16 / 44
ルシウス様が大好き同盟
しおりを挟む
とはいえ、ユキレラはヤり捨てなどはしない。
ど田舎村出身のユキレラはどんなものでも、基本は大事に長持ちさせるよう、日々メンテナンスしながら使うのだ。
人間様ならなおのこと。
ルシウス目当てでユキレラを代用品として求めてきた男たちは、元はほとんどが学生時代、ルシウスの校内ファンクラブの会員だった者だそう。
「わかってた。私如きが、あの魔王様を抱けるだなんて夢を見れただけ幸せだったんだ……」
「ははは。あの人、魔王なんてあだ名だったんです?」
見た目だけなら、天の使いというほうがピッタリな気もするけれど。
「そうだ。我ら学園生の上に燦然と輝いて君臨するあのお姿、今も脳裏に焼き付いている。かと思えば、いとけない仔犬や仔猫に慈悲を与えるようなお優しいところもあって……」
「仔フェンリルとかでしょ?」
王都の学園の美人な学園長さんが言ってたっけ。
「そうだ! 決して人には懐かぬはずのフェンリルの幼生体が、あの方の手にかかるとまるで小型犬の如く!」
結局のところユキレラも男たちも『リースト子爵ルシウス様過激派』の旗の下に集う、ルシウス様大好き同盟の同志。
ちなみに今回、ユキレラを誘ってきた銀髪の彼は学生時代のご主人様の同級生で、在校時はファンクラブ会長だったという。
宰相を輩出する侯爵家の令息で、彼の祖父も父も兄も、やはりリースト伯爵家の人々の大ファンなのだそう。
「ははは。すいませんねえ、顔だけ同じの庶民如きが、侯爵令息様のお初を食っちまいまして」
「……べ、別に、そういうことは気にしないが……できたら、また会ってもらえると嬉しい」
「ルシウス様には会わせませんよ?」
「……茶会で偶然顔を合わせたときぐらいは、会話しても良いのだろう?」
「まあ、それぐらいはね」
そんなわけで、ユキレラは王都で何人ものセフレができた。
全員、男ばっかり。
それでルシウスに報われぬ劣情を抱きつつ傷の舐め合いをしている感じだった。
(ど田舎村をおん出てきたときは、まさかこんな生活することになっとは思わながったなあ……)
おちんぎんも良いし、ご主人様は素敵な理想の上司だし、衣食住も保障されている。
セフレも皆、可愛い人ばっかりだし、ご主人様という共通の話題があるので、自分の知らなかったルシウスの話を聞けるのが楽しい。
ただ、本命だけが手に入らない。
ルシウスの実家、リースト伯爵家はユキレラを一族に迎え入れるとき、ユキレラの経歴をとことん調べ上げている。
そう、ど田舎村にいたとき、誰とどんな付き合いしていたかまで、きっちりと。
それで、実務の指導員になってくれた執事長から、しっかり釘を刺されていた。
『良いですか、ユキレラ。ないとは思いますが、ルシウス様への手出しだけは許しません。それが許されるのは、あの方から求められたときだけです』
この執事長もまた、リースト一族の出身で、ユキレラからしたら『生き別れの兄ちゃん2号』的存在。
もうこの一族、ほんとそっくりさんばっかり!
