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『美奈』
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起きて--
あぁ、姉の声か、じゃあ死んだのかな
起きてーー
起きてよーー
やめてよ姉ちゃん。もう死んだんだ起きる必要なんてないでしょ?
そんなことを言っているうちにおかしなことを言っていることに気づく。
起きてよ…
この声は気絶する前の声。確かに意識の中反響していた声。
そして目を覚ました。
「あ!大丈夫?!」
「うん、多分大丈夫なんじゃないかな?」
紫色の空。夕日。そんなに時間が経ったのか。
「熱、あるみたいだけど?」
すっかり忘れていた。
「そんなことより、君、家帰らなくていいの?」
「なんでよ、病人の看病の方が大事じゃないの」
返す言葉が見当たらない。まぁ、正論だよな、と。
「そんなことより!」
「ん?」
「君っていうのやめてよね?私、美奈って言うの。そっちは?」
「僕は、僕の名前嫌いなんだ、君でもなんでも好きなように呼んでよ」
「そう、なのね、、あ、君のマフラーとパーカー!ありがとうね!とても暖かかったし、いい匂いしたわ!」
「お、おう」と、照れ隠しに言うと。
「なーに、照れてんの?」と、煽るように目を細めいじってくる。
ふと冷静になって気づいたが…ここは女子の膝の上だ。しかも、美女の。
「うっ…」
起き上がろうにも、だ、若干大きなアレがあって気まずい…。しかも熱で頭がクラクラする。
「もう少し私の膝の上で寝てなよ?それとも、不満?」
「不満だなんて、満足だよ」
「ちょ、変態さんですかコノヤロウ」
「はぁ?」
「じょーだんだよー!恩返し達成できて良かったなって言うのが本音だよ」
キレイに微笑むものだから思わずその笑顔に見とれてしまっていた。
「じゃあおやすみ」
そう言って、細くて、長くて、綺麗な手で僕の目を覆ってきた。
瞬時には理解はできなかったが眠る直前に、静かに、額に柔らかい唇を重ねてきたのは確かだった。
次に目を覚ました時は美奈の顔であって欲しい。そんな願いを込めて、そっと目蓋を閉じた。
あぁ、姉の声か、じゃあ死んだのかな
起きてーー
起きてよーー
やめてよ姉ちゃん。もう死んだんだ起きる必要なんてないでしょ?
そんなことを言っているうちにおかしなことを言っていることに気づく。
起きてよ…
この声は気絶する前の声。確かに意識の中反響していた声。
そして目を覚ました。
「あ!大丈夫?!」
「うん、多分大丈夫なんじゃないかな?」
紫色の空。夕日。そんなに時間が経ったのか。
「熱、あるみたいだけど?」
すっかり忘れていた。
「そんなことより、君、家帰らなくていいの?」
「なんでよ、病人の看病の方が大事じゃないの」
返す言葉が見当たらない。まぁ、正論だよな、と。
「そんなことより!」
「ん?」
「君っていうのやめてよね?私、美奈って言うの。そっちは?」
「僕は、僕の名前嫌いなんだ、君でもなんでも好きなように呼んでよ」
「そう、なのね、、あ、君のマフラーとパーカー!ありがとうね!とても暖かかったし、いい匂いしたわ!」
「お、おう」と、照れ隠しに言うと。
「なーに、照れてんの?」と、煽るように目を細めいじってくる。
ふと冷静になって気づいたが…ここは女子の膝の上だ。しかも、美女の。
「うっ…」
起き上がろうにも、だ、若干大きなアレがあって気まずい…。しかも熱で頭がクラクラする。
「もう少し私の膝の上で寝てなよ?それとも、不満?」
「不満だなんて、満足だよ」
「ちょ、変態さんですかコノヤロウ」
「はぁ?」
「じょーだんだよー!恩返し達成できて良かったなって言うのが本音だよ」
キレイに微笑むものだから思わずその笑顔に見とれてしまっていた。
「じゃあおやすみ」
そう言って、細くて、長くて、綺麗な手で僕の目を覆ってきた。
瞬時には理解はできなかったが眠る直前に、静かに、額に柔らかい唇を重ねてきたのは確かだった。
次に目を覚ました時は美奈の顔であって欲しい。そんな願いを込めて、そっと目蓋を閉じた。
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