31 / 35
31 雌狼の掠奪【ガイセル目線】
しおりを挟む
マクシスは代帝になってからも、ボロボロの北の離宮で暮らしている。
いくらグレンクスや宮廷人が皇帝宮に移るように進めても、聞き入れなかった。まるで「急に持ち上げたところで、今までお前たちが僕を蔑んできたことは変わらない」とでも言うように。
客人である俺も北の離宮に泊まっていて、「あばら屋でごめん」とマクシスは言う。野営に慣れてるからボロボロなのはまったく気にならない。
けれど北の離宮の壁は薄くて、俺の甘い嬌声は外で警備している兵士たちにも丸聞こえになる。そう思って声を抑えていたらバレて、激しく突かれた。
理性が飛んで声は漏れ、俺が毎日マクシスに抱かれていること…つまり代帝がヴァルグランドの黒狼を抱いていることが、宮殿内に知れ渡った。そのことでマクシスへの尊敬の念を深めた者もいるらしい。「黒狼を征服しているなど、本物の強者だ」と。マクシスを「金狼」と呼ぶ者まで現れている。
何日もマクシスに抱かれ続けたあと、俺は帰国を申し出た。
「帰る?どうして?」
「急いで出てきたから、アウィーナにいろいろ任せっぱなしだ。ここでマクシスと暮らすにしても、一旦帰っていろんなことを整理しないと。ついてきてくれた兵も休ませてやる必要があるし…」
ベッドにひじをつきながら寂しそうなマクシスの左手を、そっと撫でる。
「指輪も新しいのをつくらないと」
「本当にごめん」
マクシスの指輪はルキウスに奪われた。そんなことはどうでもいい。指輪よりもマクシスのほうが大事なのだから。指輪を差し出して身を守れるなら、何度でも何個でも差し出せばいい。ハジュンに宝物を差し出したように。
そう言うとマクシスはようやく安心したように息をついて、「ガイセルもなにかあったら、そのネックレスを差し出せばいい」と俺の胸を指さす。「これはだめだ」と返すと、ふふっと笑った。
その笑顔が愛しくてキスしたら、すぐにキスが深くなる。舌が糸を引く。組み敷かれて乳首にキスされる。
「あっ♡朝からはっ♡♡昨日の夜いっぱいしたのにっ♡」
「関係ない。しばらく会えなくなるんだから」
俺が完全に雌になったように、マクシスは完全に雄になった。優しくて、ときには少し強引で、強い雄に。昨日俺のアナルを何度も犯したペニスをフェラするよう求められ、彼に頭を押さえつけられてたまらなく興奮する。求めてくれることが何より嬉しい。
「気持ちいい…」
余裕のない声が聞こえると、もっと奥まで咥えたくなる。
「んっんっんっ♡♡口に出してっ♡」
「ああっ、ガイセルッ…」
ーーー
まだ自分の中にマクシスを感じながら、ヴァルグランドへの道を急ぐ。帰ったらカエルンブリアへの移住について、アウィーナと相談しなければいけない。彼女なら応援してくれるとは思うが、アウィーナは補佐する連中の選抜もしておかないと。
《イクよ》
《気持ちいい…》
気が緩むとすぐにマクシスの声が蘇って、股間が熱くなってしまう。ああ、シたい…今すぐ…
「休憩だ」
トイレを装って自分を慰めようとしたとき、木々の陰から数十人の兵士が現れた。神聖トルクキア帝国の暗部…ルキウスか。
「観念して剣を捨てろ」
そう言ってくるということは、殺す気はないようだ。俺を「マクシスを引っ張り出す材料」にするのだろう。そんなことはさせられない。俺は剣を抜いて力の限り振った。しかし多勢に無勢。一騎当千なんていうのは、神話か伝説の世界の話だ。俺はよく訓練された男たちに殴られ、蹴られ、縄をかけられた。
いくらグレンクスや宮廷人が皇帝宮に移るように進めても、聞き入れなかった。まるで「急に持ち上げたところで、今までお前たちが僕を蔑んできたことは変わらない」とでも言うように。
客人である俺も北の離宮に泊まっていて、「あばら屋でごめん」とマクシスは言う。野営に慣れてるからボロボロなのはまったく気にならない。
けれど北の離宮の壁は薄くて、俺の甘い嬌声は外で警備している兵士たちにも丸聞こえになる。そう思って声を抑えていたらバレて、激しく突かれた。
理性が飛んで声は漏れ、俺が毎日マクシスに抱かれていること…つまり代帝がヴァルグランドの黒狼を抱いていることが、宮殿内に知れ渡った。そのことでマクシスへの尊敬の念を深めた者もいるらしい。「黒狼を征服しているなど、本物の強者だ」と。マクシスを「金狼」と呼ぶ者まで現れている。
何日もマクシスに抱かれ続けたあと、俺は帰国を申し出た。
「帰る?どうして?」
「急いで出てきたから、アウィーナにいろいろ任せっぱなしだ。ここでマクシスと暮らすにしても、一旦帰っていろんなことを整理しないと。ついてきてくれた兵も休ませてやる必要があるし…」
ベッドにひじをつきながら寂しそうなマクシスの左手を、そっと撫でる。
「指輪も新しいのをつくらないと」
「本当にごめん」
マクシスの指輪はルキウスに奪われた。そんなことはどうでもいい。指輪よりもマクシスのほうが大事なのだから。指輪を差し出して身を守れるなら、何度でも何個でも差し出せばいい。ハジュンに宝物を差し出したように。
そう言うとマクシスはようやく安心したように息をついて、「ガイセルもなにかあったら、そのネックレスを差し出せばいい」と俺の胸を指さす。「これはだめだ」と返すと、ふふっと笑った。
その笑顔が愛しくてキスしたら、すぐにキスが深くなる。舌が糸を引く。組み敷かれて乳首にキスされる。
「あっ♡朝からはっ♡♡昨日の夜いっぱいしたのにっ♡」
