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アリア編
143 レースは絶対やらんぞ
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「さて、もう慣れたろうから次の街へ向けて出発すんぞ」
「もう普通には走れる。たぶん」
「レースでもすっか?」
「やらん!プロ級のアニキに勝てる要素がひとつも無いじゃん!」
「まあなあ。しゃーねえ、コテツが育つまで待つか」
いきなりウイリーでかっ飛ばしてくアニキと勝負なんて無謀なことはせん!
「そういや説明してなかったが、いきなりアクセル全開にすると反動で前輪が持ち上がるんだわ。んで体が投げ出されるとバイクだけ吹き飛んで行って大破ってわけよ」
「あーそういうことだったんか!わかった。ちょー気を付ける」
恐ろしい話を聞かされたので慎重にノロノロと発進した。
・・・・・
「爽快だなおい!」
「いやアニキ、風で目が痛い。ちょっとストップ!」
「サングラス貸して。たしか2個持ってたよね?」
「あーそっか、眼帯してるけど片目は無防備だったな。・・・んーー、しかしサングラスだと視界が暗くなるから少し危険だぞ?」
「メガネのほうが絶対危険だからサングラスで慣れる」
「フルフェイスのメットも必要だったか。でも作るのはちと厳しいな」
アニキからサングラスを受け取る。
「よし、これでもう大丈夫!出発だ」
最初は視界の暗さが気になったけど少し慣れてきた。
「どうよ?」
「もう平気。少し飛ばしてみるぞ」
何キロ出てるのかはわからんけど結構なスピードで走る。
たしかにこれは爽快だわ。暴走族の気持ちが今ならわかるぞ。
・・・・・
しばらく走ってると街が見えてきた。
「街発見!」
「やっぱバイクがあると一瞬だな」
入口の方まで行くと見張りが凄い勢いで駆け寄って来た。
「お、おい止まれ!何なんだ?これは」
「バイクだよ。あー、俺のゴーレムだ」
「ゴーレムだと!?これが??」
と言っても見た目は全然ゴーレムじゃないよな。実に説得力が無い。
「まあ一人用の馬車みたいなもんだ。ほれ冒険者カード」
「あ、オレのもはい」
「Eランクか。お前らこんなのに乗ってたら絶対絡まれるぞ?」
「あーなるほど。そりゃーめんどくせーな」
「絡まれたら殴って黙らせればいいだけじゃね?」
「歩くのと絡まれるの二択だな」
「いやいやいや、Eランク程度じゃ強引に奪われるだろうが!」
「冗談きついぜとっつぁん。オレらはそんなヌルくねえぞ」
「まあでも面倒臭いのも事実だ。ここはおっちゃんの忠告を聞いて歩きで行こう」
「しゃーねえなあ」
二人ともバイクを収納した。
「は??オイ!どこに消えたんだ?」
「マジックバッグだよ」
「マジックバッグだと!?それで武器も持ってないのか。何かお前らとんでもねーな・・・、着てる服も普通じゃねえし。んじゃ通っていいぞ。楽しんで来な!」
宿屋を探しながら街を歩く。レイモンドの街より少し小さいくらいだろうか?そういや見張りのおっちゃん街の名前教えてくれてねーな。まあいいけど。
相変わらず街の人にじろじろ見られている。ウーム、そこまで目立つ服なのかねえ?毎度のことだし気にしないようにするしかないよな。
「ギルドっぽい建物があるけど入る?」
「今日は地味に疲れてるから揉め事起こしたくねえな。ギルドはスルーだ」
「まあ別に用事あるわけでもないからいいか。宿屋の場所は聞きたいけど」
「露店で買い物して聞いてみっか」
「いいね」
串肉を売ってる露店があったので2本購入し宿屋の場所を聞いた。
食ってみるとサッパリとした味付けでそれなりに美味い。
「アレだな」
「よし、今日はここに一泊して明日はすぐ出発だ」
「街は見ていかんのか?」
「レイモンドと代わり映えしねーからな。王都まではスルーでいいだろ」
宿は部屋も晩飯もすごく普通だった。
************************************************************
宿屋を出て歩いていたら、またもや長い行列を見つけた。
「ガチャかな?」
「レイモンドの行列と雰囲気が似ているからたぶんガチャだろう」
「ねえねえ!そこのお二人さん」
行列の横を歩いてると、並んでいた女パーティーに話し掛けられた。
「ん?オレ達のことか?」
「その服ってガチャから出したの?」
「そうだぞ。この街のガチャじゃないけどな」
「「おおおおおおおおおおお!!」」
オレの一言で辺りは騒然となった。
「服を手に入れるには、どのガチャを回せばいいのかしら?」
「それは当然デラックスだ」
「デラックス!?属性ガチャじゃないのね?」
ちなみにデラックスと答えたのはアニキだ。今日は天下無敵の特攻服を着ているから、確かに出たのはデラックスからだな。レジェンドは服も出るけどそれ以外が当たる可能性高いから、服を狙うならやはりデラックスだろう。
「属性ガチャから服は出ないな。土ガチャからレギンスは出たことあるけどアレは服なんだろか?とにかく基本的に装備品だけが出る」
「デラックスガチャからは女物の服も出ますか?」
「当然出る。デラックスの赤カプセルの中身はたぶん全てが服だ」
アニキがマジックバッグからメイド服を取り出し、みんなに見えるように服を広げて見せる。
ってメイド服なんていつの間に当てたんだ!?
