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第1章 原作が始まる数年前
第二皇子殿下
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「お嬢様、お嬢様、起きてください」
朝からサナの声がする。
「なに?」
まだ眠い。
「シャナしゃん?おねえしゃまおはようございます。」
ローゼは頷いた。
「二人とも、起こしちゃってごめんね。サナ、どうしたの?」
朝8時にサナが来るなんて珍しい。
「ロアール皇子殿下が寝ているお部屋に来てください。」
「わかった。二人とも寝てて。」
「わかりました。おやすみなさい。」
セターレとローゼはすぐに寝てしまった。
『ローザ、大変!』
ロアールが寝ている部屋へ向かっている途中、アレックが慌てた声で叫んだ。
耳痛いから叫ばないでー!
(どうしたの?)
「お嬢様、つきました。」
なんか部屋から妙な気配が…
わたしは扉をすぐに開けて、中へ入ってすぐに閉めた。
「まってえっ!?」
ロアールはまた暴走していた。
体から青い光が出ていた。
だからアレックが慌てていたのね。
また同じ呪文だよね。
私はそっとロアールに近づき、手をロアールの前に伸ばした。
【竜よ、月の女神が命ずる、この体の中でおさまれ!】
私の手からでた黄色い光が今回はロアールを包み込み、段々青い光が消えていった。
熱が下がっていたからか、暴走の後は熱が上がらなかった。
よかったー!
私はお母様とお父様に見つかる前に部屋へ戻って、二度寝した。
「お姉様!朝ですよ!」
「ん…」
私は大きなあくびをしてから起き上がって、セターレとローゼの頭を撫でた。
「おはよう、ローゼ、セターレ。」
「おはようございます!」
「お!」
あれ?今、可愛らしい女の子の声がしたんだけど…
「お!お!」
声の正体は、ローゼだった。
「ローゼ、お、だけ喋れるようになったの?」
「お!」
すごい!すごい!お、っていってる!
「ローゼ、天才!」
私はローゼを抱きしめた。
「お、お。」
お、しか言えないローゼも可愛い!
「お姉様、ローゼが苦しんでます。」
「あ、ごめん。」
私はローゼを抱き締める手を止めた。
「お嬢様!」
新人侍女、ユナが急いで私の部屋の中へ入ってきた。
「どうしたの?」
こんなに慌てて。髪もぐちゃぐちゃ。
「だ、第二皇子殿下が!目覚めました!」
「えええっー!?」
急すぎ!
「ユナ、ローゼとセターレのことお願い!」
「わかりました!」
私は急いでロアールの部屋へ向かった。
これ二回目だよ。
「第二皇子殿下!」
部屋の中へ入ると、ベッドの上で半身だけ起こしているロアールがいた。
「君が、ムーン嬢?」
わあ。月みたいにかっこいい.
忘れてた。ロアールがヒーローの一人だということを。
「はい。ローザ エステル ムーンでございます.」
良くお母様とお父様が偉い人にやっているお辞儀を真似てやった。
あってるかな。
「そんなにかしこまらないで。僕の命の恩人。」
「わかりました.」
「タメ口じゃダメ?」
「いいの!?」
「ふふっ。君面白いね.」
あ… ついタメ口で喋っちゃった.
不敬罪で捕まりそう。
「私のことはローザって呼んで!」
「じゃあ僕のことはロアって呼んで。」
優しいトーンで喋るロア、セターレとまた違ったオーラを放ってる。
「ロア、まず最初熱測らせて。」
「うん。」
私はロアのおでこに手をそっと置いた.
って、熱また上がってるじゃん!?
「ロア、無理しちゃだめだよ!」
私はロアの肩を持った。
あれ?反応がない?
