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俺は…主人公だよな…?

其ノ壱!!

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『ライゼくん…聞こえますか…』
(なにか声が聞こえる…)
『大変です…大変なのです…』
(んぁ?どうしたんだよ…)
『話のネタが思いつかなくて休載になっちゃった☆テヘペロッッッ!』


ガバッ
「すごく嫌な夢を見た…」
プロローグか1話目辺りで俺が言ったことが本当になるなんて…いや、まだ休載だからな希望はある…


トントン
「失礼しま…」


「そもそも、まだこれ4話目だよな?俺まだ冒険してないんだけど!?神のところで少しカッコつけたけどさ!主人公として何もしてないって!綺麗なお姉さん見たくらいだよ!?」

「……大丈夫…です…か?朝ごはんの用意ができたんですが…」


見られたッッッ
「はい…すぐ行きます…」


朝はパンッ♪パンパパンッ♪

そんなどっかで聞いたことのあるようなフレーズを口ずさみながら朝食を食べに下に降りた。

「お待たせしました。朝食です。」
さっき起こしに来てくれたお嬢さんだ。対応は完璧なのに何故か目を合わせてくれないせいか少し寂しい気がする。

まぁ、そんなことではないけれど一先ず隣にでも置いておいて朝食だ!
昨日の食事もそうだったが日本の食事とさして変わらなくて助かったよ。さてと、今日の朝食は……………


「「肉ダゼYEAH」」


<<<<<<肉>>>>>>


肉…だと!?
最早、肉という字がゲシュタルト崩壊を起こすほどに俺に畳みかけてくる!
朝はパンじゃないのか!?
いや、まぁ…日本人が皆朝パンを食べる訳でもないしなご飯でもありとしよう。仕方ないよな!?
でもな、朝に肉は重いんだよ!!
肉って言っても炒め物でもソーセージでもなくステーキなんだよ!!分かるか!?ステーキ!
しかもどれだけ分厚いんだよ。
まだ食ってもねぇのに熱気にやられそうだよ。
それにしても肉汁すごいなこのステーキ…

「あんたねぇ!今のは客人にする態度じゃないの分かっててやってるのかい!?」
宿屋の女将さんが怒っている。いや、叱っているのか。やはり、女将さんの目は誤魔化せないようだ。

「それはっ…ごめんなさい」

「いえ、俺の寝言がうるさかったのが行けないので謝るべきなのは俺の方ですよ。」
あの朝の奇行を見ていれば誰だって引くよな!看板娘ちゃん本当にごめん!!

「うちの娘が悪かったね。ほら!お詫びにお代わりは自由だよ!沢山食べていきな!」

一つ言おう。これは朝の話である。
故にお代わりの対象は肉なのである。肉、即ち肉だ。分かるか?肉だ。
そんなに食えるかぁ!!
「あ、ありがとうございます」
おい、俺笑えてるか?大丈夫か?

「いただきます」
さっきまで湯気がもくもくと立ち込めているほどに熱くて持てなかった飯は俺が葛藤している間にちょうどいい温かさになっていた。
ナイフで外側がパリッと焼かれている肉厚なステーキを切ってみると俺好みのミディアムだった。
切り口から肉汁が滝のように流れまだ熱々な鉄板がジュージュー音を立てている。
ひとくち代に切り口の中に放り込むとニンニクの旨みとローズマリーの爽やかな香りが口の中に拡がった。
あとから来る肉の味を確認するように何度も噛み締める度に肉汁が溢れて来て止まらない。
「うめぇぇぇぇええええ!」
一口で飯が進むこと進むこと。
朝だけど食える!食えるぞぉ!

