クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第249話 ハゲのおっさん、冒険者ギルドに行く

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 話の流れからこの後すぐに、プリンお姉ちゃんとタマねえが冒険者ギルドへ登録しに行くことになった。

 もちろんボクもついて行くつもりだけど、何の実績も無い7歳児が冒険者になるのは、普通に考えて無理だろう。

 だから今回はただの付き添いの予定だったんだけど、ハゲヅラを手に入れたことにより、冒険者になれる可能性が0.1パーセント上昇。

 というわけで、ボクは一縷いちるのぞみに賭けてみることにした。


「何でハゲのおっさんになってんだよ?今から行くのはシェミールじゃなくて冒険者ギルドだぞ?」
「もちろんわかってます。でも、ハゲ散らかしたおっさんなら登録出来るかもしれないじゃないですか!」


 三人の視線がハゲに集中した。


「「ププッ!」」


「ハゲはともかく、プリンお姉ちゃんはドレスアーマー着てかないの?」
「ふふっ!ああ、それはですね~、変に目立つと装備品の話になってしまって、すんなり登録出来なくなると思ったのです」
「あーーーそっか!たしかに冒険者に囲まれちゃいそうだよね」
「あんな派手なのを着ていたら、間違いなく話題の中心になっちまうしな。まあ、いずれは披露することになるが、何も今日である必要はねえ」
「みんなの服が完成すれば、全員目立つから安心」
「そうですね!ギルドに着て行くのはその時にしましょう!」

 赤信号、みんなで渡れば怖くないってね。


「たぶん登録はすんなり終わるだろ。そこのハゲが大人しくしていればの話だが」


 三人の視線がハゲに集中した。


「絶対大人しくしていない」
「どう見てもやる気マンマンですし、間違いなく大騒ぎしそうですね・・・」
「そんなわけないじゃないですか!他の人みたいに登録するだけですよ?」
「まあ、それはそれで面白そうだし、そろそろ出発しようぜ!」


 というわけで、冒険者ギルドに向かってしゅっぱーーーつ!





 ************************************************************





 強風に煽られてハゲヅラが飛んで行くというアクシデントはあったものの、何とか冒険者ギルドに到着したので、乗ってきたトナカイを消した。

 タマねえに手鏡を持ってもらい、身嗜みを整える。


「んなもんテキトーでいいだろ!」
「子供だってバレたら、登録出来ないかもしれないじゃないですか!」
「絶対バレる」
「逆に変装が見抜けなかったら、ギルド職員失格だと思います」


 ガチャッ!

 三人の麗しき女性と黄色いハゲが、冒険者ギルドの中に突入した。


 冒険者ギルドという所は、入り口のドアが開くと自然に視線が向かってしまうらしく、まだ何もしてないのにボク達は注目の的だ。


「レオナか」
「ん?後ろの2人は初めて見る顔だな」
「何だ?あの黄色いおっさんは・・・」
「ハゲだからおっさんだとは思うが、やたらとちっせえな」
「身長ひっく!!」


 ハゲ頭が見られてる気がするから、冒険者達に何か噂されてるのはわかったけど、会話の内容がよく聞こえないので気にしないことにした。

 どうやらカウンターの一番手前の受付嬢が、冒険者登録担当の人らしい。


「この二人の登録を頼む」

 レオナねえを睨んだ。

「あ、三人だった!」

 それを聞いた受付嬢が、レオナねえの後ろにいる三人をチェックする。

「・・・え?」

「何か?」

 受付嬢が目を細めてハゲを見ている。

「と、とりあえずそちらの女性の方!年齢はおいくつでしょうか?」
「昨日13歳になった。これが卒業バッジ」
「あー、今年卒業したばかりなのですね!それなら問題なく登録が可能ですが、もし血液登録の際に実はまだ12歳だと判明した場合、13歳になるまで仮登録となることをご了承下さい」
「たぶん大丈夫」


 えええええええええええええ!!血液登録で実年齢がバレちゃうの!?

 計画大失敗じゃん!転生のゴタゴタで微妙に年齢を盛ってる可能性が高いから、下手したら6歳ってバラされて変な空気になり兼ねないぞ!!

 こりゃあ、冒険者登録には気を付けねばなるまいよ・・・。

 リリカちゃんと一緒に来て登録することは出来ないだろうから、どこかで実績を作って、リナルナの時のように強引に冒険者登録するしかないか・・・。

 その前に、問題は今なんですけどね!!


「ではそちらの意味不明な方、ご年齢は?」

 やべえ、こっちに来た!

「えーと、7さ・・・77歳じゃよ!」
「77歳!?・・・非常に嘘くさいですが、どちらにしても77歳では年齢オーバーで登録することが出来ませんね。お引き取り下さい」
「ダメじゃん!両方ともアウトーーーーー!」
「諦めろ、ハゲ」

 スポッ

 レオナねえにヅラを取られた。

「えええええ!!それってハゲのカツラだったの!?」
「ってことで、そっちの二人の登録を頼む」
「あ、はい!えーと、こちらの用紙に必要事項を記入して下さい」

 まあ年齢詐称が不可能ってんなら、これ以上は見苦しいだけだから諦めよう。
 鼻メガネを外し、普通のショタに戻った。


 二人の登録が終わるまで暇になったので、冒険者ギルド内をフラフラ見て回る。


 まだ日本時間で午後2時くらいだから、冒険者の数はそんなに多くない。
 混雑するのは午後4時を過ぎた辺りかな?

 ガチャッ

 入口のドアが開いたので、ついそちらに目がいった。
 やっぱり冒険者ギルドにいると、どんな人が来たのかと気になる仕様のようだ。


「ん?」
「あーーーーーっ!可愛い子発見!!」
「何でギルドにガキがいんだよ?」
「誰かが連れてきたんじゃないの?」


 ドタドタドタドタ


 しまったーーーーー!女性だけのチームって、レオナねえ達以外にもいたのか!
 このままじゃ、また盛大にぺろぺろされてしまうぞ!

 クルっと後ろを向いて、ハゲヅラと鼻メガネを装着した。


「えええええ!?可愛い子が突然ハゲのおっさんになった!!」
「あーーーっはっはっはっはっはっは!」
「ガキかと思ったら、おっさんだったのかよ!?」
「何言ってんのよ?今、後ろを向いて変装してたじゃない」

 ハゲヅラと鼻メガネを取られた。

「やっぱりハゲのおっさんじゃなかった!」
「どうして変装なんかしたのさ?ってかメチャクチャ可愛いんですけど!」
「へーーーーー!こいつぁ可愛らしいガキンチョだな!」

 アマゾネスみたいなマッチョな女性に、ひょいと持ち上げられた。

「あーーーっ!それワタシのだから返して!!」
「いいや、オレが拾ったんだ!」
「ズルーーーイ!戦利品はみんなで分け合う決まりでしょ!!」
「そうだそうだ!チーム解散の危機だよ!」
「チッ、しゃーねえな・・・」

「にょあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」


 クソガーーーーー!ハゲヅラと鼻メガネを外した一瞬の隙を突かれるとは!!
 なぜ誰も助けに来ないか!!

 ・・・あ、そういえばタマねえ達は登録申請中だった。

 女性チームに捕まったショタは、当然のようにぺろぺろされ続けた。
 
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