モィ バリーブィ~サイリスタ帝国に抗う者たち~

ЕСБの革命

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第3章 ドルガバ教会の闇

第35話 ソルカの恐怖。

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私はパリ2街区をオリバーと共に散策していた。
やはりパリ2街区では大規模な銃撃事件が発生し、誰もこの場所にはいなくなった。
当然、オズワルドも行方不明になっていたので、オリバーと共にこの街を巡り、彼の行方を探ろうとした。
しかし、オリバーが行方不明になる状況を知ると私はもの凄く恐怖を感じ、この街から逃げたいと思うようになった。

どうして突如、彼が行方不明になるの?
私にとってはこの行方不明は非常に怖いと思うのだ。

そして、このままパリにいた場合、私の命の保証がない事を肌で実感した影響でパリ北東部へ向かって逃亡する事を決めた。
とにかく、ここにいれば私の命の保証がない…。
だったら、私はこの街から出ていけば暫くは命乞いが出来ると思っていた。
そう、私は臆病でダメなジャーナリストだ。
オリバーやオズワルドみたいな勇気あるジャーナリストではないのだ。
だから、私は涙を流しながら命乞いするしかない。

―――オリバー。まさかアンタが行方不明になるとは思いもしなかった。これではまともに捜査したら逆に殺されるではないか。

オリバー。アンタがどうして行方不明になったのか私には良く解らず、私は彼が居なくなる事等、想定すらしなかった。
彼を助けられなかった事は私にとっては非常に屈辱で嫌な事だ。

そう思いながら、私はフランスの首都、パリからドイツのケルンへと亡命を始め、そこで命乞いをしようと思った。

すると…、

「痛っ!!」

私は大柄の男にぶつかり…、

「おい。お前、あの街に踏み入れたが、大丈夫か?」

「あぁ、確かにあの街に踏み入れたけど、私は無事だ。だが、オリバーが行方不明になってしまった責任は私の責任なのに、私ではどうする事も出来ない悔しさが滲み出てくる。」

「そうか。なら分かった。あの街でサーシャと信雄が行方歩目になってここへ来たんだ。」

「そうか。あんたも仲間を探す為にここに来たんだな。」

「そうだ。」

「で、アンタの名前は…、」

「俺の名前はアレクサンドル・ミカエロフ。FSB出身の諜報員だ。」

「そうか。まさか、アンタがロシアの諜報員だとはな。」

「あぁ、俺はスペツナズというロシアの特殊部隊に所属している。そして俺達は信雄とサーシャがここで行方不明になった事で急遽、パリの神隠し事件の調査任務としてここへ来たんだ。無論、俺は犯人をシステマで撲殺したから、十分に倒せた。」

「システマって何だ。」

「全く、これだから英国人は武術や護身術を学ばない愚か者と言われるんだ。」

「おい、その態度はないだろ。」

「済まない。でも、この護身術を学ばないであの街に踏み入れたのは非常に危険だと俺は思っているぞ。」

「そうか。なら分かった。」

私はシステマがどういう武術なのか分からなかったが、確かにあの街を見ていると非常に不自然さがありすぎて違和感しか残らなかった。
大体、パリに死体を含めて誰も全くいない状況は俺が見てもおかしいと思わざるを得ない。
これは明らかに普通じゃないし、誰でも違和感が残る。
そう私は感じた。

加えてパリ1区はあからさまな厳戒態勢で警備が厳重だし、1~9区はまるで人がいない状況に私は恐怖すら感じた。

しかし、1区はそれ以上に何か不自然なものを感じる要素があり…、

「なぁ、何で1区だけは明らかに厳重警備なんだ。」

「1区は今は滅亡したローマ市国の残党の傀儡指導者であるオカマルクが大統領になっているんだ。」

「オカマルクは、ローマ市国の残党が作った傀儡指導者という事は、奴隷大統領なのか。」

「ごもっとも。オカマルクは奴隷大統領で、傀儡政権を作る為にこの様な事を起こしたと俺は思っている。」

「確かに…。」

仮にオカマルクが傀儡大統領だとしたら、ローマ市国の残党が何処かに潜んでいる可能性があると私は少し感じた。
恐らく、オカマルクはローマ市国残党の傀儡大統領だと私は感じるから余計に、怪しさを増した。

彼らは何処でもいるとは思えないし、潜むにしても隠れる場所が非常に限られるから尚更、私はどこにいるのか非常に疑問を感じる。
一体、彼らは何処に潜んでいるのだろうか?

私はこの事件の真相が明らかに普通の事件とは明らかに異なる様相を見て果たしてこれが本当に事件なのか非常に気になった。

仮にもし、これが事件じゃないなら、本当に奴らはヤバいとすら感じてくる案件だ。

そう感じた私はこのままで良いのか悩みながらも、これから私は次の策を考えた。

「取り敢えず。パリの他の街を探ろうか。」

「あぁ、そうだな。他の街を調べて様子を調べないとな。」

私はそう思いながら荒廃したパリの巡る事にした。

どうもこの街の雰囲気は何処から気分が悪くなる。

私はそれを感じながら、これからミカエロフと共にこの街を巡る時間を次第に増やした。

この街に何やら不吉の予兆があると…。

この時の私は感じた。
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