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第537話 ドラちゃん乗り場で解体と製錬
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目が覚めると、リビングの天井が見えた。
まだ少し暗かったけど、どうやら明け方のようです。
そういえばみんな適当にリビングで寝たのですが、鉱山を攻めたのに二日間お風呂にも入っていなかったから、わざとここで寝たところもあったりします。
ボクは力尽きた感じじゃなかったから、みんなに毛布を掛けた後、汚れても平気なあの羽毛布団を床に敷いて寝たのですが、床に転がって寝てた何人かがいつの間にかボクの布団の方に集まっていて、カオスなことになってますね。
ちなみに虚無ふわコンビだけじゃなく、レミお姉ちゃん親子もウチに泊まってたりします。たぶん大浴場でサッパリしてから帰るつもりなんだと思う。
寝ないで採掘ツアーが過酷だったのもあるけど、汗だくになったのに着替えもせずお風呂にも入ってないのですから、やっぱり女神の湯で完全回復しないとだよね!
布団から出て2階に移動し、ハムちゃんを召喚してすぐお風呂を使える状態にしてもらった。その間に歯をシャカシャカ磨く。
そうこうしていると、空が結構明るくなってきました。
「クーヤ、おはよー」
タマねえが起きてきました。
「おはよー!もう少し寝てればよかったのに」
「7時間くらい寝て完全復活した」
「まあたしかに、徹夜したといっても丸々二日分は寝れませんよね~!」
この世界での7時間だから、8時間10分寝たことになるのか。
あ~、それなら問題なく復活してますな。
1階リビングに戻ったら、お姉ちゃん達が目を覚まし始めた。
昨日の話をしてたら全員起きたので、そのまま大浴場に直行です。
お風呂にも入らず汗だくで鉱石を採取してたわけですから、今日ばかりはみんな最初に体を洗い始めて、キレイになってようやくレミお姉ちゃん親子がボクの近くに寄ってきました。
他のお姉ちゃん達もだけど、汗の匂いとか気にしてたんでしょうね~。
「ママさんはこのままお仕事に行く感じですか?」
「行かないわよ。もうこの際だから3連休にしたの」
「なるほど!だから昨日家に帰らなかったんですね~」
「そそ!というわけで今日は大量の鉱石を製錬しようと思ってるんだけど、問題はどこでやるかね」
「ボク達もずんぐり鳥の解体があるから、一緒にやりますか?」
「また大勢で作業するのは楽しそうね♪」
「それなら私もご一緒しようかしら?」
ふわっとお姉さんが会話に参加した。
今日の予定の話なので、他のお姉ちゃんもこっちに近寄ってきた。
「そういえば二人とも錬金術師なのです!」
「おお!錬金術師が二人もいるとか素晴らしいっス!ウチの鉱石もお願いしていいっスか?」
「でも鉱石の量が半端ないから、今日は自分達の鉱石だけで精一杯ね。後日で良ければ引き受けますわよ」
「引き受けてもらえるならそれで十分っス!そっちの事情はわかってるんで後日で構わないっスよ!」
「私は明日から仕事で忙しいから、自分の鉱石だけで精一杯かな~」
ママさんはちょっと時期も悪いですよね。
もうすぐ転職するって状況だから、メチャメチャ忙しいんじゃないでしょうか。
「そういや鉱石ばっか大量にあっても、錬金術師を探さなきゃ加工することも出来ないんだったな」
「今ならクラフターも二人いるわよん♪」
「でもレミさんには古代の映写機の改造をお願いしてるから、何か頼むならチコリンの方がいいかな?」
「この黄色に依頼されてる物があるから、それが終わってからでいい?」
「うん!」
チコリンって誰だ!?と思ったら、虚無お姉さんの本名じゃないですか!
今が旬な職業の二人が活躍しそうな状況だけど、まずは目薬を完成させてもらわなきゃですからね!ふわっとお姉さんの方は、ボクの用事が終わった後ならこき使ってもらって構いません。
それにしても、なんかもう新戦力としてボク達の仲間入りした感じじゃない?
ええの獲ったで!
「このメンバーなら、いつもの場所で構わんよな?」
「あそこなら川もあるしね」
「でもこの前道中で魔物が出たから、間引きしないと危ないかも」
「全員集合してるんだし、ついでだからやっちまおうぜ!」
「じゃあ今日の予定は決まり!」
というわけで、ずんぐり鳥の解体も鉱石の製錬も、ドラちゃん乗り場の辺りでやることになりました。
マッチョや黒眼鏡や防具屋さん達が集めた鉱石までは面倒みきれませんので、そっちはそっちで錬金術師に依頼してもらいましょう。
それにしても本当にみんなパワフルだな~。
寝ないで採掘も大変だったのに、復活した途端これですよ!