ロアは少し私にもたれかかった。
『ローザ、暴走した後の後遺症だよ。今は寝かせたほうがいい。』
(わかった。)
やっぱりこういう時にアレックがいると頼もしいね。
私はロアを寝かせて、氷枕を作って、ロアの頭の後ろに置いた。
「はぁっ。はぁっ。」
「ロア…」
やっぱり体が弱いんだ。早く治るといいな。
「お嬢様、第二皇子殿下にはお食事を出しますか?」
サナが扉の外から聞いてきた。
「今は何も食べられなさそうだから、私がなんとかする。私の朝食はいらないから!」
「わかりました。」
サナの足音が消えてすぐ、私は少し強い回復魔法をかけた。
これで大丈夫なはず。
ちょっとだけ寝ようかな。
私はロアの氷枕を変えて、少しだけ目を瞑った。
寝た後 セターレ視点
僕は朝食を食べた後、ローゼを連れて第二皇子殿下の部屋へと向かった。
お姉様が兄上を倒してくれた後、もういじめられなくなった。
お姉様は僕の救世主。
僕は第二皇子殿下の部屋の扉を開けた。
「お、おねえ、さま?」
僕が見た光景は、ベッドの上で寝ている第二皇子殿下と床で寝ているお姉様だった。
もしかして、お姉様第二皇子殿下のことが好きでずっと一緒にいてあげたのかな?
お姉さま、優しすぎる!
[やっぱりローザ様は優しいですね。]
「うん。」
僕たちはお姉様にブランケットをかけて、お姉様の部屋へ戻った。
ちゃんと休んでね。
お姉様。
起きたローザ視点
「ふわぁ。」
良く寝た。って、ブランケットが私の肩にかかってる!
これってもしかして、セターレとローゼ?
やっぱりあの子達て、ん、し!
もうちょーう良い子に育ってるじゃん!
あ、ロアは?
私はロアのおでこを触った。
まだ顔は赤いけど、少しは下がったかな?熱。
「はあっ。ううっ。ロー、ザ?」
ロアは苦しそうに目を開けた。
「ロア、大丈夫?寝たほうがいいよ。」
「うん。」
ロアはまた眠りについた。
早く治るといいな.
二週間後、ロアの熱が下がった。
朝からサナの声がする。
「なに?」
まだ眠い。
「シャナしゃん?おねえしゃまおはようございます。」
ローゼは頷いた。
「二人とも、起こしちゃってごめんね。サナ、どうしたの?」
朝8時にサナが来るなんて珍しい。
「ロアール皇子殿下が寝ているお部屋に来てください。」
「わかった。二人とも寝てて。」
「わかりました。おやすみなさい。」
セターレとローゼはすぐに寝てしまった。
『ローザ、大変!』
ロアールが寝ている部屋へ向かっている途中、アレックが慌てた声で叫んだ。
耳痛いから叫ばないでー!
(どうしたの?)
「お嬢様、つきました。」
なんか部屋から妙な気配が…
わたしは扉をすぐに開けて、中へ入ってすぐに閉めた。
「まってえっ!?」
ロアールはまた暴走していた。
体から青い光が出ていた。
だからアレックが慌てていたのね。
また同じ呪文だよね。
私はそっとロアールに近づき、手をロアールの前に伸ばした。
【竜よ、月の女神が命ずる、この体の中でおさまれ!】
私の手からでた黄色い光が今回はロアールを包み込み、段々青い光が消えていった。
熱が下がっていたからか、暴走の後は熱が上がらなかった。
よかったー!
私はお母様とお父様に見つかる前に部屋へ戻って、二度寝した。
「お姉様!朝ですよ!」
「ん…」
私は大きなあくびをしてから起き上がって、セターレとローゼの頭を撫でた。
「おはよう、ローゼ、セターレ。」
「おはようございます!」
「お!」
あれ?今、可愛らしい女の子の声がしたんだけど…
「お!お!」
声の正体は、ローゼだった。
「ローゼ、お、だけ喋れるようになったの?」
「お!」
すごい!すごい!お、っていってる!
「ローゼ、天才!」
私はローゼを抱きしめた。
「お、お。」
お、しか言えないローゼも可愛い!
