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高校生活1年目
しおりを挟む私の大好きな先生と初めて出会ったのは高校1年の春でした。
私が通った高校は女子高という事もあってかあまりクラスの雰囲気が初めの方は良く無く放課になっても誰も席を離れず各自それぞれ課題をやったり、読書をしたりと本当に気まずい空気だった事を今も覚えています。
そんな時初めての数学の授業で先生が教室に入ってきたことを今でもよく覚えています。
まだ4月で少し肌寒くも感じる中少しポッチャりとした体型の先生は最初の授業なのにチャイムから少し遅れて教室に入ってきて、「あっつ!」っておでこに少し汗を滲ませていましたよね。
クラスの中でクスクスと小さな笑い声が聞こえていました、号令を済ませ自己紹介をはじめた先生は「村山です。2年の普通科のクラスを担当しています、教室がここからだと遠いので今日みたいに遅刻しちゃう事もあるかもしれません!」と笑いながら言ってましたね。
でも私のクラスはまだあまり仲良く無かったので皆反応すること無く先生の自己紹介を聞いていました、そんな雰囲気を察してか先生は「なにか私に質問とかなーい?」と雑談を持ちかけてくれました。
そうしてようやくクラスの所々で声が上がるようになり、皆おもいおもいに先生の年齢を当てようと答えていました。
「35?」 「38」とか30代後半辺りの年齢をみんな答えていました、私もそのくらいかなーって思っていました。
ですが、先生はそんな皆の答えを聞いてかたを落としましたよね。
「え?私そんなに老けて見える?、、、まだ27だよーショックだなー傷ついたな」結構本気な声のトーンで答えていて皆笑っていました。
その時の私は割と好きな顔の先生、面白い先生だなーくらいにしか思っていませんでした。
そんな先生の授業は週5回あり、月、火、金は1時間、水曜日は2時間、木曜日は無しっていう時間割で学年の違う先生でしたが目にする回数は少なくはありませんでした。
私は先生の授業を受ける度にどんどん好きになっていったのです。
数学の授業は、お世辞にも教え方が上手いとは言えず、遠回りするような教え方に焦れったく感じる事もありましたが、「わかった?」と聞かれわからないと私達が答えると次の授業までにまた違う教え方、やり方で説明してくれる所、私達がわかった!と答えれば「君達がしっかり話を聞いて取り組んだからだよ」と褒めてくれましたよね。
本当に優しくてどんどん惹かれて行きました。
また蜘蛛が苦手な先生は凄い小さい蜘蛛なのに自分の近くに来ただけで騒いで、女子である生徒に外に逃げさせてとお願いしたりと可愛いと感じる事も多かったです。
また少し授業に空きが出来たら「私マジック出来るんだよねー」と言いマジックをしてくれて成功すると少し自慢気な顔をしていた先生が好きでした。
そんな先生の優しい所、可愛い所、に惹かれて少しでもこの先生を喜ばせたいと思った私は数学の勉強を以前より真剣に取り組むようになり、テスト前には先生の所に質問しに行ったりするようになりました。
授業後、に友達と2人で勉強を教わりに行って席につき問題を解いていたのですが問題が難しくなるにつれ、嫌気が指しやや放心状態の私に先生は「頑張ったね今日はここまでにしようか?」と座っている私に対して目線を合わせ笑ってくれました。私は頷き帰る支度をしていると「明日もよかったらおいでよ、教えてあげるから」と言われ私は心の底から嬉しくなりにやけてしまいました。
この話を友達にすると別に私じゃなくても他の生徒にもそれくらいするよ?とか言われますが、そんな事わかってますけど先生に言われたから笑ってくれたから私は嬉しくて胸がぎっゆーってなったんです。
そして、無事にテストが終わり返却される時に先生は「よく頑張ったね」と私にテストを返し笑ってくれました。
その瞬間私は先生の事を本気で好きなったのです。
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