていた。
「……ああ、放っておいて済まない。確かに俺ぁサキュバスらしい」
「……えっと、僕は上山太郎って言います。これから君をサキュバスとして育てていかなきゃならないみたいです……えっと、君の名前は?」
ああ、確かそういう話だったな。……サキュバスが俺のこととは思わなかったがな……。……しかし名前か……うん、思い出せん!
「……名前はまだない。太郎が付けてくれ」
「えっと、じゃあミクちゃんで……」
「うむ、悪くない名前だな」
「……それと……その喋り方どうにかなりません?」
喋り方か……だが、女言葉で喋るのは気持ちが悪いな……
「うん、無理だな。まあ、これからよろしく頼む」
「……そう、ですか……こちらこそよろしくお願いします」
「……それと、俺ぁ、男とエロいことする気はないからな!」
「……ええ!?……それじゃあどうやって育てるんですか!?」
「知らん!」
こうして俺、ミクと太郎の性活……じゃねぇ生活は始まった。
なんで死んだのか、死ぬ前はどんな人生だったのか、一切合切忘れていて何も思い出せなかった。
とりあえず死んだことだけは覚えている。
そして、気がついたら光の膜の中にいた。
俺は何でこんなところにいるんだろう?
自分の身体を確かめてみるが、身体が見当たらなかった。俺の意識だけがこの光の膜の中に閉じ込められているようだった。
膜の外から若い男女の声が聞こえてきた。
「先輩、これ、何ですか?」
「これはサキュバスの卵。もしこの子を一人前のサキュバスに育てることができたら付き合ってあげてもいいよ」
「サキュバス!? ってあの男性の精を吸い取るっていう伝説の……!?」
「うん、そうだよ」
「よくわからないけど、これを育てたら付き合ってもらえるんですね!?」
「うん、女に二言はないかな」
「わかりました、必ず立派に育て上げてみせます!」
「ふふ、楽しみにしてるね」
うん、よくわからんがサキュバスの卵とは興味深い。サキュバスって言やぁアレだろ、エロエロでエロエロでエロエロなヤツ。日本語だと淫魔ってヤツ。この男、サキュバスとエロエロして育て上がったらこの女と付き合ってもらえるんだろ? もうエロエロしまくりで勝ち組じゃあねぇか!くぅ~、うらやましい!
それはそうと、この声の主は誰なんだ? 光の膜の中で何もわかりゃあしねぇ。それ以前に俺は一体誰なんだ? いい年こいたおっさんで死んだことだけしか思い出せねぇ。
おーい、ここから出してくださいよぉ。そう言ってみるけど声すら出せない。身体すらない。八方塞がりだな。
そんなこちらの気も知らずに外の男は独り言を言っていた。女の方はもう別れたのか声は聞こえてこなかった。
「サキュバスかぁ……本当なのかな? 本当だとしてどんな子が産まれるんだろう? 素直で可愛くておっぱいの大きい子がいいなぁ……それと処女!」
何言ってるんだこいつ? サキュバスだぞ? 淫魔だぞ? 男の精が食事なんだぞ? サキュバスってのはなぁ、産まれてすぐに食事ができるように親から知識や経験を引き継いで産まれてくるんだ。言わば産まれた時から非処女なんだよ。
……
……あれ? 何で俺、サキュバスのことこんなに詳しいんだ?
その時光の膜がぐにゃりとひしゃげて弾け飛んだ。
弾け飛ぶ瞬間、辺り一面眩しい光に包まれる。
うぉ、まぶしっ!
目が慣れてきて辺りを見回すと、そこは見慣れない部屋だった。
目の前には一人の中学生くらいの男子が驚いた顔で尻もちを付いていた。
「……君が、サキュバス?」
なんだと? 俺が、サキュバス? 何いってんだこいつ?
そう思い、質問に答えようとするが声がうまく出ない。
なんとかして声を絞り出す。
「……あ」
鈴を転がしたような声が聞こえた。
なんだ今の声!? 俺の声帯から響いたように聞こえたが?
俺は一体どうなったんだ?
そう思い、自分の姿を確認する。大きな山が2つ見えた。手足は華奢で今にも折れそうだ。
なん、だと!?
俺は、辺りを見回し鏡を見つけると覗き込んだ。
「なんじゃこりゃぁ~!!!!」
そこには可愛らしい少女の顔が映っていた。
普通ではありえないピンク色の髪をツインテールに結び、紫水晶のような瞳はパッチリしていて、ほっぺたはぷにぷにと柔らかそうで、唇はプルンとしていた。
やべぇ、これは相当な美少女だ!
……じゃなくて何で俺ぁこんな事になってるんだ!?
体も確認すると、およそ145くらいの身長に大きな胸とお尻。纏っているのは黒いレザーのような生地でできたマイクロビキニに黒い透け感のある生地でできたロング手袋とサイハイソックス、それとブーツだけだった。
こりゃあまるで痴女だな。
まあ、それだけならまだしも、なんだろうなこれ……
俺の身体には明らかに人間とは違うパーツがついていた。
頭にはクロワッサンのような曲がった角。背中にはコウモリのような翼。大きいお尻の付け根には槍のような尻尾が生えていた。
ああ、こりゃあサキュバスだわ。
俺、サキュバスになっちまった……
「あ、あのぉ、そろそろ良いですか?」
ああ、すっかりこの坊主のことを忘れていた。
「……ああ、放っておいて済まない。確かに俺ぁサキュバスらしい」
「……えっと、僕は上山太郎って言います。これから君をサキュバスとして育てていかなきゃならないみたいです……えっと、君の名前は?」
ああ、確かそういう話だったな。……サキュバスが俺のこととは思わなかったがな……。……しかし名前か……うん、思い出せん!
「……名前はまだない。太郎が付けてくれ」
「えっと、じゃあミクちゃんで……」
「うむ、悪くない名前だな」
「……それと……その喋り方どうにかなりません?」
喋り方か……だが、女言葉で喋るのは気持ちが悪いな……
「うん、無理だな。まあ、これからよろしく頼む」
「……そう、ですか……こちらこそよろしくお願いします」
「……それと、俺ぁ、男とエロいことする気はないからな!」
「……ええ!?……それじゃあどうやって育てるんですか!?」
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こうして俺、ミクと太郎の性活……じゃねぇ生活は始まった。
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