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第134話 潜入
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実は、あのクリームパイに痺れ薬が混ぜられていた。
だが、混ぜられていたのは中央部分。
周りは大丈夫だった。
二人は毒を嗅ぎ分けるスキルを持っていた。
だから、周りだけ食べて、痺れたふりをしただけ。
つまり、演技。
「それでは、私はこれで」
「お疲れさま」
そう言うと、あばた面の少年と母親は去っていった。
「さて、お前さん達は、牢に入ってもらう」
老人はバルクとルミナスを見る。
バルクとルミナスは大人しく牢に入れられた。
◆
「寝たようだ」
老人がウトウトしているのを、鉄格子ごしにバルクは確認した。
「まぬけな爺さんですね」
ルミナスがヒソヒソ言う。
「ああ、だが、俺達にとっては好都合。だが、密かに感じる魔力は強いな」
老人がどんなやつか分からない。
だが、居眠りとは……
「とりあえず、城に侵入できたのは予定通り」
バルクはニヤリと笑う。
そう。
まずは、ガーレット王国の城に入りたかった。
街で調査していても得られる情報はわずか。
ガーレット王国に潜入して図書館や王の部屋に忍び込み、機密情報を盗みたい。
そこにはきっと魔王に関する情報もあるから。
だが、城門は固く閉ざされている。
変装しても入れる訳も無い。
ましてやガーレットとは仲たがい状態。
ならば、敵の力を借りる。
敵の手に落ちたふりをして内部に潜入するのだ。
だが、混ぜられていたのは中央部分。
周りは大丈夫だった。
二人は毒を嗅ぎ分けるスキルを持っていた。
だから、周りだけ食べて、痺れたふりをしただけ。
つまり、演技。
「それでは、私はこれで」
「お疲れさま」
そう言うと、あばた面の少年と母親は去っていった。
「さて、お前さん達は、牢に入ってもらう」
老人はバルクとルミナスを見る。
バルクとルミナスは大人しく牢に入れられた。
◆
「寝たようだ」
老人がウトウトしているのを、鉄格子ごしにバルクは確認した。
「まぬけな爺さんですね」
ルミナスがヒソヒソ言う。
「ああ、だが、俺達にとっては好都合。だが、密かに感じる魔力は強いな」
老人がどんなやつか分からない。
だが、居眠りとは……
「とりあえず、城に侵入できたのは予定通り」
バルクはニヤリと笑う。
そう。
まずは、ガーレット王国の城に入りたかった。
街で調査していても得られる情報はわずか。
ガーレット王国に潜入して図書館や王の部屋に忍び込み、機密情報を盗みたい。
そこにはきっと魔王に関する情報もあるから。
だが、城門は固く閉ざされている。
変装しても入れる訳も無い。
ましてやガーレットとは仲たがい状態。
ならば、敵の力を借りる。
敵の手に落ちたふりをして内部に潜入するのだ。
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