「そりゃよかったよ。沢山おたべ!」
「はい!」
なんて元気よく返事したのはいいものの。
半分を過ぎればこの肉汁に俺の体はやられていた。
胃もたれだ。
食えねぇ。何度も言うが朝なんだよ。
いや、朝じゃなくてもくねぇな。多いわ!
「すみません…ご馳走様でした。」

「なんだい!もういらないのかい?」 
本当に申し訳ない。
「…はい」
「意気地がないねぇ。お粗末さまでした
。食器は娘が片付けるから置いときな。」
「ご馳走様でした。」

よし!気を取り直して今日は周辺を散策してみるか!
というか、俺は出かけなくてはならなかった。
なぜなら今まで思っていた話よりも長くなり副題をつけたはいいものの変えざるを得なかったから今日は何がなんでも副題のタイトル回収まで行きたいのだ。
朝の話で1500文字以上使うと思ってなかった…。

そう思いながら街を出て適当な方向に歩いていると見えない壁にぶつかった。そう、ゲームとかでよく見るあの見えない壁だ。
目の前には【15レベル以上のみ立ち入り可能】と書かれていた。

これは後で聞いた話なんだが、基本的にレベルは年齢に応じて上がっていき活動範囲が広がる頃に自分で経験を積んでレベルを上げていくというシステムらしくこの結界は小さい子供に危険が及ばないように張ってあるらしい。
俺のレベルからしてこの結界には3歳だと思われているようだ。

…どうする?

《アンチ結界スキルLv1を身につけますか?》

おぉ…そんなことが出来るのか。
俺は《はい》を選択すると

《スキル構築を開始します。所要時間は30分です。》

俺の案内人はカーナビなんだろうか…?
っていうか30分はここから出られないのかぁ!

「とりあえず結界に沿って歩きつつ、魔物を倒していくしかないかぁ……。」



《30分が経ちました。スキル構築を終了しました。》
《アンチ結界スキルLv1を獲得しました。》
やっと30分か!
雑魚を倒しててもレベル3からレベル6になっちまったぜ…
やっとこれで通れr…
【15レベル以上のみ立ち入り可能】

…え?ドユコトデスカー
俺…アンチ結界スキル…え?

《アンチ結界スキルLv2を身につけますか?》

…Pardon?
…なんですと?アンチ結界スキルLv2…………?


……
「へい!案内人!」
《はい。なんでしょう?》
応えたっ!
「この結界はアンチ結界スキル何レベで通ることができるんだ?」
《この結界は国民を守るために王直々に張られているため無理やり通るというのですから魔王の城から1番遠い国だとしてもアンチ結界スキルLv10は必要だと思われます。》
「ちなみにスキルレベルの上限はどれくらいなんだ?」
《スキルによって様々ですがアンチ結界スキルはLv20が上限です。》
「えぇと…スキルLv10までの所要時間は…?」
《そもそも常人にスキル構築の概念がありません。召喚者であれば構築は可能ですが優秀な案内人がいなければスキル構築の存在すら知らないでしょう。》

自我じs…いえ。なんでもないです。

《私であればスキルLv10の構築に1年もあれば十分です。自力で獲得した方が早いかもしれません。》
「自分で獲得するにはここの魔物は弱すぎるんだよな…。レベル15にするにも時間かかるしな。」
《ジレンマですね。》
「会話できるのか?」
《…………。》
「すまん。」
《このエリアでアンチ結界スキルLv10にするには少なくても…。いえ。ライゼさんのやる気が数に出来ないので算出出来ません。レベル15にするにも同様算出出来ません。構築した方が早いと思われます。》

「…1年もここで雑魚退治は面倒だなぁ。」
《スキル怠惰を獲得しました。》
「え」
《スキル怠惰を使用しますか?》
「たいだ?」
《七つの罪源、怠惰。スキル構築の時間を短縮できる(デメリット、スキル構築をしている間眠りに落ちる)》
《使用しますか?》
「そういえば未開放のスキルがあったな。」
「短縮ってどのくらいの時間になるんだ?」
《一日半です。》
「短っ!そんなに短縮できるのか!?」
《余談ですが。スキルを使用する場合、使用すると直ぐに眠りに落ちますので宿に戻られてはいかがですか?》
「さすが俺の案内人。まさか人間なのでh…」
《スキル構築及びスキル怠惰を発動します。》
「宿に戻るから待ってぇ!?」

俺は急いで宿に戻り寝床に着くなり前置きもなくスキル構築が始まった。

目の前が真っ暗になった。
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