まあ鉱石の製錬は、採掘の続きみたいなもんですが。
お風呂から上がり、乳飲料を一気飲みしてから朝食をいただき、ドラちゃん乗り場へと向かいました。
「んじゃプリンアラートとタマは、クーヤ達の護衛をしながら例の場所に向かってくれ。それ以外は魔物を倒しながら進むぞ!」
「「了解!」」
冒険者チームが森の中へ突入しました。
そしてボク達は、プリンお姉ちゃんとタマねえに守ってもらいながら、いつもの道を進んでいく。
案の定魔物が出現したので、いつの間にかこの辺りに魔物が増えていたことが明白になったかな?
仲間内の大半が冒険者で強いといっても、頻繁に使う道だから、定期的に魔物を間引かないと、もしもってことがありますからね~。
ドラちゃん乗り場を通り過ぎ、倒した魔物を解体するのによく使ってる川の側までやって来ました。
川の向こうにいた魔物が襲い掛かってきたので、プリンお姉ちゃんとタマねえがサクッと倒した。
「こっちの方にもあまり来ていませんでしたから、やっぱり魔物がいましたね」
「油断も隙もあったもんじゃない」
「まだずんぐり鳥は出さない方がいい?」
「そうですね。まずは私達で周囲の見回りをしてきます。メルドアとレグルスを呼び出してもらっていいですか?天使様の護衛はクマちゃんにお願いします」
「あい!」
というわけで、プリンお姉ちゃんとタマねえとメルドアとレグルスが魔物を間引きに行き、ボク達はクマちゃんに守られながら川遊びです。
バシャバシャ
「この川、綺麗ですごく良いじゃない!」
「でもママ、未開の地だから気軽に遊びに来られないわよ」
「あっ、魚がいた!」
「そういえば、まだここで一度も釣りをしてないのです」
「ウチらは海釣りばっかりっスからね~」
「それって、あの魔道具で見た海のことよね!?」
「今度連れてってあげるのです。ちょっと驚くかもしれませんが」
「・・・ちょっと?たぶん心臓が止まるほど驚くと思うっス」
今ここにいるメンバーって、チャムねえ以外はボクがドラちゃんを所持してることすら知らないハズだから、見せるとしてもまだ時期尚早かな?
レミお姉ちゃん親子はもう長い付き合いだけど、虚無ふわコンビは知り合って間もないですし。
プリンお姉ちゃん達が見回りから帰ってきて、作業を始めても大丈夫って許可が出ました!
ハムちゃんに鉱石を山積みにしてもらい、レミお姉ちゃん親子と虚無ふわコンビが製錬の準備を始めた。
でも鉱石の製錬は錬金術師だけの仕事なので、クラフターの二人は最初に少しお手伝いするだけで、今日はボクと一緒にずんぐり鳥の羽毛毟りです。
鉱山と違ってそれほど危険な場所じゃないから、護衛はボクの召喚獣達に任せて、プリンお姉ちゃんとタマねえも羽毛毟りすることになりました。毟り終わったら解体作業ですけどね。
まずは大きな箱を置いて、水玉ハムちゃんに聖なる水を注入してもらう。そしてハム姫にずんぐり鳥をいっぱい出してもらって、羽毛毟りがスタート!
羽毛を毟るくらいならボクにも出来るので、これはこれで結構キツいものはあるけど頑張って毟りまくる。
そして毟った羽毛は、聖なる水が入った箱にぶち込んで浄化します。
この作業に意味があるかどうかは不明です。
でもハム水にぶち込んでおけば、何であれ大体キレイになるのだ。
そうこうしている間に、何体ものずんぐり鳥がつるっパゲになったので、プリンお姉ちゃんとタマねえとチャムねえは解体作業に移行しました。
「この箱が満タンになったらどうするの?」
「後ろにブルーシートを敷きますので、そこで乾かすのです」
「風が吹いたら飛んじゃわない?」
「魔法使い達が到着したら、風が吹いても大丈夫そうな羽毛小屋を作ってもらうのです。魔法で乾燥させるよりやっぱり天日干しですよ!」
「なるほど。彼女達ならきっと何とかしてくれる作戦ね♪」
「なんか人使いが荒いんだよな~、この黄色」
「みんなもクーヤちゃん使いが荒いからお相子なのです!」
「「あはははははははははは!」」
というわけで、思った以上に大変な仕事が始まりました。
間引き担当のお姉ちゃん達、早く合流してーーーーーーーーーー!
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