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第45話 運営側の滅茶苦茶なアプデで、冒険者のやる気が急減速。こうなったらログインボーナスだけで最強を目指す。
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「あっ! ネスコ! お帰りー!」
グリフォンの背中から降りて来たネスコを、フィナと僕で出迎える。
「ユウタ。お前は今日、姫に認められた」
「姫に……」
「これでお前は正真正銘の救世主だ」
姫に直接言われていないので、イマイチ実感は無かった。
ネスコはその内、僕を姫と会わせると言っている。
全ての人間を統べる姫とは何者なのか?
「いずれ、姫の加護を受けることが出来るだろう」
「うん」
「それはそうと、ユウタ。レベルはいくつになった?」
「50」
「おお。一日にしてだいぶ成長したな」
ネスコは僕のステータスを見る前に、いつもレベルを訊いてくる。
彼なりのルーチンなのだろう。
相手のステータスは敵、味方に関わらず、脳内に呼び出すことで見ることが出来る。
ただし、使えるスキルや魔法などは、相手からの開示が無い限り見ることは出来ない。
スキルや魔法を開示するということは、自分の手の内を相手に晒すことに等しい。
だから、信頼出来る者どうしでしか見せ合わない。
通常、見ることが出来るのは、あくまでHPやMPなどのパラメータ関連である。
「フィナはレベル30になったよ!」
「二人ともよく頑張った」
地の果ての闇に吸い込まれる様に、夕日が沈もうとしている。
一日中戦っていたかと思うと、どっと疲れが出る。
HPが高かろうが、疲労は睡眠でしか回復しない。
「ユウタが盾になってくれたんだよ」
フィナが僕の戦い振りを身振り手振りで表現する。
褒めてくれるのはいいけど、大げさ過ぎて照れくさいな。
永遠の回復補助があるから、僕らは死ぬことは無い。
正確には、HPが0になりそうになったら、自動的にHPが回復する(少量だが)魔法だ。
これを不死身と言うべきか。
ならば、盾役など関係ないのかもしれないが、僕的にフィナを前線に立たせるのは嫌だったし、HPが0にならないからといって痛みを感じない訳じゃない。
そう言う理由からこの魔法は保険として使っている。
「ユウタ」
「何?」
「お前、自分の魔法リストを見てみろ」
僕の魔法に何かあったのか?
そう思えるほど、ネスコが驚いた声を上げている。
「あっ!」
使える魔法のリストから永遠の回復補助が消えていた。
「……ってことは、我々は不死身じゃないということか?」
ネスコが顎に肉球を当て、考え込む。
「世界更新のせい?」
そのせいで僕の使える魔法が消されたの?
「否、いくら神と言えども、そんな無茶はしないだろう。今までの世界更新で、人間のステータス、スキル、魔法、所持品が変更されることは無かった。そんなことをすれば人間はやる気を無くし、魔王を倒すことをやめてしまうだろう。それは神としても望んでいない。世界の難易度を上げるなら、モンスターを強化したり、クエストの難易度を上げる。あくまで人間側に希望とやる気を出させるのが世界更新の目的だからな」
ネスコはそう言っているけど……
現にこうして、僕は生まれた時から使える魔法が使えなくなってしまった。
ずっと一緒だった魔法を突然失ったことで、僕の心は不安定になった。
僕の存在証明であり、心の拠り所を失った。
気分は最悪だ。
「ユウタ。このことについては私自身も調査してみる。お前は、死なない様にレベルアップすることだけに専念してくれ」
「……うん」
揺れた心は、やがて沈んでいった。
「ユウタ」
フィナの柔らかい手の平を背中に感じた。
「私が、ポーションいっぱい使って、助けてあげるからね」
つづく
グリフォンの背中から降りて来たネスコを、フィナと僕で出迎える。
「ユウタ。お前は今日、姫に認められた」
「姫に……」
「これでお前は正真正銘の救世主だ」
姫に直接言われていないので、イマイチ実感は無かった。
ネスコはその内、僕を姫と会わせると言っている。
全ての人間を統べる姫とは何者なのか?
「いずれ、姫の加護を受けることが出来るだろう」
「うん」
「それはそうと、ユウタ。レベルはいくつになった?」
「50」
「おお。一日にしてだいぶ成長したな」
ネスコは僕のステータスを見る前に、いつもレベルを訊いてくる。
彼なりのルーチンなのだろう。
相手のステータスは敵、味方に関わらず、脳内に呼び出すことで見ることが出来る。
ただし、使えるスキルや魔法などは、相手からの開示が無い限り見ることは出来ない。
スキルや魔法を開示するということは、自分の手の内を相手に晒すことに等しい。
だから、信頼出来る者どうしでしか見せ合わない。
通常、見ることが出来るのは、あくまでHPやMPなどのパラメータ関連である。
「フィナはレベル30になったよ!」
「二人ともよく頑張った」
地の果ての闇に吸い込まれる様に、夕日が沈もうとしている。
一日中戦っていたかと思うと、どっと疲れが出る。
HPが高かろうが、疲労は睡眠でしか回復しない。
「ユウタが盾になってくれたんだよ」
フィナが僕の戦い振りを身振り手振りで表現する。
褒めてくれるのはいいけど、大げさ過ぎて照れくさいな。
永遠の回復補助があるから、僕らは死ぬことは無い。
正確には、HPが0になりそうになったら、自動的にHPが回復する(少量だが)魔法だ。
これを不死身と言うべきか。
ならば、盾役など関係ないのかもしれないが、僕的にフィナを前線に立たせるのは嫌だったし、HPが0にならないからといって痛みを感じない訳じゃない。
そう言う理由からこの魔法は保険として使っている。
「ユウタ」
「何?」
「お前、自分の魔法リストを見てみろ」
僕の魔法に何かあったのか?
そう思えるほど、ネスコが驚いた声を上げている。
「あっ!」
使える魔法のリストから永遠の回復補助が消えていた。
「……ってことは、我々は不死身じゃないということか?」
ネスコが顎に肉球を当て、考え込む。
「世界更新のせい?」
そのせいで僕の使える魔法が消されたの?
「否、いくら神と言えども、そんな無茶はしないだろう。今までの世界更新で、人間のステータス、スキル、魔法、所持品が変更されることは無かった。そんなことをすれば人間はやる気を無くし、魔王を倒すことをやめてしまうだろう。それは神としても望んでいない。世界の難易度を上げるなら、モンスターを強化したり、クエストの難易度を上げる。あくまで人間側に希望とやる気を出させるのが世界更新の目的だからな」
ネスコはそう言っているけど……
現にこうして、僕は生まれた時から使える魔法が使えなくなってしまった。
ずっと一緒だった魔法を突然失ったことで、僕の心は不安定になった。
僕の存在証明であり、心の拠り所を失った。
気分は最悪だ。
「ユウタ。このことについては私自身も調査してみる。お前は、死なない様にレベルアップすることだけに専念してくれ」
「……うん」
揺れた心は、やがて沈んでいった。
「ユウタ」
フィナの柔らかい手の平を背中に感じた。
「私が、ポーションいっぱい使って、助けてあげるからね」
つづく
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