ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。

yonechanish

文字の大きさ
83 / 199

第83話 この世界は私の箱庭! だから、救世主は私が潰す! 

しおりを挟む
 ユウタと名乗る救世主を甘く見過ぎていた。
 私は、HPが一桁になるほどの重傷を負い、ユウタから逃げるのに精いっぱいだった。

「マリアン! 待て!」

 ユウタの声が聞こえる。
 彼もまた瀕死のはずだ。
 私は追いかけて来るモンスターを振り払いながら、何とか森を抜け、周りが見渡せる草原に辿り着き、一息つく。
 薬草で傷を癒しながら、ここに至るまでを思い出す。



 髑髏どくろマークは、その相手が死んだことを意味している。
 私のフレンドリストに載っているミチヤスと言う名前の先頭には、その髑髏どくろマークが付いていた。
 数日前、私は奴に命令した。
 辺境近くの狩り場に拠点を作れ、と。
 そこで何があったかは知らないが、奴は死んだという訳か。
 恐らく、同じ狩り場で別のギルドの人間と鉢合わせになり、戦闘にでもなったのだろう。
 辺境の近くに良質な狩り場があるという噂は、街で生活していると自然に耳に入ってくる。
 資源リソースが限られているこの世界では、良質な狩り場は奪い合いになる。
 特にこの前の世界更新アップデート以来、各狩り場でのモンスターの出現率が落ちている。
 それはつまり、金や素材やアイテムが手に入るチャンスが減っているということだ。
 私がギルドマスターをつとめるギルド、DEATHは200人もの人間を抱えている。
 そして、その傘下には50もの中小ギルドを従えている。
 それだけの人間を抱えていたら、ほんのちょっとの金や素材やアイテムでは組織体として円滑な運営が出来ない。
 ギルドには二種類ある。
 魔王を倒すことを目指しているギルド。
 魔王を倒すことを目指していないギルド。
 DEATHとその配下は後者に属する。

 私はこの世界で、自らが王になることを目指していた。
 そのためには、大量の金や素材やアイテムが必要だった。
 もちろんそれらは、大地を耕したり、洞窟を探索したり、地道に働くことで手に入れることも出来る。
 だが、それではほんの少ししか手に入れることが出来ない。
 私は危険を冒してでも、それらが大量に必要だった。
 手に入れた素材で、幻想的な武器やアイテムを作り出し、それを高値で販売し利益を得る。
 手に入れた利益で、象徴的で巨大なギルドホールを作り、自分の元に人間を従える。
 強力な武器や魔法を手に入れ、いずれは魔王さえも従え、この世界を私のものにする。
 だから、モンスターは私にとって敵でもあるが必要な存在だった。
 死というリスクさえ受け入れれば、モンスターから大量の報酬が得られる。
 モンスターを召喚する大元の魔王は、私にとってなくてはならない存在だった。
 だから、魔王を倒そうとするギルドは私の敵だった。
 絶対成敗というギルドは、その辺の考え方が私と異なるので、締め上げることにした。
 成果として、ポンの商売を奪うことが出来た。
 全ては上手くいっていた。
 だが、救世主が現れた。

つづく
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。

克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作 「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位 2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位 転生者のブルーノは絶大な力を持っていたが、その力を隠してダンジョンの荷役として暮らしていた。だが、教会の力で勇者を騙る卑怯下劣な連中に、レットドラゴンから逃げるための生贄として、ボス部屋に放置された。腐敗した教会と冒険者ギルドが結託て偽の勇者パーティーを作り、ぼろ儲けしているのだ。ブルーノは誰が何をしていても気にしないし、自分で狩った美味しいドラゴンを食べて暮らせればよかったのだが、殺されたブルーノの為に教会や冒険者ギルドのマスターを敵対した受付嬢が殺されるのを見過ごせなくて・・・・・・

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す

名無し
ファンタジー
 パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。

克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。

神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~

あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。 それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。 彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。 シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。 それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。 すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。 〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟 そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。 同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。 ※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。

レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした

桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

神々に見捨てられし者、自力で最強へ

九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。 「天職なし。最高じゃないか」 しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。 天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。

処理中です...