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ダンジョン編
98 10階の探索
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着ぐるみに包まれ今日も清々しい目覚めだ。
黒衣に着替えて顔を洗い歯を磨く。
アニキは鏡の前で新しい特攻服を着た姿をチェック中。やはりニヤニヤしてるな。
まあそりゃそうか。オレも黒衣手に入れた時は間違いなくあんなだったし。
「なあコテツよ。伝説の特攻服はいいんだが、後ろに(白)って書いてるだろ?」
「うん。書いてあった」
「初代特攻服も(白)だったわけだが、あえて(白)と書いてあるってことは間違いなく他の色も存在するってことだと思わんか?」
「たしかに白しか無いんなら(白)なんて書かないね。オレの黒衣には(黒)とは書いてないし」
「黒衣(白)とかあったら意味不明すぎるわ!まあとにかく、他の色が存在するならば俺のガチャはまだゴールしていないって事だと思ったわけよ」
「アニキは何色が好きなん?」
「んーーー、特攻服限定ならば白が一番好きだな。他に着たいと思う色は黒と紫だ」
「赤なら通常の3倍で動けるぞ!」
「いやー赤は流石に目立ちすぎる。狙って着ている感じが逆に格好悪く見られる恐れがあるな。目立つのも悪いことでは無いのだが」
「ほーー。でもオレ真っ黒だから、二人とも黒いと悪の軍団みたいになるぞ」
「あー確かにそれはあるな。真っ黒の二人組が町に入って来たりしたら普通にその場で逮捕されそうだ」
「見た目だけで逮捕は酷すぎる!真っ黒だけど心はつねに正義の味方だ!」
「黒ってのは悪を連想させる色だからなあ。まあここじゃ違うかもしれんが」
なんで悪は黒い印象なんだろな?黒いローブを着た死神が有名なせいか?
「それはそうと、今日はすぐ10階の探索する?」
「おう!当然行くぞ。今日の俺はやる気が満ち溢れている。今すぐボスと戦いたいほどにな」
「すげーな特攻服効果!でも10階も絶対広いからボスまでは無理だ」
「まあな。地道に行くしか無かろうよ」
・・・・・
ということでやって来ました。10階に。
ダンジョンは当然のようにいつもと同じ風景だ。
とにかく早く脱出したい気持ちが強いけど、気を抜いたまま進むと思わぬ強敵に不意打ちくらう可能性があるので慎重に進む。
実は一度不意の攻撃を受けて冷や汗かいたことがあるんだよな。その犯人はもちろんゴブさん一味。
いつものボス横の部屋じゃなく7階の普通の通路だった。
通路をアニキと歩いてたらズッコケて転びそうになったんだけど、その時顔の横を弓矢が掠って側頭部から血がドクドクと。コケて無かったらマジで頭に刺さってたかもしれん。とにかくその犯人が弓持ったゴブさんだったわけだ。
弓しか持って無かったから簡単に倒せたけど、ダンジョンじゃ弓ゴブの威力は発揮されないだろな。木陰あから不意打ちされるのがたぶん1番驚異だろう。
でも弓の撃ち方は参考になった。部屋でアニキと弓の練習しまくったんで弓レベルもそこそこ上がった。主力武器にする気はまったく無いけど。
「お?人型の魔物だ。でけぇな」
名前 :デスオーガ
「名前がすでにヤバイぞ」
「流石は10階ってとこだな。雑魚敵でこれかよ」
「赤結界!アニキにも赤結界!・・・まぁ念のためってヤツ」
「最初だしな。アイツは特攻服記念ってことで俺にやらせてくれ」
「オッケー!」
アニキが軽快に猛ダッシュ。
デスオーガの棍棒が襲い掛かるが、軽く躱して大剣で腹を引き裂く。
「硬い。一撃じゃ倒れんか」
アニキの一撃で倒れない雑魚敵は数えるほどしかいない。なのでそれだけでデスオーガの強さがわかるってもんだ。
しかし奮闘虚しく次の連撃でデスオーガが倒れる。
「どうだった?」
「1階のゴブリン以上の強さはあったな」
「それなら十分強いなー。怖そうな名前だけのことはある」
「3体ほうもやらせてくれ。その次のはコテツに任せるんで」
「了解」
そんなやり取りをしながらどんどん進んで行く。
・・・・・
「ふーーーーっ、結構強かった」
「思った以上に苦戦したな。虫系は見た目じゃ強さわかりにくいわ」
「小さいくせに速くて硬いとか、当てるだけでも大変だぞ」
「だが次はそれが3体だ。代わるか?」
「それには及びませんですよ!次は本気で行く」
「ほう。見せてもらおうじゃないか。コテツの本気って奴を」
「デンジャラスファイヤー!」
巨大火の玉をぶち当て、飛べなくなった虫共を槍でサクサク葬った。
「本気って魔法のほうかよ!」
「羽が燃える気マンマンだったじゃん!そりゃ燃やすでしょ!」
「さすがコテツ。予想の斜め上行きやがるぜ」
弱点を見つけたらそこを攻めるのは当然でござる。
・・・・・
良い感じに探索が進んで、今日はここまでってことで部屋に帰還した。
「雑魚敵は10階のも9階とそれほど変わらんから大丈夫そうだ」
「虫やら人型やらごちゃ混ぜで非常にカオスな階層だ。次のゾーンにどんな魔物がいるか予想不能なのがめんどいな」
「人魚みたいな変則的なモンスターが怖いんだよね」
「いきなりの弓とかな。まあ不意打ちも慣れたから、よっぽどじゃなきゃ回避出来るが」
「とにかく10階はガンガン攻めまくろう。そこに出口が待っている!」
10階でダンジョン終了なのを信じてとにかく突き進むのだ!
黒衣に着替えて顔を洗い歯を磨く。
アニキは鏡の前で新しい特攻服を着た姿をチェック中。やはりニヤニヤしてるな。
まあそりゃそうか。オレも黒衣手に入れた時は間違いなくあんなだったし。
「なあコテツよ。伝説の特攻服はいいんだが、後ろに(白)って書いてるだろ?」
「うん。書いてあった」
「初代特攻服も(白)だったわけだが、あえて(白)と書いてあるってことは間違いなく他の色も存在するってことだと思わんか?」
「たしかに白しか無いんなら(白)なんて書かないね。オレの黒衣には(黒)とは書いてないし」
「黒衣(白)とかあったら意味不明すぎるわ!まあとにかく、他の色が存在するならば俺のガチャはまだゴールしていないって事だと思ったわけよ」
「アニキは何色が好きなん?」
「んーーー、特攻服限定ならば白が一番好きだな。他に着たいと思う色は黒と紫だ」
「赤なら通常の3倍で動けるぞ!」
「いやー赤は流石に目立ちすぎる。狙って着ている感じが逆に格好悪く見られる恐れがあるな。目立つのも悪いことでは無いのだが」
「ほーー。でもオレ真っ黒だから、二人とも黒いと悪の軍団みたいになるぞ」
「あー確かにそれはあるな。真っ黒の二人組が町に入って来たりしたら普通にその場で逮捕されそうだ」
「見た目だけで逮捕は酷すぎる!真っ黒だけど心はつねに正義の味方だ!」
「黒ってのは悪を連想させる色だからなあ。まあここじゃ違うかもしれんが」
なんで悪は黒い印象なんだろな?黒いローブを着た死神が有名なせいか?
「それはそうと、今日はすぐ10階の探索する?」
「おう!当然行くぞ。今日の俺はやる気が満ち溢れている。今すぐボスと戦いたいほどにな」
「すげーな特攻服効果!でも10階も絶対広いからボスまでは無理だ」
「まあな。地道に行くしか無かろうよ」
・・・・・
ということでやって来ました。10階に。
ダンジョンは当然のようにいつもと同じ風景だ。
とにかく早く脱出したい気持ちが強いけど、気を抜いたまま進むと思わぬ強敵に不意打ちくらう可能性があるので慎重に進む。
実は一度不意の攻撃を受けて冷や汗かいたことがあるんだよな。その犯人はもちろんゴブさん一味。
いつものボス横の部屋じゃなく7階の普通の通路だった。
通路をアニキと歩いてたらズッコケて転びそうになったんだけど、その時顔の横を弓矢が掠って側頭部から血がドクドクと。コケて無かったらマジで頭に刺さってたかもしれん。とにかくその犯人が弓持ったゴブさんだったわけだ。
弓しか持って無かったから簡単に倒せたけど、ダンジョンじゃ弓ゴブの威力は発揮されないだろな。木陰あから不意打ちされるのがたぶん1番驚異だろう。
でも弓の撃ち方は参考になった。部屋でアニキと弓の練習しまくったんで弓レベルもそこそこ上がった。主力武器にする気はまったく無いけど。
「お?人型の魔物だ。でけぇな」
名前 :デスオーガ
「名前がすでにヤバイぞ」
「流石は10階ってとこだな。雑魚敵でこれかよ」
「赤結界!アニキにも赤結界!・・・まぁ念のためってヤツ」
「最初だしな。アイツは特攻服記念ってことで俺にやらせてくれ」
「オッケー!」
アニキが軽快に猛ダッシュ。
デスオーガの棍棒が襲い掛かるが、軽く躱して大剣で腹を引き裂く。
「硬い。一撃じゃ倒れんか」
アニキの一撃で倒れない雑魚敵は数えるほどしかいない。なのでそれだけでデスオーガの強さがわかるってもんだ。
しかし奮闘虚しく次の連撃でデスオーガが倒れる。
「どうだった?」
「1階のゴブリン以上の強さはあったな」
「それなら十分強いなー。怖そうな名前だけのことはある」
「3体ほうもやらせてくれ。その次のはコテツに任せるんで」
「了解」
そんなやり取りをしながらどんどん進んで行く。
・・・・・
「ふーーーーっ、結構強かった」
「思った以上に苦戦したな。虫系は見た目じゃ強さわかりにくいわ」
「小さいくせに速くて硬いとか、当てるだけでも大変だぞ」
「だが次はそれが3体だ。代わるか?」
「それには及びませんですよ!次は本気で行く」
「ほう。見せてもらおうじゃないか。コテツの本気って奴を」
「デンジャラスファイヤー!」
巨大火の玉をぶち当て、飛べなくなった虫共を槍でサクサク葬った。
「本気って魔法のほうかよ!」
「羽が燃える気マンマンだったじゃん!そりゃ燃やすでしょ!」
「さすがコテツ。予想の斜め上行きやがるぜ」
弱点を見つけたらそこを攻めるのは当然でござる。
・・・・・
良い感じに探索が進んで、今日はここまでってことで部屋に帰還した。
「雑魚敵は10階のも9階とそれほど変わらんから大丈夫そうだ」
「虫やら人型やらごちゃ混ぜで非常にカオスな階層だ。次のゾーンにどんな魔物がいるか予想不能なのがめんどいな」
「人魚みたいな変則的なモンスターが怖いんだよね」
「いきなりの弓とかな。まあ不意打ちも慣れたから、よっぽどじゃなきゃ回避出来るが」
「とにかく10階はガンガン攻めまくろう。そこに出口が待っている!」
10階でダンジョン終了なのを信じてとにかく突き進むのだ!
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