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14 いざ社交界デビュー
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師匠と弟子が怪盗ルナに遭遇してから3日経っても、捜査には目立った進展がないようだった。あの指輪はやはりルナの被害にあったお屋敷から盗まれたもので、持ち主は「婚約指輪だけでも返ってきて良かった」と泣いて喜んだそうだが、肝心の怪盗ルナにはたどり着けていない。
これまでずっと捕まらなかった犯人だから、隠れ家も巧妙に隠しているのだろう。ルナが走り去った方角の空き家をしらみつぶしに探しているけれど、まだ見つからないそうだ。弟子は毎日「まだ見つからんのかい!探し方が悪い!」と毒づき、回復した師匠に「アレン殿も隊員諸君も努力しているのだから」とたしなめられている。
そんなことより。
といっては何だけれど、今夜は私の一大事、社交界デビューが予定されている。ドーバーパム侯爵家のアスターベル様の17歳の誕生パーティーにご招待されているのだ。さきほどからジヴァが支度をしてくれている。今日身に着けるのは、もちろん、カラバスお兄様がデザインしてくれたドレスのうちの一着だ。
光沢ある白と黄色を基調にしたオフショルダーのAラインドレス。ダイヤモンドとトパーズをあしらったネックレスとイヤリングがよく合う。編み込みを入れて高い位置でまとめたアップヘアには、ネックレスやイヤリングと揃いで作ったヘアアクセサリーが煌めいている。華やかなドレスを着て宝石を身につけ、ヘアメイクも整えてもらうと、平々凡々な私が華麗に変身して、自分の身分が変わったことを実感する。
「私、伯爵令嬢になったんだ…」
私のつぶやきに、ジヴァがくすりと笑って「本当に可愛らしくておきれいです。肌も白くて、栗色の髪は輝いていて。私の自慢のお嬢様です」と褒めてくれる。「見た目はドレスとジヴァに変身させてもらったけど、令嬢らしく振舞えるかどうか…」と不安をこぼすと、「立ち居振舞いは、特訓のおかげで完璧です。あとは落ち着いて」と励ましてくれる。そう、この3ヶ月、私は持ち前の根性で、死に物狂いで頑張った。だけどやっぱり…
「ジヴァ~、ついてきてよ~」
「まあまあ、デイジーお嬢様…」
そんなやり取りをしていると、ドアがノックされた。
「デイジー、準備できた?早く見せて!」
「カラバスお兄様、どうぞ」
部屋に入って私を見たタキシード姿のお兄様は、目を見開いてフリーズした。せっかくのドレスなのに私なんかが着るとちんちくりんに見えるのかと不安になり、「どうですか?」と聞くと、すぐいつもの笑顔になり「僕のデイジー!予想以上に似合っててすっごく可愛いよ!エスコートできないのが残念だよー。ねぇ、くるっと回ってみて!うん最高!」と褒めちぎってくれた。
「ステラリリー嬢を迎えに行くから、急がなくっちゃ!じゃあまたあとでね」とせわしなくカラバスお兄様が出ていくと、ジヴァが「デイジー様、愛されてますわね」と口にした。「そうだね…妹愛がすごいよね…」と答えると、ジヴァはふふふと含み笑いをした。
私ももう出ないといけないので、玄関ホールに向かう。アレンお兄様が待っていてくれた。アレンお兄様も、今日はパーティー用のグレーのタキシードだ。背の高いアレンお兄様に似合っていて格好いい。
「お兄様、お待たせいたしました」
アレンお兄様も私を見てフリーズした。ドレスに「フリーズ!」と書いてあるのかと思うほどだ。
「お兄様…?私、どこか変でしょうか?」
「いや、よく似合っている」
「お褒めいただき光栄です。お兄様もとても素敵ですわ」
「…ありがとう。では行こうか」
アレンお兄様が腕を差し出し、私はお兄様の腕をとって馬車へ向かった。隣からちらりとお兄様の顔を見上げると、耳が赤くなっているように見えたけれど、気のせいかな?
これまでずっと捕まらなかった犯人だから、隠れ家も巧妙に隠しているのだろう。ルナが走り去った方角の空き家をしらみつぶしに探しているけれど、まだ見つからないそうだ。弟子は毎日「まだ見つからんのかい!探し方が悪い!」と毒づき、回復した師匠に「アレン殿も隊員諸君も努力しているのだから」とたしなめられている。
そんなことより。
といっては何だけれど、今夜は私の一大事、社交界デビューが予定されている。ドーバーパム侯爵家のアスターベル様の17歳の誕生パーティーにご招待されているのだ。さきほどからジヴァが支度をしてくれている。今日身に着けるのは、もちろん、カラバスお兄様がデザインしてくれたドレスのうちの一着だ。
光沢ある白と黄色を基調にしたオフショルダーのAラインドレス。ダイヤモンドとトパーズをあしらったネックレスとイヤリングがよく合う。編み込みを入れて高い位置でまとめたアップヘアには、ネックレスやイヤリングと揃いで作ったヘアアクセサリーが煌めいている。華やかなドレスを着て宝石を身につけ、ヘアメイクも整えてもらうと、平々凡々な私が華麗に変身して、自分の身分が変わったことを実感する。
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「ジヴァ~、ついてきてよ~」
「まあまあ、デイジーお嬢様…」
そんなやり取りをしていると、ドアがノックされた。
「デイジー、準備できた?早く見せて!」
「カラバスお兄様、どうぞ」
部屋に入って私を見たタキシード姿のお兄様は、目を見開いてフリーズした。せっかくのドレスなのに私なんかが着るとちんちくりんに見えるのかと不安になり、「どうですか?」と聞くと、すぐいつもの笑顔になり「僕のデイジー!予想以上に似合っててすっごく可愛いよ!エスコートできないのが残念だよー。ねぇ、くるっと回ってみて!うん最高!」と褒めちぎってくれた。
「ステラリリー嬢を迎えに行くから、急がなくっちゃ!じゃあまたあとでね」とせわしなくカラバスお兄様が出ていくと、ジヴァが「デイジー様、愛されてますわね」と口にした。「そうだね…妹愛がすごいよね…」と答えると、ジヴァはふふふと含み笑いをした。
私ももう出ないといけないので、玄関ホールに向かう。アレンお兄様が待っていてくれた。アレンお兄様も、今日はパーティー用のグレーのタキシードだ。背の高いアレンお兄様に似合っていて格好いい。
「お兄様、お待たせいたしました」
アレンお兄様も私を見てフリーズした。ドレスに「フリーズ!」と書いてあるのかと思うほどだ。
「お兄様…?私、どこか変でしょうか?」
「いや、よく似合っている」
「お褒めいただき光栄です。お兄様もとても素敵ですわ」
「…ありがとう。では行こうか」
アレンお兄様が腕を差し出し、私はお兄様の腕をとって馬車へ向かった。隣からちらりとお兄様の顔を見上げると、耳が赤くなっているように見えたけれど、気のせいかな?
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