ゆきち創作短編集

英単語☆

　(どこかの世界に、住人の入れ替わりが激しい街があった。仮に、あなたはこの街に観光に来たとしよう。)


　ようこそ街へ。僕の名前はアフォード。今日のガイドをつとめるよ。
　本来説明はエクスプレインの役割なのだけれど。まあ時間の余裕があるのが僕だけだったからしょうがないか。
　今日は１日、よろしくね。それでは行こうか。


　さて、まず大通りを行くと一番始めに目に入るあの建物。あれはアベニュー公の屋敷だよ。
　ちなみにこの大通りは、彼にちなんでアベニュー大通りと呼ばれているんだ。

　通りを進むと、｢説得･納得･解決｣が信条の弁護士３人組の事務所が見えてくる。説得するのがパスウェイド氏、納得させるのがコンビンス氏、解決するのがセタル氏だ。
　僕も一度お世話になったことがある。あ、裁判沙汰とかではなくて、前に友人のアーギューと言い争いになった時に助言をちょっとだけ。

　さて、事務所の通りを挟んだ向かいはオーフォル夫人の屋敷。
　彼女はひどい。とにかくひどい。
　前に彼女の屋敷で小規模な爆発が起きたんだけど、その原因はなんと彼女の料理の下手さ。不器用にも程があるというか漫画みたいな話だよね。

　次に見えてきた建物はあらゆる研究者達が集まる研究所。広大な敷地に様々な施設が立ち並んでいる。
　有名どころに、古代の生き物を研究するエインシェント博士や逆に現在の生き物を研究するカーレント博士がいる。
　別な意味で有名なのはコンフューズ博士。彼は隕石が墜落するといって人々を混乱させたことがあるんだ。

　ところで少し物騒な話になるけど、少し前にこの街で大きな事件が発生したんだ。
　レフューズという犯罪組織によるディザイア夫妻の子息誘拐事件だ。
　たしか彼らのうちの一人、プリテンド容疑者が家庭教師のふりをして誘拐したんだったと思うな。
　ディザイア夫妻が子息の返還を強く望むと、彼らのボス、インシスト容疑者はディザイア夫妻に金との交換を主張した。
　そこで交渉人のアテンプト氏が仲介役として間に入り、犯人側に条件の変更を試みたが、案の定レフューズはそれを拒んだ。
　そこで立ち上がったのが２人の警官。リッド氏とディプライブ氏だ。
　リッド氏が不安要素を確実に取り除き、結果ディプライブ氏が子息を奪い返したんだ。

　ちなみに子息が監禁されていたのはあそこの…あの森の中にある小屋だったらしいね。
　え、なぜこんなに詳しいかって？
　そりゃあもちろん、ニュースでやってたからさ。

　おっと、余計な話をしていたらもうこんな時間だ。それじゃあ今日はここまで。
　暗くなる前にホテルに帰った方が懸命だね。まだリフューズの残党が街に潜んでいるらしいから。
　あ、そうそう、僕は明日引っ越すんだ。明日はまた別の人がガイドしてくれると思うよ。
　それじゃ今日はお疲れ様!see you!またどこかで会いましょう!




▽出てきた単語
explain:説明する
afford:余裕がある
avenue:大通り
persuade:説得して～させる
convince:納得して～させる
settle:解決する
argue:言い争う
awful:ひどい
ancient:古代の
current:現在の
confuse:混乱させる
refuse:拒む
desire:強く望む