「関係ない。しばらく会えなくなるんだから」
俺が完全に雌になったように、マクシスは完全に雄になった。優しくて、ときには少し強引で、強い雄に。昨日俺のアナルを何度も犯したペニスをフェラするよう求められ、彼に頭を押さえつけられてたまらなく興奮する。求めてくれることが何より嬉しい。
「気持ちいい…」
余裕のない声が聞こえると、もっと奥まで咥えたくなる。
「んっんっんっ♡♡口に出してっ♡」
「ああっ、ガイセルッ…」
ーーー
まだ自分の中にマクシスを感じながら、ヴァルグランドへの道を急ぐ。帰ったらカエルンブリアへの移住について、アウィーナと相談しなければいけない。彼女なら応援してくれるとは思うが、アウィーナは補佐する連中の選抜もしておかないと。
《イクよ》
《気持ちいい…》
気が緩むとすぐにマクシスの声が蘇って、股間が熱くなってしまう。ああ、シたい…今すぐ…
「休憩だ」
トイレを装って自分を慰めようとしたとき、木々の陰から数十人の兵士が現れた。神聖トルクキア帝国の暗部…ルキウスか。
「観念して剣を捨てろ」
そう言ってくるということは、殺す気はないようだ。俺を「マクシスを引っ張り出す材料」にするのだろう。そんなことはさせられない。俺は剣を抜いて力の限り振った。しかし多勢に無勢。一騎当千なんていうのは、神話か伝説の世界の話だ。俺はよく訓練された男たちに殴られ、蹴られ、縄をかけられた。
2
あなたにおすすめの小説
転移先で辺境伯の跡継ぎとなる予定の第四王子様に愛される
Hazuki
BL
五歳で父親が無くなり、七歳の時新しい父親が出来た。
中1の雨の日熱を出した。
義父は大工なので雨の日はほぼ休み、パートに行く母の代わりに俺の看病をしてくれた。
それだけなら良かったのだが、義父は俺を犯した、何日も。
晴れた日にやっと解放された俺は散歩に出掛けた。
連日の性交で身体は疲れていたようで道を渡っているときにふらつき、車に轢かれて、、、。
目覚めたら豪華な部屋!?
異世界転移して森に倒れていた俺を助けてくれた次期辺境伯の第四王子に愛される、そんな話、にする予定。
⚠️最初から義父に犯されます。
嫌な方はお戻りくださいませ。
久しぶりに書きました。
続きはぼちぼち書いていきます。
不定期更新で、すみません。
既読無視の年下幼馴染みの部屋に行ったら、アイドルグッズだらけだった。しかも推しは俺
スノウマン(ユッキー)
BL
国民的アイドルの朝比奈 春人(あさひな はると)はいつもラインを既読無視する年下の幼馴染、三上 直(みかみ なお)の部屋をとある理由で訪れる。すると部屋の中はアイドルのグッズだらけだった、しかも全部春人の。
『幼馴染の弟ポジジョン×国民的アイドルのお兄さん』になる前のドタバタコメディです。
ビジネス婚は甘い、甘い、甘い!
ユーリ
BL
幼馴染のモデル兼俳優にビジネス婚を申し込まれた湊は承諾するけれど、結婚生活は思ったより甘くて…しかもなぜか同僚にも迫られて!?
「お前はいい加減俺に興味を持て」イケメン芸能人×ただの一般人「だって興味ないもん」ーー自分の旦那に全く興味のない湊に嫁としての自覚は芽生えるか??
君に望むは僕の弔辞
爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。
全9話
匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意
表紙はあいえだ様!!
小説家になろうにも投稿
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
その首輪は、弟の牙でしか外せない。
ゆずまめ鯉
BL
養子ゆえに、王位継承権を持たないオメガで長男のレイン(24)は、国家騎士団として秘密裏に働き、ただ義弟たちを守るためだけに生きてきた。
第一継承権を持つアルファで次男のリオール(19)は、そんな兄に「ごく潰し」と陰口を叩く連中を許せなかった。自分を犠牲にしてまで守る価値はないと思っていた。なにかと怪我の多い国家騎士団を辞めさせたかった。
初めて訪れた発情期のとき。約束をすっぽかされたリオールが不審に思い、兄の部屋へ行くと、国家騎士団の同僚──グウェンソード(28)に押し倒されるところを目撃して激高する。
「今すぐ部屋から出ろ!」
独占欲をあらわにしたリオールは、グウェンソードを部屋から追い出し、兄であるレインを欲望のままに抱いた。
翌朝、差し出されたのは特注の首輪──外せるのはリオールのみ。
「俺以外に触らせるな」
そう囁かれたレインは、何年も首輪と弟の執着に縛られ続けてきた。
弟には婚約者がいるのに、こんな関係を続けてもいいのか。
本当にこのままでもいいのか。
ひたすら執着して独占したがる弟と、罪悪感に苛まれる兄。
その首輪は、いつか弟の牙で血に染まるのか──。
どうにかしてレインを落としたいリオールと、弟との関係に悩むレインのオメガバースです。
リオール・グランケット(19)×レイン・グランケット(24)
※この作品は2015年頃に本文を書き、2017年頃にオメガバースに改稿、さらに2026年に手直しした作品になります。読みにくいかもしれません。ご了承ください。
三人称ですが攻めだったり受けだったり視点がよくかわります。攻め視点多めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる