34 / 183
ダンジョン編
34 師匠
しおりを挟む
「完成!」
ドア3つに特大の鍵3つ、前回で要領掴んでたから楽に作れた。
鍵は今回作ったほうが明らかに頑丈なのでアッチの部屋の分も余分に作った。
所詮は鉄なので鉄以上の武器で破戒される可能性はあるっちゃある。まあオリハルコンの鉱石とか手に入ったらそれにチェンジするかもだ。鍵に使うのなら剣や鎧作ったほうがいいだろうからまあその時次第か。
「さてもうここに用はない。コテツの部屋戻るぞ」
「転移で2人とも行けるか試したいからアニキ、手出して」
「こうか?」
手を繋げば行けると思うんだよね。MPも200あるから2人分に十分だろうし失敗しても戻って来られる。
「転移!」
「おお!!!すげえな、マジで一瞬じゃねえか」
「よっしゃ成功だ!MPは・・・ステータス! よし、100しか減ってないぞ」
2人分とられるわけじゃないらしい。これで移動も自由自在だぜ!
ただ転移で移動すると南京錠の反対側に出現してしまうことが変に不便だったりしそう。ガチャ部屋行くときは外側から鍵付けるからな。あ、そうだ、こっちの鍵も交換しとこっと。
「近々デュラハン討伐行こうと思うんだが、アイツって見た目鎧だったろ?」
「すげえ硬そうだったぞ」
「なのでゴーレムと一緒で剣壊れるタイプだと思うからバットと棍棒の出番なわけだ。しかしそれだとたぶん剣豪スキルが役に立たん」
「棒術ならLv4あるぞ」
「マジか!俺はLv1しかねえ。まあそういうわけだから明日は棒術のレベル上げしようと思ったわけよ」
「おぉー棒は久々の修行だな。師匠の特訓では木の枝振り回してた」
「へー、向こうですでにそういう特訓してたとは凄ぇな。その師匠只者じゃねえだろ」
「落ちてる物全てを武器として使えて一人前なのだ」
修行の日々が懐かしいな・・・師匠に付いてきて本当に良かった。
「棒術のレベル上げがてら魔石集めが効率いいだろう。明日は1階2階に分かれて別行動すっべ。武器はバットと棍棒のみだ。ただ無茶はしないようにな」
「らじゃー!ゴブさんブラックはまだ1人だと不安だしな」
「あーアイツは剣豪でも苦戦する相手だ。棍棒でだと相当ヤバイぞ」
オレも専用武器作ってもいいが黒ゴブの棍棒やけに頑丈だから別に問題ないよな。
金属バットもすげえ良さそうだけどアニキと丸かぶりもちょっとなー。
まあ明日使ってみて考えよう。今日はもう歯磨いて寝る!
その夜、懐かしい師匠との修行の夢を見た。
************************************************************
「月謝は持って来たかね?」
「おう、持って来たぞ!2000円」
黒田虎徹の師匠、鈴木友成(35)は小太りで少し禿げかかったニートである。
有名な香港の拳法使いや中国の拳法映画に感銘を受け、彼はまあとにかくハマった。映画1本につき50回は繰り返し見ただろうか。正真正銘拳法ヲタであった。 (※もちろん映画を見まくるだけなので練習などしない)
「ウム、確かに受け取った。では今日も修行開始と行こうか」
「今日はどこでやるんだ?」
疲れるからあまり遠くまでは行きたくねえなあ。テキトーにその辺ぶらつくか。
「こっちだ。ついてこい!」
「おー!」
コンビニの前を通り公園を抜けると工事現場を発見。
・・・お?見た感じ誰もいないし今日はココで決定だな。
「見ろ、虎徹」
「ん?工事現場だな」
「戦闘が長引くと、最終的にはこういう場所で戦うことになる事を覚えておけ」
「なんかいっぱい落ちてて危ねえぞ」
「だからこそだ。落ちてる物全てが武器になると前に教えたな?」
「そういうことか!」
でも確かにココちょっと危ないな。隅っこのほうでやろう。
「あそこに落ちてる鉄パイプを持って来い」
「わかった!」
あれ?ミスった。あの鉄パイプ予想以上に長ぇ・・・。
「ぐおおおおぉぉ!持って来たぞ師匠」
「う、うむ。例えばその鉄パイプ、普通は重くて武器になるとは思わんだろう?」
「こんなの持ってたらすぐやられるぞ」
「だが達人はそれすら使いこなす。普通に思いつくのは手で持って叩くことだが、達人クラスになると体全体を使いグルッと回転し横から叩きつける。すなわち、その武器でずっと戦うのではなく一撃入れるだけでいいのだ」
「おーー!すげーな達人!」
「虎徹はまだ体が出来上がってないから無理だろうが、いずれはそれを振り回せるほどに力を付けるのだ。今日の所はあっちの短い鉄パイプを持って来なさい」
「わかったー」
ふぅ・・・。なんとか誤魔化せたか。
「よしコッチだ。この隅っこで素振り200回、始め!」
「よっしゃー!イッチ、ニー、サーン」
・・・・・
「なあ師匠、そろそろ組み手とかやってみたいぞ」
ふざけんな!普通のニートがそんなこと出来るわけないだろ。
「お前はまだ体が出来上がってないからなあ。無茶な修行は体の成長を阻害する可能性がある。いずれはそのつもりだが今は基礎練習で我慢するのだ」
「そっかー。師匠が言うことだし間違いないよな。今は素振り頑張るかー」
「ウム。基礎を疎かにする者は達人にはなれぬ」
さて、誤魔化し効かなくなくなったらトンズラこくしかねーなこりゃ。
ドア3つに特大の鍵3つ、前回で要領掴んでたから楽に作れた。
鍵は今回作ったほうが明らかに頑丈なのでアッチの部屋の分も余分に作った。
所詮は鉄なので鉄以上の武器で破戒される可能性はあるっちゃある。まあオリハルコンの鉱石とか手に入ったらそれにチェンジするかもだ。鍵に使うのなら剣や鎧作ったほうがいいだろうからまあその時次第か。
「さてもうここに用はない。コテツの部屋戻るぞ」
「転移で2人とも行けるか試したいからアニキ、手出して」
「こうか?」
手を繋げば行けると思うんだよね。MPも200あるから2人分に十分だろうし失敗しても戻って来られる。
「転移!」
「おお!!!すげえな、マジで一瞬じゃねえか」
「よっしゃ成功だ!MPは・・・ステータス! よし、100しか減ってないぞ」
2人分とられるわけじゃないらしい。これで移動も自由自在だぜ!
