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17 私と結婚してくれる?
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手紙を出してすぐ、「お嬢様っ!」とアビゲイルが血相を変えて部屋に飛び込んできた。
「アビー、そんなに慌ててどうしたの?」
「ル…ルロイ様が…」
「まさか、まさかルロイに何か!?」
「ええ、そのまさかでございます。ノーフォーク伯爵家に仕えているオクタヴィアから聞いたのです。ルロイ様が戦闘で重傷を負われて…そして野戦病院に収容されたという知らせが…伯爵邸に届いたと…」
ヴィクトリアは言葉もなくヘナヘナとへたり込み、アビゲイルとユリアが彼女の肩を抱き、手を握る。
「お嬢様、しっかり…」
そういって励ます二人の声も手も震えている。
「…くわ」
「お嬢様…?」
「私、野戦病院に行くわ」
「ええっ!?」
ヴィクトリアは野戦病院に行かせてくれるようダービートン伯爵に直談判する。ちょうど伯爵邸に来ていた実父ジェームズも、「野戦病院に行く」というヴィクトリアに目を丸くする。
「野戦病院に行きたい!?無茶だ!兵士でもない貴族の女性が行くようなところではない。ジェームズからも言ってやれ」
「アリステアの言う通りだよ、リア。不衛生でひどいところだ。そもそも病院に着くまでに危険な地域を抜けなくてはならない。とても無理だよ」
「お父様、けれど私は行かなくてはなりません。不衛生でひどいところならなおさら、ルロイを助けに行かなくては。寄宿学校で保健室の手伝いをさせられ…しておりましたから、少しなら看護の心得もございます」
どうしても折れる気配のないヴィクトリアに、ジェームズが折れた。
「アリステア、私が同行する。行かせてやってくれないか」
「ジェームズ、正気なのか!?」
「リアが言い出したら聞かないことは、この十年でアリステアもよく承知しているだろう」
「それはそうだが…」
「頼む」
アリステアは「やれやれ」と首を振る。
「危険を感じたらすぐ引き返せ。ヴィクトリアは今は私の娘だ、何かあったらジェームズを許さない」
「ああ、わかってる。任せてくれ」
「ありがとうございます、お父様…お父様たち」
ヴィクトリアは早速準備を整えた。馬車は目立つので馬で、襲われにくいように男装…それも質素な身なりにし、自分の着替えなどは最小限に。ルロイに食べさせる栄養価の高い保存食を鞄に詰め込み、心配のあまり泣き出しそうなアビゲイルとユリアに別れを告げて出発だ。
道すがら父ジェームズが「リア、一人にしたこと…」と口を開く。
「お父様、もういいのです」
「けれど、リア…」
「お父様の謝罪のお気持ちも、あの時なぜそうしたのかも、私はもう理解しております。それに、いくら謝っても過去は変わりません」
「そうだな。謝りたいと思うのは自己満足のためだ」
「私はこれからのことをお話ししたいわ」
「そうだな。そのほうがずっといい」
「ええ」
「リアが子どもを産んだら、私は孫バカになるだろうなぁ」とジェームズが嬉しそうに呟く。その姿を見て、ヴィクトリアの胸に温かい気持ちが湧いてくる。
「そのためには、ルロイに無事でいてもらわないといけないな」
「その通りですわ、お父様」
「彼に会うのが楽しみだし、怖くもあるよ。リアが愛する男とは、どんな男かってね…」
「素晴らしい人ですわ、お父様。私に愛という感情を教えてくれた方です」
男装していたからか、父が一緒だったからか、二人は襲われることなく野戦病院にたどり着いた。ヴィクトリアが帽子をとると、ポニーテールにまとめた長い水色の髪がパサリと落ちる。
「ノーフォーク伯爵令息ルロイ・ボウルズはどこに?」
「ボウルズ大尉は…南の病棟、第二ブロックです」
教えられた場所に向かい、ベッドに横たわるルロイを見つけて、ヴィクトリアは駆け寄る。
「ルロイ…」
彼は眠っていて返事はない。「仲間を庇って銃弾を三発浴びたんです。肩、胸、そして脚に。弾はすべて摘出して最も危険な状態は脱しましたが、まだ体力が十分に回復していません」と衛生兵が教えてくれた。
「付き添っていても?」
「ええ、ここの環境に耐えられるなら」
野戦病院はうめき声で溢れている。父親たちに聞かされて想像していたイメージよりはまだ衛生的で整然としているが、それでも、負傷した兵士たち、死にゆく者たちに囲まれているのは、決して気分のいいものではない。
「大丈夫です」
「ではどうぞ」
衛生兵と父が離れた後、ヴィクトリアはそっとルロイの頬に手をやる。
「愛してるわ、ルロイ。本当に愛してる」
ルロイが目を開ける。
「もう一回」
「愛してる」
「もう一回」
「愛してる」
「もう一回」
「もうっ!しつこすぎよ、もう言わない」
ルロイが微笑んで、「俺、死んだのか?ここは天国?」と聞く。
「縁起でもないこと言わないで。生きてるわ。早く良くなって、一緒に帰りましょう」
「ああ…リアの顔を見たら、力が湧いてきた」
「キスしてくれるか?」と求められて、ヴィクトリアはそっとルロイに顔を寄せてキスをする。ルロイはヴィクトリアの髪をそっと鼻にあてて、「ああ、リアの匂いだ」と呟いた。
「ルロイ、私、レナード様との婚約を解消したの」
ルロイは目を大きく開いた。
「何で…」
「あなたと結婚するため。あなたと結婚したいって…あなたのそばにいたいって気づいたの」
ヴィクトリアはルロイの手を取った。
「私と結婚してくれる?」
「俺からプロポーズしかったのに」と苦笑しながら、ルロイは「ああ、結婚しよう」と答えた。ヴィクトリアはルロイをそっと抱きしめる。傷に触れないように、そっと。
「嬉しい…」
「俺もだ。愛してるよ」
ヴィクトリアはもう一度ルロイに口づけた。涙がヴィクトリアの頬を伝って、ルロイが手でそっとそれをぬぐう。
「ん?今気づいた。男装してるのか?」
「そうよ。旅用に」
「そういうのもいいな。コスプレとか、したことなかったろ」
「はあ!?ばか!変なこと考えずに回復に集中なさいよ」
思わずルロイを叩きそうになって腕を振り上げたヴィクトリアは、昼食を持ってきた衛生兵に「怪我人には優しくお願いします」と声をかけられて、腕を下ろす。
衛生兵が「それに、そういう意欲も回復には重要ですよ」とニンマリと笑うと、「衛生兵、いいこと言うじゃないか」とルロイは満足げに頷き、ヴィクトリアは真っ赤になった。
「リア、食べさせてくれるか」
「ええ」
ヴィクトリアはそっとルロイに食事を運ぶ。ここではこれが精一杯なのだろうが、ひどい食事だ。食べて力をつけなくてはいけないのに、これでは回復するものもしない。
「このひどい飯が美味く感じた」
「そう?でもこれでは…」
「ね。ルロイに食べて欲しいものを持ってきたの。お医者様に許可をもらえたら食べてね」と持参した保存食をルロイに渡して、ヴィクトリアは席を立つ。
「どこへ?もう帰るのか?」
「いいえ。病院長様に相談を」
「何を?」
「秘密よ。けれどきっと、ルロイも喜ぶこと」
「愛してるわ」とヴィクトリアはルロイに二度キスをして、そそくさと病院長室に向かった。残されたルロイは唇の感触を思い出しながら微笑みを浮かべる。
(今までの態度が嘘のように甘いな)
「アビー、そんなに慌ててどうしたの?」
「ル…ルロイ様が…」
「まさか、まさかルロイに何か!?」
「ええ、そのまさかでございます。ノーフォーク伯爵家に仕えているオクタヴィアから聞いたのです。ルロイ様が戦闘で重傷を負われて…そして野戦病院に収容されたという知らせが…伯爵邸に届いたと…」
ヴィクトリアは言葉もなくヘナヘナとへたり込み、アビゲイルとユリアが彼女の肩を抱き、手を握る。
「お嬢様、しっかり…」
そういって励ます二人の声も手も震えている。
「…くわ」
「お嬢様…?」
「私、野戦病院に行くわ」
「ええっ!?」
ヴィクトリアは野戦病院に行かせてくれるようダービートン伯爵に直談判する。ちょうど伯爵邸に来ていた実父ジェームズも、「野戦病院に行く」というヴィクトリアに目を丸くする。
「野戦病院に行きたい!?無茶だ!兵士でもない貴族の女性が行くようなところではない。ジェームズからも言ってやれ」
「アリステアの言う通りだよ、リア。不衛生でひどいところだ。そもそも病院に着くまでに危険な地域を抜けなくてはならない。とても無理だよ」
「お父様、けれど私は行かなくてはなりません。不衛生でひどいところならなおさら、ルロイを助けに行かなくては。寄宿学校で保健室の手伝いをさせられ…しておりましたから、少しなら看護の心得もございます」
どうしても折れる気配のないヴィクトリアに、ジェームズが折れた。
「アリステア、私が同行する。行かせてやってくれないか」
「ジェームズ、正気なのか!?」
「リアが言い出したら聞かないことは、この十年でアリステアもよく承知しているだろう」
「それはそうだが…」
「頼む」
アリステアは「やれやれ」と首を振る。
「危険を感じたらすぐ引き返せ。ヴィクトリアは今は私の娘だ、何かあったらジェームズを許さない」
「ああ、わかってる。任せてくれ」
「ありがとうございます、お父様…お父様たち」
ヴィクトリアは早速準備を整えた。馬車は目立つので馬で、襲われにくいように男装…それも質素な身なりにし、自分の着替えなどは最小限に。ルロイに食べさせる栄養価の高い保存食を鞄に詰め込み、心配のあまり泣き出しそうなアビゲイルとユリアに別れを告げて出発だ。
道すがら父ジェームズが「リア、一人にしたこと…」と口を開く。
「お父様、もういいのです」
「けれど、リア…」
「お父様の謝罪のお気持ちも、あの時なぜそうしたのかも、私はもう理解しております。それに、いくら謝っても過去は変わりません」
「そうだな。謝りたいと思うのは自己満足のためだ」
「私はこれからのことをお話ししたいわ」
「そうだな。そのほうがずっといい」
「ええ」
「リアが子どもを産んだら、私は孫バカになるだろうなぁ」とジェームズが嬉しそうに呟く。その姿を見て、ヴィクトリアの胸に温かい気持ちが湧いてくる。
「そのためには、ルロイに無事でいてもらわないといけないな」
「その通りですわ、お父様」
「彼に会うのが楽しみだし、怖くもあるよ。リアが愛する男とは、どんな男かってね…」
「素晴らしい人ですわ、お父様。私に愛という感情を教えてくれた方です」
男装していたからか、父が一緒だったからか、二人は襲われることなく野戦病院にたどり着いた。ヴィクトリアが帽子をとると、ポニーテールにまとめた長い水色の髪がパサリと落ちる。
「ノーフォーク伯爵令息ルロイ・ボウルズはどこに?」
「ボウルズ大尉は…南の病棟、第二ブロックです」
教えられた場所に向かい、ベッドに横たわるルロイを見つけて、ヴィクトリアは駆け寄る。
「ルロイ…」
彼は眠っていて返事はない。「仲間を庇って銃弾を三発浴びたんです。肩、胸、そして脚に。弾はすべて摘出して最も危険な状態は脱しましたが、まだ体力が十分に回復していません」と衛生兵が教えてくれた。
「付き添っていても?」
「ええ、ここの環境に耐えられるなら」
野戦病院はうめき声で溢れている。父親たちに聞かされて想像していたイメージよりはまだ衛生的で整然としているが、それでも、負傷した兵士たち、死にゆく者たちに囲まれているのは、決して気分のいいものではない。
「大丈夫です」
「ではどうぞ」
衛生兵と父が離れた後、ヴィクトリアはそっとルロイの頬に手をやる。
「愛してるわ、ルロイ。本当に愛してる」
ルロイが目を開ける。
「もう一回」
「愛してる」
「もう一回」
「愛してる」
「もう一回」
「もうっ!しつこすぎよ、もう言わない」
ルロイが微笑んで、「俺、死んだのか?ここは天国?」と聞く。
「縁起でもないこと言わないで。生きてるわ。早く良くなって、一緒に帰りましょう」
「ああ…リアの顔を見たら、力が湧いてきた」
「キスしてくれるか?」と求められて、ヴィクトリアはそっとルロイに顔を寄せてキスをする。ルロイはヴィクトリアの髪をそっと鼻にあてて、「ああ、リアの匂いだ」と呟いた。
「ルロイ、私、レナード様との婚約を解消したの」
ルロイは目を大きく開いた。
「何で…」
「あなたと結婚するため。あなたと結婚したいって…あなたのそばにいたいって気づいたの」
ヴィクトリアはルロイの手を取った。
「私と結婚してくれる?」
「俺からプロポーズしかったのに」と苦笑しながら、ルロイは「ああ、結婚しよう」と答えた。ヴィクトリアはルロイをそっと抱きしめる。傷に触れないように、そっと。
「嬉しい…」
「俺もだ。愛してるよ」
ヴィクトリアはもう一度ルロイに口づけた。涙がヴィクトリアの頬を伝って、ルロイが手でそっとそれをぬぐう。
「ん?今気づいた。男装してるのか?」
「そうよ。旅用に」
「そういうのもいいな。コスプレとか、したことなかったろ」
「はあ!?ばか!変なこと考えずに回復に集中なさいよ」
思わずルロイを叩きそうになって腕を振り上げたヴィクトリアは、昼食を持ってきた衛生兵に「怪我人には優しくお願いします」と声をかけられて、腕を下ろす。
衛生兵が「それに、そういう意欲も回復には重要ですよ」とニンマリと笑うと、「衛生兵、いいこと言うじゃないか」とルロイは満足げに頷き、ヴィクトリアは真っ赤になった。
「リア、食べさせてくれるか」
「ええ」
ヴィクトリアはそっとルロイに食事を運ぶ。ここではこれが精一杯なのだろうが、ひどい食事だ。食べて力をつけなくてはいけないのに、これでは回復するものもしない。
「このひどい飯が美味く感じた」
「そう?でもこれでは…」
「ね。ルロイに食べて欲しいものを持ってきたの。お医者様に許可をもらえたら食べてね」と持参した保存食をルロイに渡して、ヴィクトリアは席を立つ。
「どこへ?もう帰るのか?」
「いいえ。病院長様に相談を」
「何を?」
「秘密よ。けれどきっと、ルロイも喜ぶこと」
「愛してるわ」とヴィクトリアはルロイに二度キスをして、そそくさと病院長室に向かった。残されたルロイは唇の感触を思い出しながら微笑みを浮かべる。
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