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アリア編
131 かき氷
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魔道具屋で製氷機を2台買って来た。新作とあって1台金貨10枚の10万ギランだ。魔道具って結構高いんだな。なぜこれを買ったかというと、かなり前にガチャで【かき氷機】を出したのを思い出したから。
トーレス商会に行って、店長らやアンナちゃん先生にかき氷をご馳走することにした。別に今日は暑いとかじゃないんだけどね。
シロップなんてものは無いので、果物を絞って砂糖を加え何種類か作った。
ガリガリガリガリ
「出てきた!」
アンナちゃん先生は初めて見るかき氷に興味しんしんだ。
おもちゃチックな【かき氷機】だけどちゃんと動いて良かった。
「よし、これにシロップをかけて完成だ。シロップはどれにする?」
「んーとねー、メリロにする!」
メリロとはリンゴとイチゴを混ぜたような赤い果物だ。皮だけじゃなく実も赤いので赤いシロップになった。
アニキがかき氷にメリロシロップをかけて、アンナちゃん先生の前に出した。
「氷食うと頭痛くなるんでゆっくり食べな」
「うわあ~キレイね!」
オレとアニキの分も作り、ラププ味のシロップをかけた。アニキはパウアとかいう果物のシロップを試すようだ。
「おいしーーーーーーーー!」
「うんめーーーーーーーー!」
「久々のかき氷は美味えな」
おおう、頭がキーンと来たぞ。アンナちゃん先生もキーンしてるらしく頭をポカポカ叩いている。
「よし、店長とメルにも作って持って行こう」
「あ、次オレがガリガリやってみる」
二人分のかき氷を作り、店長のにラププシロップ、メル姉のにはメリロシロップをかけた。
「ほほう?これがかき氷ですか」
「あら、美味しそうね」
二人がかき氷をスプーンですくって食べてみる。
「これは美味しい・・・。ラププ味かな?」
「あまーーーい!!」
二人にも好評だった。
「製氷機ですか。へー、こんなのが出てたのですね。この辺はそれほど暑くなりませんが、それでも真夏にかき氷屋を開けば大繁盛間違いなしですよ」
「絶対売れまくりよ!ただ結構砂糖を使いそうね。果物絞っただけじゃこの甘さは出ないでしょう?」
「たしかにアニキが砂糖入れてたな。でも氷なんてタダだし砂糖代だけで売り物になるってことは、すげー儲かりそう」
「店で出すならばそれでいいですが、露店で売る場合は入れ物とスプーンをどうするかですね。コスト削減できる方法があればかなりの利益が見込めますが」
おーなるほど・・・。日本じゃ100均とかでなんでも簡単に買えたけど、ここじゃ一から作らなきゃいかんもんな。
アニキの所に戻って来た。
「今店長たちと、かき氷屋開いたら儲かるって話ししてたんだけどさ、入れ物とスプーンを大量に安く作るのってムズそう?」
「んーーー、紙を作る技術が発展してないからなあ・・・。コスト削減ってのは難しいかもしれん。店で食わせるのがベストなんじゃねえか?」
「そうだよなー。オレ一人で入れ物量産してたらきっと1日でへこたれる」
やっぱ露店は厳しいな。ってかよく考えたら一日中氷ガリガリやるのもキツくね?人を雇って全部任せるのが良さそうだ。
「ところでそろそろギルド行ってみねえか?ギルドカードがまだ生きてるのか気になってな。一回も依頼受けてない冒険者って俺らくらいなもんだろ」
「そういや一回も依頼受けてねえ!何かやってみようぜ」
ということで明日の予定はギルドに行くことに決定した。
************************************************************
「ここに来るのは3ヶ月ぶりか」
「またチンピラが絡んで来たらめんどいな」
「あーそういや変なのがいたっけな」
ギルドの扉を開けて中に入る。
朝とはいえ依頼の争奪戦なんてしたくないのでゆっくり来たわけだが、まだそれなりに混雑していた。
何人かは俺らを見てギョッとしている。
「お、おいアイツらって」
「馬鹿!見るな」
前回の一件で警戒されているようだ。
「掲示板で依頼探して受付に持って行けばいいんだよな?」
「たぶんそうだぞ」
掲示板の前に来た。
Fランクで受けることが出来る依頼はそんなに多くない。ほとんどが街の雑用とかだ。
「やっぱ最低ランクだけあってパッとしねえな」
「ドブ浚いなんてやりたくねえ」
「魔物退治とかねーのか?」
ふと隣を見ると、新人パーティーって感じの人らが依頼の紙を持っている。その紙を見てギョッとした。
「ゴブリンの討伐だとお!?」
「なんだと!?」
Fランクの依頼にゴブリンの討伐があるとか、一体どうなってんだ??
前途ある若者をこんな所で死なせるわけにも行くまい。
「おいアンタら、ゴブリンだけはヤメときな」
「見た所高ランク冒険者ってわけでも無かろう?ゴブリンだけはやめとけ」
「「へ?」」
なんという間抜け面なのか。コイツらゴブリンの恐ろしさをわかってねえ。
トーレス商会に行って、店長らやアンナちゃん先生にかき氷をご馳走することにした。別に今日は暑いとかじゃないんだけどね。
シロップなんてものは無いので、果物を絞って砂糖を加え何種類か作った。
ガリガリガリガリ
「出てきた!」
アンナちゃん先生は初めて見るかき氷に興味しんしんだ。
おもちゃチックな【かき氷機】だけどちゃんと動いて良かった。
「よし、これにシロップをかけて完成だ。シロップはどれにする?」
「んーとねー、メリロにする!」
メリロとはリンゴとイチゴを混ぜたような赤い果物だ。皮だけじゃなく実も赤いので赤いシロップになった。
アニキがかき氷にメリロシロップをかけて、アンナちゃん先生の前に出した。
「氷食うと頭痛くなるんでゆっくり食べな」
「うわあ~キレイね!」
オレとアニキの分も作り、ラププ味のシロップをかけた。アニキはパウアとかいう果物のシロップを試すようだ。
「おいしーーーーーーーー!」
「うんめーーーーーーーー!」
「久々のかき氷は美味えな」
おおう、頭がキーンと来たぞ。アンナちゃん先生もキーンしてるらしく頭をポカポカ叩いている。
「よし、店長とメルにも作って持って行こう」
「あ、次オレがガリガリやってみる」
二人分のかき氷を作り、店長のにラププシロップ、メル姉のにはメリロシロップをかけた。
「ほほう?これがかき氷ですか」
「あら、美味しそうね」
二人がかき氷をスプーンですくって食べてみる。
「これは美味しい・・・。ラププ味かな?」
「あまーーーい!!」
二人にも好評だった。
「製氷機ですか。へー、こんなのが出てたのですね。この辺はそれほど暑くなりませんが、それでも真夏にかき氷屋を開けば大繁盛間違いなしですよ」
「絶対売れまくりよ!ただ結構砂糖を使いそうね。果物絞っただけじゃこの甘さは出ないでしょう?」
「たしかにアニキが砂糖入れてたな。でも氷なんてタダだし砂糖代だけで売り物になるってことは、すげー儲かりそう」
「店で出すならばそれでいいですが、露店で売る場合は入れ物とスプーンをどうするかですね。コスト削減できる方法があればかなりの利益が見込めますが」
おーなるほど・・・。日本じゃ100均とかでなんでも簡単に買えたけど、ここじゃ一から作らなきゃいかんもんな。
アニキの所に戻って来た。
「今店長たちと、かき氷屋開いたら儲かるって話ししてたんだけどさ、入れ物とスプーンを大量に安く作るのってムズそう?」
「んーーー、紙を作る技術が発展してないからなあ・・・。コスト削減ってのは難しいかもしれん。店で食わせるのがベストなんじゃねえか?」
「そうだよなー。オレ一人で入れ物量産してたらきっと1日でへこたれる」
やっぱ露店は厳しいな。ってかよく考えたら一日中氷ガリガリやるのもキツくね?人を雇って全部任せるのが良さそうだ。
「ところでそろそろギルド行ってみねえか?ギルドカードがまだ生きてるのか気になってな。一回も依頼受けてない冒険者って俺らくらいなもんだろ」
「そういや一回も依頼受けてねえ!何かやってみようぜ」
ということで明日の予定はギルドに行くことに決定した。
************************************************************
「ここに来るのは3ヶ月ぶりか」
「またチンピラが絡んで来たらめんどいな」
「あーそういや変なのがいたっけな」
ギルドの扉を開けて中に入る。
朝とはいえ依頼の争奪戦なんてしたくないのでゆっくり来たわけだが、まだそれなりに混雑していた。
何人かは俺らを見てギョッとしている。
「お、おいアイツらって」
「馬鹿!見るな」
前回の一件で警戒されているようだ。
「掲示板で依頼探して受付に持って行けばいいんだよな?」
「たぶんそうだぞ」
掲示板の前に来た。
Fランクで受けることが出来る依頼はそんなに多くない。ほとんどが街の雑用とかだ。
「やっぱ最低ランクだけあってパッとしねえな」
「ドブ浚いなんてやりたくねえ」
「魔物退治とかねーのか?」
ふと隣を見ると、新人パーティーって感じの人らが依頼の紙を持っている。その紙を見てギョッとした。
「ゴブリンの討伐だとお!?」
「なんだと!?」
Fランクの依頼にゴブリンの討伐があるとか、一体どうなってんだ??
前途ある若者をこんな所で死なせるわけにも行くまい。
「おいアンタら、ゴブリンだけはヤメときな」
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