「お姉様、ローゼが苦しんでます。」
「あ、ごめん。」
私はローゼを抱き締める手を止めた。
「お嬢様!」
新人侍女、ユナが急いで私の部屋の中へ入ってきた。
「どうしたの?」
こんなに慌てて。髪もぐちゃぐちゃ。
「だ、第二皇子殿下が!目覚めました!」
「えええっー!?」
急すぎ!
「ユナ、ローゼとセターレのことお願い!」
「わかりました!」
私は急いでロアールの部屋へ向かった。
これ二回目だよ。
「第二皇子殿下!」
部屋の中へ入ると、ベッドの上で半身だけ起こしているロアールがいた。
「君が、ムーン嬢?」
わあ。月みたいにかっこいい.
忘れてた。ロアールがヒーローの一人だということを。
「はい。ローザ エステル ムーンでございます.」
良くお母様とお父様が偉い人にやっているお辞儀を真似てやった。
あってるかな。
「そんなにかしこまらないで。僕の命の恩人。」
「わかりました.」
「タメ口じゃダメ?」
「いいの!?」
「ふふっ。君面白いね.」
あ… ついタメ口で喋っちゃった.
不敬罪で捕まりそう。
「私のことはローザって呼んで!」
「じゃあ僕のことはロアって呼んで。」
優しいトーンで喋るロア、セターレとまた違ったオーラを放ってる。
「ロア、まず最初熱測らせて。」
「うん。」
私はロアのおでこに手をそっと置いた.
って、熱また上がってるじゃん!?
「ロア、無理しちゃだめだよ!」
私はロアの肩を持った。
あれ?反応がない?
ロアは少し私にもたれかかった。
『ローザ、暴走した後の後遺症だよ。今は寝かせたほうがいい。』
(わかった。)
やっぱりこういう時にアレックがいると頼もしいね。
私はロアを寝かせて、氷枕を作って、ロアの頭の後ろに置いた。
「はぁっ。はぁっ。」
「ロア…」
やっぱり体が弱いんだ。早く治るといいな。
「お嬢様、第二皇子殿下にはお食事を出しますか?」
サナが扉の外から聞いてきた。
「今は何も食べられなさそうだから、私がなんとかする。私の朝食はいらないから!」
「わかりました。」
サナの足音が消えてすぐ、私は少し強い回復魔法をかけた。
これで大丈夫なはず。
ちょっとだけ寝ようかな。
私はロアの氷枕を変えて、少しだけ目を瞑った。
寝た後 セターレ視点
僕は朝食を食べた後、ローゼを連れて第二皇子殿下の部屋へと向かった。
お姉様が兄上を倒してくれた後、もういじめられなくなった。
お姉様は僕の救世主。
僕は第二皇子殿下の部屋の扉を開けた。
「お、おねえ、さま?」
僕が見た光景は、ベッドの上で寝ている第二皇子殿下と床で寝ているお姉様だった。
もしかして、お姉様第二皇子殿下のことが好きでずっと一緒にいてあげたのかな?
お姉さま、優しすぎる!
[やっぱりローザ様は優しいですね。]
「うん。」
僕たちはお姉様にブランケットをかけて、お姉様の部屋へ戻った。
ちゃんと休んでね。
お姉様。
起きたローザ視点
「ふわぁ。」
良く寝た。って、ブランケットが私の肩にかかってる!
これってもしかして、セターレとローゼ?
やっぱりあの子達て、ん、し!
もうちょーう良い子に育ってるじゃん!
あ、ロアは?
私はロアのおでこを触った。
まだ顔は赤いけど、少しは下がったかな?熱。
「はあっ。ううっ。ロー、ザ?」
ロアは苦しそうに目を開けた。
「ロア、大丈夫?寝たほうがいいよ。」
「うん。」
ロアはまた眠りについた。
早く治るといいな.
二週間後、ロアの熱が下がった。
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