「「わあああああああああああ!!」」
それを見た女パーティーから大歓声が上がった。
「もう普通には走れる。たぶん」
「レースでもすっか?」
「やらん!プロ級のアニキに勝てる要素がひとつも無いじゃん!」
「まあなあ。しゃーねえ、コテツが育つまで待つか」
いきなりウイリーでかっ飛ばしてくアニキと勝負なんて無謀なことはせん!
「そういや説明してなかったが、いきなりアクセル全開にすると反動で前輪が持ち上がるんだわ。んで体が投げ出されるとバイクだけ吹き飛んで行って大破ってわけよ」
「あーそういうことだったんか!わかった。ちょー気を付ける」
恐ろしい話を聞かされたので慎重にノロノロと発進した。
・・・・・
「爽快だなおい!」
「いやアニキ、風で目が痛い。ちょっとストップ!」
「サングラス貸して。たしか2個持ってたよね?」
「あーそっか、眼帯してるけど片目は無防備だったな。・・・んーー、しかしサングラスだと視界が暗くなるから少し危険だぞ?」
「メガネのほうが絶対危険だからサングラスで慣れる」
「フルフェイスのメットも必要だったか。でも作るのはちと厳しいな」
アニキからサングラスを受け取る。
「よし、これでもう大丈夫!出発だ」
最初は視界の暗さが気になったけど少し慣れてきた。
「どうよ?」
「もう平気。少し飛ばしてみるぞ」
何キロ出てるのかはわからんけど結構なスピードで走る。
たしかにこれは爽快だわ。暴走族の気持ちが今ならわかるぞ。
・・・・・
しばらく走ってると街が見えてきた。
「街発見!」
「やっぱバイクがあると一瞬だな」
入口の方まで行くと見張りが凄い勢いで駆け寄って来た。
「お、おい止まれ!何なんだ?これは」
「バイクだよ。あー、俺のゴーレムだ」
「ゴーレムだと!?これが??」
と言っても見た目は全然ゴーレムじゃないよな。実に説得力が無い。
「まあ一人用の馬車みたいなもんだ。ほれ冒険者カード」
「あ、オレのもはい」
「Eランクか。お前らこんなのに乗ってたら絶対絡まれるぞ?」
「あーなるほど。そりゃーめんどくせーな」
「絡まれたら殴って黙らせればいいだけじゃね?」
「歩くのと絡まれるの二択だな」
「いやいやいや、Eランク程度じゃ強引に奪われるだろうが!」
「冗談きついぜとっつぁん。オレらはそんなヌルくねえぞ」
「まあでも面倒臭いのも事実だ。ここはおっちゃんの忠告を聞いて歩きで行こう」
「しゃーねえなあ」
二人ともバイクを収納した。
「は??オイ!どこに消えたんだ?」
「マジックバッグだよ」
「マジックバッグだと!?それで武器も持ってないのか。何かお前らとんでもねーな・・・、着てる服も普通じゃねえし。んじゃ通っていいぞ。楽しんで来な!」
宿屋を探しながら街を歩く。レイモンドの街より少し小さいくらいだろうか?そういや見張りのおっちゃん街の名前教えてくれてねーな。まあいいけど。
相変わらず街の人にじろじろ見られている。ウーム、そこまで目立つ服なのかねえ?毎度のことだし気にしないようにするしかないよな。
「ギルドっぽい建物があるけど入る?」
「今日は地味に疲れてるから揉め事起こしたくねえな。ギルドはスルーだ」
「まあ別に用事あるわけでもないからいいか。宿屋の場所は聞きたいけど」
「露店で買い物して聞いてみっか」
「いいね」
串肉を売ってる露店があったので2本購入し宿屋の場所を聞いた。
食ってみるとサッパリとした味付けでそれなりに美味い。
「アレだな」
「よし、今日はここに一泊して明日はすぐ出発だ」
「街は見ていかんのか?」
「レイモンドと代わり映えしねーからな。王都まではスルーでいいだろ」
宿は部屋も晩飯もすごく普通だった。
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宿屋を出て歩いていたら、またもや長い行列を見つけた。
「ガチャかな?」
「レイモンドの行列と雰囲気が似ているからたぶんガチャだろう」
「ねえねえ!そこのお二人さん」
行列の横を歩いてると、並んでいた女パーティーに話し掛けられた。
「ん?オレ達のことか?」
「その服ってガチャから出したの?」
「そうだぞ。この街のガチャじゃないけどな」
「「おおおおおおおおおおお!!」」
オレの一言で辺りは騒然となった。
「服を手に入れるには、どのガチャを回せばいいのかしら?」
「それは当然デラックスだ」
「デラックス!?属性ガチャじゃないのね?」
ちなみにデラックスと答えたのはアニキだ。今日は天下無敵の特攻服を着ているから、確かに出たのはデラックスからだな。レジェンドは服も出るけどそれ以外が当たる可能性高いから、服を狙うならやはりデラックスだろう。
「属性ガチャから服は出ないな。土ガチャからレギンスは出たことあるけどアレは服なんだろか?とにかく基本的に装備品だけが出る」
「デラックスガチャからは女物の服も出ますか?」
「当然出る。デラックスの赤カプセルの中身はたぶん全てが服だ」
アニキがマジックバッグからメイド服を取り出し、みんなに見えるように服を広げて見せる。
ってメイド服なんていつの間に当てたんだ!?
「「わあああああああああああ!!」」
それを見た女パーティーから大歓声が上がった。
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