ただ転移で移動すると南京錠の反対側に出現してしまうことが変に不便だったりしそう。ガチャ部屋行くときは外側から鍵付けるからな。あ、そうだ、こっちの鍵も交換しとこっと。
「近々デュラハン討伐行こうと思うんだが、アイツって見た目鎧だったろ?」
「すげえ硬そうだったぞ」
「なのでゴーレムと一緒で剣壊れるタイプだと思うからバットと棍棒の出番なわけだ。しかしそれだとたぶん剣豪スキルが役に立たん」
「棒術ならLv4あるぞ」
「マジか!俺はLv1しかねえ。まあそういうわけだから明日は棒術のレベル上げしようと思ったわけよ」
「おぉー棒は久々の修行だな。師匠の特訓では木の枝振り回してた」
「へー、向こうですでにそういう特訓してたとは凄ぇな。その師匠只者じゃねえだろ」
「落ちてる物全てを武器として使えて一人前なのだ」
修行の日々が懐かしいな・・・師匠に付いてきて本当に良かった。
「棒術のレベル上げがてら魔石集めが効率いいだろう。明日は1階2階に分かれて別行動すっべ。武器はバットと棍棒のみだ。ただ無茶はしないようにな」
「らじゃー!ゴブさんブラックはまだ1人だと不安だしな」
「あーアイツは剣豪でも苦戦する相手だ。棍棒でだと相当ヤバイぞ」
オレも専用武器作ってもいいが黒ゴブの棍棒やけに頑丈だから別に問題ないよな。
金属バットもすげえ良さそうだけどアニキと丸かぶりもちょっとなー。
まあ明日使ってみて考えよう。今日はもう歯磨いて寝る!
その夜、懐かしい師匠との修行の夢を見た。
************************************************************
「月謝は持って来たかね?」
「おう、持って来たぞ!2000円」
黒田虎徹の師匠、鈴木友成(35)は小太りで少し禿げかかったニートである。
有名な香港の拳法使いや中国の拳法映画に感銘を受け、彼はまあとにかくハマった。映画1本につき50回は繰り返し見ただろうか。正真正銘拳法ヲタであった。 (※もちろん映画を見まくるだけなので練習などしない)
「ウム、確かに受け取った。では今日も修行開始と行こうか」
「今日はどこでやるんだ?」
疲れるからあまり遠くまでは行きたくねえなあ。テキトーにその辺ぶらつくか。
「こっちだ。ついてこい!」
「おー!」
コンビニの前を通り公園を抜けると工事現場を発見。
・・・お?見た感じ誰もいないし今日はココで決定だな。
「見ろ、虎徹」
「ん?工事現場だな」
「戦闘が長引くと、最終的にはこういう場所で戦うことになる事を覚えておけ」
「なんかいっぱい落ちてて危ねえぞ」
「だからこそだ。落ちてる物全てが武器になると前に教えたな?」
「そういうことか!」
でも確かにココちょっと危ないな。隅っこのほうでやろう。
「あそこに落ちてる鉄パイプを持って来い」
「わかった!」
あれ?ミスった。あの鉄パイプ予想以上に長ぇ・・・。
「ぐおおおおぉぉ!持って来たぞ師匠」
「う、うむ。例えばその鉄パイプ、普通は重くて武器になるとは思わんだろう?」
「こんなの持ってたらすぐやられるぞ」
「だが達人はそれすら使いこなす。普通に思いつくのは手で持って叩くことだが、達人クラスになると体全体を使いグルッと回転し横から叩きつける。すなわち、その武器でずっと戦うのではなく一撃入れるだけでいいのだ」
「おーー!すげーな達人!」
「虎徹はまだ体が出来上がってないから無理だろうが、いずれはそれを振り回せるほどに力を付けるのだ。今日の所はあっちの短い鉄パイプを持って来なさい」
「わかったー」
ふぅ・・・。なんとか誤魔化せたか。
「よしコッチだ。この隅っこで素振り200回、始め!」
「よっしゃー!イッチ、ニー、サーン」
・・・・・
「なあ師匠、そろそろ組み手とかやってみたいぞ」
ふざけんな!普通のニートがそんなこと出来るわけないだろ。
「お前はまだ体が出来上がってないからなあ。無茶な修行は体の成長を阻害する可能性がある。いずれはそのつもりだが今は基礎練習で我慢するのだ」
「そっかー。師匠が言うことだし間違いないよな。今は素振り頑張るかー」
「ウム。基礎を疎かにする者は達人にはなれぬ」
さて、誤魔化し効かなくなくなったらトンズラこくしかねーなこりゃ。
13
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる