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朝顔
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「収穫があったのはいいことだが、やはり、このbug本体を消すことが最優先なのに変わりはない。藍坂未菜のbugの原因は、今のところ、彼女本人の強い何かがそうさせている可能性が高い。」
恋はまた神妙に話し出した。
「でも恋、藍坂本人にもその何かがわからない以上、どうしようもなくないか?」
「今のところはな。だが、放っておけば前にも言った通り、世界と時間軸や次元が混乱する。早急にどうにかしておかなければならないのは確かだろう。それに......」
「それに...なんだよ?」
「いや、何もない。また何かあれば連絡してくれ。今日は解散だ。」
解散したあと、俺は恋の言いかけた言葉が気になっていた。
(藍坂さんのbugと関係があるのだろうか。もし仮にそうだとしたら、恋はなぜそれを話すのをやめたのか...。)
そんなことを考えているうちに寝てしまった。
次の朝、起きると何か違和感があった。
「ん...?なんだろう。体の左側が少しだけ軽い...?」
そして自ずと右手を左肩の方へやった。
「......なんだこれ...肩から下が触れない...?いや!!違う!無い!左腕が...!」
そう。俺の左腕が消えていた。
急いで鏡で確認してみたが、結果は同じ。
「くそっ、またbugかよ!あーもう!」
俺は恋に相談した。
電話をすれば、いつもは自分でどうにかしろとか言うけれど、今回は来てくれた。
「恋、珍しいな。呼んだら来るなんて。」
「当たり前でしょう。bugを治すために私がいるのだから。」
「そんなこと言って助けてくれたこと一度もねぇよ!」
「さぁ行くわよ。貴女の左腕さんを探しにね。」
「おい!無視するな!」
そうして俺と恋は町中を歩き回った。
が、結局俺の左腕は見つからず苦戦していたところで、
「ねぇ神田悠斗、あなたが釧路から帰ったときみたいな方法で左腕を探し当てられないかな。」
「俺も今それを考えていたところだ。わからないが、やってみる価値はあるだろうな。とにかく、町にいる人に片っ端から干渉していこう。」
「わかった。じゃあ1時間後にここで合流。見つけたらすぐに連絡して。」
「あぁ。わかった。」
そうして俺と恋で手分けして街中の人達に声をかけていった。
そこから15分がたった頃のことだ。
「あのぉ、すいません。」
『なんでしょう?』
「ここに行きたいんですけど...」
俺は道を効くと見せかけて、見知らぬ女性に話しかけた。
すると、彼女の鞄が少し膨らんでいるようだった。
「えっと...ちょっと鞄を開けて貰えませんか?」
「え、えぇ?!なんなんですか?いきなり!」
「そのぉ、中が少し膨らんでいいるようだったので」
「あ!ほんとだ!」
女性が鞄を開けると、そこには、
「キャ~!!なにこれ!!??な、なんで...?!私の鞄にこんなのが...?!?!」
案の定、俺の左腕が入っていた。
生々しく入っていたというよりかは、マネキンの腕みたいに作り物のようだった。だがそれが俺の腕であることはすぐにわかった。
俺は恋に連絡して、合流した。
「これなんだが...」
「あら、マネキンの腕?まるで作り物ね。」
「女性も身に覚えがないみたいだったから、」
「よかったじゃない。で、それはどうやってつけるの?」
「え?あ、ほんとだ。これどうやってつけたらいいんだろう...」
「ちょっとかして。」
恋は強引に腕を奪うと、これまた強引に俺の肩に押し付けた。
すると、俺の肩と腕の繋ぎ目が青く光り、腕と肩の隙間が埋まった。
「あら、ついたじゃない。」
「いや、ついたけど...もうちょっとやさしくしてよ...。」
「ついたんだからよかったでしょ。じゃ、私は忙しい。」
そういって恋はいつものごとく帰っていった。
つくづくわからない女である。
恋はまた神妙に話し出した。
「でも恋、藍坂本人にもその何かがわからない以上、どうしようもなくないか?」
「今のところはな。だが、放っておけば前にも言った通り、世界と時間軸や次元が混乱する。早急にどうにかしておかなければならないのは確かだろう。それに......」
「それに...なんだよ?」
「いや、何もない。また何かあれば連絡してくれ。今日は解散だ。」
解散したあと、俺は恋の言いかけた言葉が気になっていた。
(藍坂さんのbugと関係があるのだろうか。もし仮にそうだとしたら、恋はなぜそれを話すのをやめたのか...。)
そんなことを考えているうちに寝てしまった。
次の朝、起きると何か違和感があった。
「ん...?なんだろう。体の左側が少しだけ軽い...?」
そして自ずと右手を左肩の方へやった。
「......なんだこれ...肩から下が触れない...?いや!!違う!無い!左腕が...!」
そう。俺の左腕が消えていた。
急いで鏡で確認してみたが、結果は同じ。
「くそっ、またbugかよ!あーもう!」
俺は恋に相談した。
電話をすれば、いつもは自分でどうにかしろとか言うけれど、今回は来てくれた。
「恋、珍しいな。呼んだら来るなんて。」
「当たり前でしょう。bugを治すために私がいるのだから。」
「そんなこと言って助けてくれたこと一度もねぇよ!」
「さぁ行くわよ。貴女の左腕さんを探しにね。」
「おい!無視するな!」
そうして俺と恋は町中を歩き回った。
が、結局俺の左腕は見つからず苦戦していたところで、
「ねぇ神田悠斗、あなたが釧路から帰ったときみたいな方法で左腕を探し当てられないかな。」
「俺も今それを考えていたところだ。わからないが、やってみる価値はあるだろうな。とにかく、町にいる人に片っ端から干渉していこう。」
「わかった。じゃあ1時間後にここで合流。見つけたらすぐに連絡して。」
「あぁ。わかった。」
そうして俺と恋で手分けして街中の人達に声をかけていった。
そこから15分がたった頃のことだ。
「あのぉ、すいません。」
『なんでしょう?』
「ここに行きたいんですけど...」
俺は道を効くと見せかけて、見知らぬ女性に話しかけた。
すると、彼女の鞄が少し膨らんでいるようだった。
「えっと...ちょっと鞄を開けて貰えませんか?」
「え、えぇ?!なんなんですか?いきなり!」
「そのぉ、中が少し膨らんでいいるようだったので」
「あ!ほんとだ!」
女性が鞄を開けると、そこには、
「キャ~!!なにこれ!!??な、なんで...?!私の鞄にこんなのが...?!?!」
案の定、俺の左腕が入っていた。
生々しく入っていたというよりかは、マネキンの腕みたいに作り物のようだった。だがそれが俺の腕であることはすぐにわかった。
俺は恋に連絡して、合流した。
「これなんだが...」
「あら、マネキンの腕?まるで作り物ね。」
「女性も身に覚えがないみたいだったから、」
「よかったじゃない。で、それはどうやってつけるの?」
「え?あ、ほんとだ。これどうやってつけたらいいんだろう...」
「ちょっとかして。」
恋は強引に腕を奪うと、これまた強引に俺の肩に押し付けた。
すると、俺の肩と腕の繋ぎ目が青く光り、腕と肩の隙間が埋まった。
「あら、ついたじゃない。」
「いや、ついたけど...もうちょっとやさしくしてよ...。」
「ついたんだからよかったでしょ。じゃ、私は忙しい。」
そういって恋はいつものごとく帰っていった。
つくづくわからない女である。
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