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4 あなたと結婚なんてするわけない
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情事のあと、ヴィクトリアはジト目でルロイを睨む。大人の男らしい色気を纏い始めているとはいえ、ルロイはルロイだ。
彼はノーフォーク伯爵家の長男。
ヴィクトリアが十歳のときにダービートン伯爵の養女になって以来、王都屋敷が隣同士の幼馴染として過ごしてきた。
いつもルロイがヴィクトリアのことをからかったりいたずらをしかけたりして、喧嘩ばかりしていた仲だ。
新しいドレスをおろした日に限って泥水を溜めた落とし穴に落とされたり、「綺麗にしてやる」といって髪の毛を切られたり、誰もが「綺麗だ」と評価するヴィクトリアのことを「不細工」と言ったり、いつもヴィクトリアが泣かされていた。
「ルロイなんて大嫌い」と何度言ったことか。
それでも気づけばまた一緒に遊んでいるような腐れ縁だった。
お互いが十四歳のときに、成績優秀だったルロイはギルバートと一緒に留学することになり、今日が六年ぶりの再会だ。
「最初から私だってわかってたの?」
「わかってた。偽名を言った時にニヤッとしたから、ギル狙いだろうなっていうのもわかってた。勘違いしてるんだろうって」
「最悪の悪ふざけだわ…なんで殿下の服着てるのよ。髪だってあなた本当は黒でしょう」
「服はギルに借りた。髪は染めてる。仮面舞踏会だからな。ちなみにギルは来てないぞ。ドタキャンしやがった」
「はあ?信じられない。後悔してもしきれない」
「なんで?俺たち身体の相性最高だったろ」
「良かっただろ?」と爽やかに笑いかけられて、ヴィクトリアは否定できない。
初めてだったのに、痛かったのはほんの一瞬で、意識が飛びそうなほどの快感だった。
「家柄も釣り合ってる。既成事実もできたことだし、このまま結婚しよう。幼馴染だからお互いのことよくわかってるし、結婚相手としては理想的だろ」
「冗談じゃないわ!」
「リアもヤッてる途中で結婚生活のこと想像したろ。いや、性活?毎晩こんなに楽しめるんだぞ」
ヴィクトリアはぐっと言葉に詰まる。
「それは…殿下だと勘違いしてたからよ!」
そしてふいっと顔を背けた。
「私はあなたみたいな貧乏人とは結婚しないわ。絶対にね」
ノーフォーク伯爵家は元々は裕福だったが、ルロイがギルバートとともに留学している間に領地が不作に見舞われたり、それを取り返そうとした伯爵が儲け話に騙されてさらに借金を作ってしまったりして、今は借金漬けだ。
「お金持ちの侯爵以上としか結婚しないって決めてるんだから」
「もう処女じゃなくなったのに、嫁ぎ先なんてあるのか」
「処女じゃなきゃ結婚できないなんて昔の話でしょ。マルグリッド殿下みたいに、男遊びの末に外国の国王と結婚される王女様もいらっしゃるのだし。でももし相手が生娘をお望みなら、演技はいくらだってできるわ」
「女は怖いね」
ふっとルロイは息を吐いた。
「そんなに金が重要か?他にもっと大切なものがあるだろ」
間髪入れず、何のためらいもなく、「お金が最も重要よ」とヴィクトリアが答える。
「お金がないと苦労する。家族が離れ離れになって、子どもは辛い思いをするの。貧乏は本当に辛いわ。お金のない伯爵家なんて、何かあったら簡単に取り潰しになってもおかしくない。そしたら路頭に迷うわ。だから安定している家に嫁がないと」
「リア、お前がどれだけ辛い思いをしてきたか…」
「わかるなんて言わないで!わかりようがないわ、あの生活は」
口を引き結びながらヴィクトリアがルロイを睨む。
ヴィクトリアはもともとは、裕福なトライシャム伯爵家の一人娘だった。
けれど、お嬢様たちが集う寄宿学校で学んでいたとき、父親が事業に失敗して失踪。
学費が払えなくなり退学するところだったのだが、すでに母が亡くなっていて他に彼女を引き取れる親戚もなく、寄宿学校の下働きをすることで学校においてもらっていたのだ。
食事、洗濯、掃除から教員たちの身の回りの世話まで、命じられれば何でもやった。
美しかった手は荒れ果て、髪はぼさぼさ、顔もがさがさ、そして彼女を「美しいヴィクトリア様」と称賛していた同級生には手のひらを返すように蔑まれて過ごした。
父親の戦友だったダービートン伯爵が彼女の窮状に気づいて助け出してくれるまでの一年間、孤独と絶望の中で過ごしてきたのだ。
(二度とあんな思いはしたくない、自分の子どもにもさせたくない)
「あなたにはわからない」
(同じ貧乏でも、あなたには親がいて、兄弟がいて、素晴らしい仕事もあるじゃない)
ルロイはヴィクトリアを抱きしめてから、まっすぐ彼女の目を見て言った。
「わかるとは言わない。けれど、二度と辛い思いはさせないと誓うから。一生俺がリアを守ってやる」
その真剣な表情と嘘のない言葉にヴィクトリアの胸がトクンと鳴る。
(ルロイのこんな顔を見るのは初めて。大人の男性になったのね。王太子殿下にも負けないくらいハンサムだわ…)
けれど、ヴィクトリアはブンブン首を振ってときめきを振り払った。
「だめよ。私はスペックで相手を選ぶ。あなたは条件を満たしてない。家柄も財産もね。いくら顔と身体が良くてもお断りよ」
「リア…」
「もう失礼するわ。今日の悪ふざけのことは口外しないでね!絶対よ!喋ったら殺すから」
「脅しじゃないわ、本気で殺すからね!」と念押しして出て行ったヴィクトリアを見送り、ルロイはそっと呟く。
「悪ふざけでこんなことするか。十年間ずっと好きだったんだぞ。それに身体も最高だなんて、夢かよ…諦められるわけないだろ」
ーーー
まだ快楽が残って疼く身体を引きずって屋敷に戻ったヴィクトリアは、「いかがでしたか?」というアビゲイルとユリアの視線をうるさそうに外す。
「不首尾に終わったみたいね」
「仮面舞踏会の話題は振らないでおきましょう」
そう目で合図した二人は、「お嬢様、ルロイ様が留学からお戻りになったそうですよ」と知らずに爆弾を投下した。
「そっ…そうなの!知らなかったわ。ルロイったら挨拶にも来ないんだから、相変わらず失礼な男よね」
「それが、お嬢様が出られた後にお越しになったのですよ」
「そう…だったの…」
「お嬢様と会えなくて残念そうになさっておいででした」
ユリアがうっとりとした表情でヴィクトリアに話しかける。
「お嬢様もお会いになったら驚かれますわ。おチビちゃんでいたずらっ子だったルロイ様とは別人のようでしたの。背が伸びて男らしくなられて、それはそれはハンサムで。旦那様とも国際情勢や政治など難しいお話をなさっておられましたわ。もうすっかり素敵な紳士ですわよ」
(紳士ですって!?あり得ないわ…ルロイは猛獣よ。そりゃあ確かに、かっこよくなってはいたけれど)
「ええ、本当に。それに王太子殿下の側近なのですって。社交界でもきっと人気が出るでしょうね」とアビゲイルもユリアに同意した。
彼はノーフォーク伯爵家の長男。
ヴィクトリアが十歳のときにダービートン伯爵の養女になって以来、王都屋敷が隣同士の幼馴染として過ごしてきた。
いつもルロイがヴィクトリアのことをからかったりいたずらをしかけたりして、喧嘩ばかりしていた仲だ。
新しいドレスをおろした日に限って泥水を溜めた落とし穴に落とされたり、「綺麗にしてやる」といって髪の毛を切られたり、誰もが「綺麗だ」と評価するヴィクトリアのことを「不細工」と言ったり、いつもヴィクトリアが泣かされていた。
「ルロイなんて大嫌い」と何度言ったことか。
それでも気づけばまた一緒に遊んでいるような腐れ縁だった。
お互いが十四歳のときに、成績優秀だったルロイはギルバートと一緒に留学することになり、今日が六年ぶりの再会だ。
「最初から私だってわかってたの?」
「わかってた。偽名を言った時にニヤッとしたから、ギル狙いだろうなっていうのもわかってた。勘違いしてるんだろうって」
「最悪の悪ふざけだわ…なんで殿下の服着てるのよ。髪だってあなた本当は黒でしょう」
「服はギルに借りた。髪は染めてる。仮面舞踏会だからな。ちなみにギルは来てないぞ。ドタキャンしやがった」
「はあ?信じられない。後悔してもしきれない」
「なんで?俺たち身体の相性最高だったろ」
「良かっただろ?」と爽やかに笑いかけられて、ヴィクトリアは否定できない。
初めてだったのに、痛かったのはほんの一瞬で、意識が飛びそうなほどの快感だった。
「家柄も釣り合ってる。既成事実もできたことだし、このまま結婚しよう。幼馴染だからお互いのことよくわかってるし、結婚相手としては理想的だろ」
「冗談じゃないわ!」
「リアもヤッてる途中で結婚生活のこと想像したろ。いや、性活?毎晩こんなに楽しめるんだぞ」
ヴィクトリアはぐっと言葉に詰まる。
「それは…殿下だと勘違いしてたからよ!」
そしてふいっと顔を背けた。
「私はあなたみたいな貧乏人とは結婚しないわ。絶対にね」
ノーフォーク伯爵家は元々は裕福だったが、ルロイがギルバートとともに留学している間に領地が不作に見舞われたり、それを取り返そうとした伯爵が儲け話に騙されてさらに借金を作ってしまったりして、今は借金漬けだ。
「お金持ちの侯爵以上としか結婚しないって決めてるんだから」
「もう処女じゃなくなったのに、嫁ぎ先なんてあるのか」
「処女じゃなきゃ結婚できないなんて昔の話でしょ。マルグリッド殿下みたいに、男遊びの末に外国の国王と結婚される王女様もいらっしゃるのだし。でももし相手が生娘をお望みなら、演技はいくらだってできるわ」
「女は怖いね」
ふっとルロイは息を吐いた。
「そんなに金が重要か?他にもっと大切なものがあるだろ」
間髪入れず、何のためらいもなく、「お金が最も重要よ」とヴィクトリアが答える。
「お金がないと苦労する。家族が離れ離れになって、子どもは辛い思いをするの。貧乏は本当に辛いわ。お金のない伯爵家なんて、何かあったら簡単に取り潰しになってもおかしくない。そしたら路頭に迷うわ。だから安定している家に嫁がないと」
「リア、お前がどれだけ辛い思いをしてきたか…」
「わかるなんて言わないで!わかりようがないわ、あの生活は」
口を引き結びながらヴィクトリアがルロイを睨む。
ヴィクトリアはもともとは、裕福なトライシャム伯爵家の一人娘だった。
けれど、お嬢様たちが集う寄宿学校で学んでいたとき、父親が事業に失敗して失踪。
学費が払えなくなり退学するところだったのだが、すでに母が亡くなっていて他に彼女を引き取れる親戚もなく、寄宿学校の下働きをすることで学校においてもらっていたのだ。
食事、洗濯、掃除から教員たちの身の回りの世話まで、命じられれば何でもやった。
美しかった手は荒れ果て、髪はぼさぼさ、顔もがさがさ、そして彼女を「美しいヴィクトリア様」と称賛していた同級生には手のひらを返すように蔑まれて過ごした。
父親の戦友だったダービートン伯爵が彼女の窮状に気づいて助け出してくれるまでの一年間、孤独と絶望の中で過ごしてきたのだ。
(二度とあんな思いはしたくない、自分の子どもにもさせたくない)
「あなたにはわからない」
(同じ貧乏でも、あなたには親がいて、兄弟がいて、素晴らしい仕事もあるじゃない)
ルロイはヴィクトリアを抱きしめてから、まっすぐ彼女の目を見て言った。
「わかるとは言わない。けれど、二度と辛い思いはさせないと誓うから。一生俺がリアを守ってやる」
その真剣な表情と嘘のない言葉にヴィクトリアの胸がトクンと鳴る。
(ルロイのこんな顔を見るのは初めて。大人の男性になったのね。王太子殿下にも負けないくらいハンサムだわ…)
けれど、ヴィクトリアはブンブン首を振ってときめきを振り払った。
「だめよ。私はスペックで相手を選ぶ。あなたは条件を満たしてない。家柄も財産もね。いくら顔と身体が良くてもお断りよ」
「リア…」
「もう失礼するわ。今日の悪ふざけのことは口外しないでね!絶対よ!喋ったら殺すから」
「脅しじゃないわ、本気で殺すからね!」と念押しして出て行ったヴィクトリアを見送り、ルロイはそっと呟く。
「悪ふざけでこんなことするか。十年間ずっと好きだったんだぞ。それに身体も最高だなんて、夢かよ…諦められるわけないだろ」
ーーー
まだ快楽が残って疼く身体を引きずって屋敷に戻ったヴィクトリアは、「いかがでしたか?」というアビゲイルとユリアの視線をうるさそうに外す。
「不首尾に終わったみたいね」
「仮面舞踏会の話題は振らないでおきましょう」
そう目で合図した二人は、「お嬢様、ルロイ様が留学からお戻りになったそうですよ」と知らずに爆弾を投下した。
「そっ…そうなの!知らなかったわ。ルロイったら挨拶にも来ないんだから、相変わらず失礼な男よね」
「それが、お嬢様が出られた後にお越しになったのですよ」
「そう…だったの…」
「お嬢様と会えなくて残念そうになさっておいででした」
ユリアがうっとりとした表情でヴィクトリアに話しかける。
「お嬢様もお会いになったら驚かれますわ。おチビちゃんでいたずらっ子だったルロイ様とは別人のようでしたの。背が伸びて男らしくなられて、それはそれはハンサムで。旦那様とも国際情勢や政治など難しいお話をなさっておられましたわ。もうすっかり素敵な紳士ですわよ」
(紳士ですって!?あり得ないわ…ルロイは猛獣よ。そりゃあ確かに、かっこよくなってはいたけれど)
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