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第81話 MMORPGは、先に始めたプレイヤーと後から始めたプレイヤーとの差が大き過ぎる
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「私はユウタさんを一週間でレベル90にすると決めました。だから、無駄なことは後回しです」
何故、ガイアはそこまで僕の急成長にこだわるのか。
「ガイアさん、ネスコは僕に一ヶ月でレベル90になれと言いました。だから、一週間という期限を設定する必要はないと思います」
「そんな甘いことを言っている場合ですか。魔王はこうしている間にもこの世界を蝕んでいるのです」
一触即発の空気が流れる。
その空気をセレスの一言が変えた。
「私は……強くなりたいんです」
「は?」
ガイアの目が点になる。
「この世界は強い人達だけが得する様に出来ていて、私達、弱い人間は損ばかりする様に出来ています」
彼女は泣いていた。
しゃくりあげるのを堪えながら声を上げる。
「狩り場にしてもそう。強い人が全てを独占し、私達は指をくわえてみてるだけで……格差は広がる一方です」
誰よりも早く強くなった一部の者だけが、大量のアイテムと高レベルを手にすることが出来る。
先行者利益ってやつだ。
強い者には人が集まる。
今の5大ギルドマスターがまさにそうだ。
彼らの元には自然と情報が集中する。
この世界の資源は有限だ。
強い者はその資源を占有し、弱い者はそのおこぼれにすら、あずかることも出来ない。
以前の僕もそうだった。
高価な武器や鎧に身を固めた戦士を見掛ける度に、羨ましい気持ちになっていた。
僕は運良く救世主だったから、色々な人が集まり、僕に力を貸してくれた。
だけど、セレスは普通の人間なのでチャンス何てどこにもなかった。
「私は強くなりたい! 強くなって一緒に戦いたい人の役に立ちたいんです!」
はっ……
と、ガイアは口を開いたまま一瞬固まった。
彼女の潤んだ瞳に、胸に手を押し当てたセレスが映り込んでいる。
「分かりました。そこまで言うならいいでしょう。だけど、死んでもそれは自己責任ですよ」
ガイアはいつもの冷静な様子に戻った。
セレスは大きく頷いた。
ウエンディは躊躇しつつも小さく頷いた。
「皆、がんばろーね!」
フィナは相変わらず能天気だ。
「ここでのレベル上げは終わりです。次は森の中で行います」
そう言うや否や、踵を返し森に入ろうとする。
「ガイアさん、森の中のモンスターは強いですよ」
「分かってますよ。ネスコさんから聞いてます。だけど、これだけメンバーが増えれば強い相手と戦わなければユウタさんのレベルもなかなか上がらないですよ」
僕の背後で、ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。
セレスとウエンディが肩を震わせている。
僕もゲリュオンと遭遇した時の恐怖が蘇って来た。
つづく
何故、ガイアはそこまで僕の急成長にこだわるのか。
「ガイアさん、ネスコは僕に一ヶ月でレベル90になれと言いました。だから、一週間という期限を設定する必要はないと思います」
「そんな甘いことを言っている場合ですか。魔王はこうしている間にもこの世界を蝕んでいるのです」
一触即発の空気が流れる。
その空気をセレスの一言が変えた。
「私は……強くなりたいんです」
「は?」
ガイアの目が点になる。
「この世界は強い人達だけが得する様に出来ていて、私達、弱い人間は損ばかりする様に出来ています」
彼女は泣いていた。
しゃくりあげるのを堪えながら声を上げる。
「狩り場にしてもそう。強い人が全てを独占し、私達は指をくわえてみてるだけで……格差は広がる一方です」
誰よりも早く強くなった一部の者だけが、大量のアイテムと高レベルを手にすることが出来る。
先行者利益ってやつだ。
強い者には人が集まる。
今の5大ギルドマスターがまさにそうだ。
彼らの元には自然と情報が集中する。
この世界の資源は有限だ。
強い者はその資源を占有し、弱い者はそのおこぼれにすら、あずかることも出来ない。
以前の僕もそうだった。
高価な武器や鎧に身を固めた戦士を見掛ける度に、羨ましい気持ちになっていた。
僕は運良く救世主だったから、色々な人が集まり、僕に力を貸してくれた。
だけど、セレスは普通の人間なのでチャンス何てどこにもなかった。
「私は強くなりたい! 強くなって一緒に戦いたい人の役に立ちたいんです!」
はっ……
と、ガイアは口を開いたまま一瞬固まった。
彼女の潤んだ瞳に、胸に手を押し当てたセレスが映り込んでいる。
「分かりました。そこまで言うならいいでしょう。だけど、死んでもそれは自己責任ですよ」
ガイアはいつもの冷静な様子に戻った。
セレスは大きく頷いた。
ウエンディは躊躇しつつも小さく頷いた。
「皆、がんばろーね!」
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「ここでのレベル上げは終わりです。次は森の中で行います」
そう言うや否や、踵を返し森に入ろうとする。
「ガイアさん、森の中のモンスターは強いですよ」
「分かってますよ。ネスコさんから聞いてます。だけど、これだけメンバーが増えれば強い相手と戦わなければユウタさんのレベルもなかなか上がらないですよ」
僕の背後で、ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。
セレスとウエンディが肩を震わせている。
僕もゲリュオンと遭遇した時の恐怖が蘇って来た。
つづく
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