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第194話 今日から一緒だよ
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私が一目ぼれした奴隷、ユウタは今まさに殺され掛かっていた。
「シロ坊ちゃまはお前を殺さないと言ったが、私はお前を殺す。万が一にもないと思うが、お前が将来、我がギルド銀の剣とシロ坊ちゃまに復讐しないためにな」
ちょび髭をはやしたアーチャーが、ユウタに向かって至近距離から弓を放つ。
ユウタはそれを身体を転がすことで避けていた。
「おいおい、逃げるんじゃない。早く死んだ方がお前も楽なんじゃないのか? ……って、いてぇっ!」
タイチがアーチャーの腕をひねり上げていた。
彼の手からポトリと弓が落ちる。
「お前、ガキをいじめて恥ずかしくねぇのか?」
「なっ……何だてめぇは!?」
「正義の味方だよ!」
アーチャーの腕はあり得ない方向に曲がった。
小太りの彼はボールみたいに転がりながら痛がっている。
「我々、銀の剣の邪魔をするつもりか! 貴様!」
甲冑を大袈裟に着込んだ戦士が剣を構えた。
「銀の剣? ああ、汚い商売で小金を稼いでいるあのギルドか」
「うっ……うるさいっ!」
「ギルマスに伝えておけ、その汚い商売をこっちに譲る様にって。でなきゃ、潰す」
タイチが剣を振り上げ、一気に振り下ろす。
それだけで強い風が吹いた。
甲冑の戦士はその風に吹きつけられ、身体をぐらつかせた。
「おっ……覚えてろ!」
気絶したアーチャーの背負いながら、甲冑の戦士は逃げて行った。
「おい、おい!」
タイチが倒れたままビクともしないユウタに声を掛ける。
「おい、リンネ。お前が起こしてやれ」
突然、声を掛けられドキドキする私。
「お前がこいつを欲しいって言ってたから、俺はこいつを助けたんだぞ」
タイチがユウタを指差す。
「リンネ、お前が責任もって面倒を看るんだぞ」
「おっ……おう」
私は、ユウタに近づいて行った。
「大丈夫か?」
彼に手を差し伸べる。
「うっ……うう……」
目を覚ましたユウタは、私を見上げた。
頬に土がついたその顔には、もう人間なんて信じない、そう書いてあった。
「大丈夫だ。今日からお前は私達のギルドのメンバーだ」
私はそう言って上げた。
その瞬間、何故か彼のステータスが、奴隷から治癒魔法使いに変わっていた。
◇
「リンネ、ごめん」
ユウタは私に謝罪した。
彼は私ではなく、エリスを選んだ。
「じゃ、さよなら」
私は手に力を入れた。
喉元に当てたクナイの刃先が、ぐっと肉を割く。
冷たい感触が喉奥に伝わり、血の味が喉から口いっぱいに広がる。
私は死んだ。
つづく
「シロ坊ちゃまはお前を殺さないと言ったが、私はお前を殺す。万が一にもないと思うが、お前が将来、我がギルド銀の剣とシロ坊ちゃまに復讐しないためにな」
ちょび髭をはやしたアーチャーが、ユウタに向かって至近距離から弓を放つ。
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「おっ……覚えてろ!」
気絶したアーチャーの背負いながら、甲冑の戦士は逃げて行った。
「おい、おい!」
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「おい、リンネ。お前が起こしてやれ」
突然、声を掛けられドキドキする私。
「お前がこいつを欲しいって言ってたから、俺はこいつを助けたんだぞ」
タイチがユウタを指差す。
「リンネ、お前が責任もって面倒を看るんだぞ」
「おっ……おう」
私は、ユウタに近づいて行った。
「大丈夫か?」
彼に手を差し伸べる。
「うっ……うう……」
目を覚ましたユウタは、私を見上げた。
頬に土がついたその顔には、もう人間なんて信じない、そう書いてあった。
「大丈夫だ。今日からお前は私達のギルドのメンバーだ」
私はそう言って上げた。
その瞬間、何故か彼のステータスが、奴隷から治癒魔法使いに変わっていた。
◇
「リンネ、ごめん」
ユウタは私に謝罪した。
彼は私ではなく、エリスを選んだ。
「じゃ、さよなら」
私は手に力を入れた。
喉元に当てたクナイの刃先が、ぐっと肉を割く。
冷たい感触が喉奥に伝わり、血の味が喉から口いっぱいに広がる。
私は死んだ。
つづく
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