ユキレラの王都暮らし生活はそんな感じで、ちょっとだけ複雑なのだった。
ど田舎村出身のユキレラはどんなものでも、基本は大事に長持ちさせるよう、日々メンテナンスしながら使うのだ。
人間様ならなおのこと。
ルシウス目当てでユキレラを代用品として求めてきた男たちは、元はほとんどが学生時代、ルシウスの校内ファンクラブの会員だった者だそう。
「わかってた。私如きが、あの魔王様を抱けるだなんて夢を見れただけ幸せだったんだ……」
「ははは。あの人、魔王なんてあだ名だったんです?」
見た目だけなら、天の使いというほうがピッタリな気もするけれど。
「そうだ。我ら学園生の上に燦然と輝いて君臨するあのお姿、今も脳裏に焼き付いている。かと思えば、いとけない仔犬や仔猫に慈悲を与えるようなお優しいところもあって……」
「仔フェンリルとかでしょ?」
王都の学園の美人な学園長さんが言ってたっけ。
「そうだ! 決して人には懐かぬはずのフェンリルの幼生体が、あの方の手にかかるとまるで小型犬の如く!」
結局のところユキレラも男たちも『リースト子爵ルシウス様過激派』の旗の下に集う、ルシウス様大好き同盟の同志。
ちなみに今回、ユキレラを誘ってきた銀髪の彼は学生時代のご主人様の同級生で、在校時はファンクラブ会長だったという。
宰相を輩出する侯爵家の令息で、彼の祖父も父も兄も、やはりリースト伯爵家の人々の大ファンなのだそう。
「ははは。すいませんねえ、顔だけ同じの庶民如きが、侯爵令息様のお初を食っちまいまして」
「……べ、別に、そういうことは気にしないが……できたら、また会ってもらえると嬉しい」
「ルシウス様には会わせませんよ?」
「……茶会で偶然顔を合わせたときぐらいは、会話しても良いのだろう?」
「まあ、それぐらいはね」
そんなわけで、ユキレラは王都で何人ものセフレができた。
全員、男ばっかり。
それでルシウスに報われぬ劣情を抱きつつ傷の舐め合いをしている感じだった。
(ど田舎村をおん出てきたときは、まさかこんな生活することになっとは思わながったなあ……)
おちんぎんも良いし、ご主人様は素敵な理想の上司だし、衣食住も保障されている。
セフレも皆、可愛い人ばっかりだし、ご主人様という共通の話題があるので、自分の知らなかったルシウスの話を聞けるのが楽しい。
ただ、本命だけが手に入らない。
ルシウスの実家、リースト伯爵家はユキレラを一族に迎え入れるとき、ユキレラの経歴をとことん調べ上げている。
そう、ど田舎村にいたとき、誰とどんな付き合いしていたかまで、きっちりと。
それで、実務の指導員になってくれた執事長から、しっかり釘を刺されていた。
『良いですか、ユキレラ。ないとは思いますが、ルシウス様への手出しだけは許しません。それが許されるのは、あの方から求められたときだけです』
この執事長もまた、リースト一族の出身で、ユキレラからしたら『生き別れの兄ちゃん2号』的存在。
もうこの一族、ほんとそっくりさんばっかり!
ユキレラの王都暮らし生活はそんな感じで、ちょっとだけ複雑なのだった。
42
あなたにおすすめの小説
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
姉の男友達に恋をした僕(番外編更新)
turarin
BL
侯爵家嫡男のポールは姉のユリアが大好き。身体が弱くて小さかったポールは、文武両道で、美しくて優しい一つ年上の姉に、ずっと憧れている。
徐々に体も丈夫になり、少しずつ自分に自信を持てるようになった頃、姉が同級生を家に連れて来た。公爵家の次男マークである。
彼も姉同様、何でも出来て、その上性格までいい、美しい男だ。
一目彼を見た時からポールは彼に惹かれた。初恋だった。
ただマークの傍にいたくて、勉強も頑張り、生徒会に入った。一緒にいる時間が増える。マークもまんざらでもない様子で、ポールを構い倒す。ポールは嬉しくてしかたない。
その様子を苛立たし気に見ているのがポールと同級の親友アンドルー。学力でも剣でも実力が拮抗する2人は一緒に行動することが多い。
そんなある日、転入して来た男爵令嬢にアンドルーがしつこくつきまとわれる。その姿がポールの心に激しい怒りを巻き起こす。自分の心に沸き上がる激しい気持に驚くポール。
時が経ち、マークは遂にユリアにプロポーズをする。ユリアの答えは?
ポールが気になって仕方ないアンドルー。実は、ユリアにもポールにも両方に気持が向いているマーク。初恋のマークと、いつも傍にいてくれるアンドルー。ポールが本当に幸せになるにはどちらを選ぶ?
読んでくださった方ありがとうございます😊
♥もすごく嬉しいです。
不定期ですが番外編更新していきます!
使用人と家族たちが過大評価しすぎて神認定されていた。
ふわりんしず。
BL
ちょっと勘とタイミングがいい主人公と
主人公を崇拝する使用人(人外)達の物語り
狂いに狂ったダンスを踊ろう。
▲▲▲
なんでも許せる方向けの物語り
人外(悪魔)たちが登場予定。モブ殺害あり、人間を悪魔に変える表現あり。
【完結】雨降らしは、腕の中。
N2O
BL
獣人の竜騎士 × 特殊な力を持つ青年
Special thanks
表紙:meadow様(X:@into_ml79)
挿絵:Garp様(X:garp_cts)
※素人作品、ご都合主義です。温かな目でご覧ください。
冷血宰相の秘密は、ただひとりの少年だけが知っている
春夜夢
BL
「――誰にも言うな。これは、お前だけが知っていればいい」
王国最年少で宰相に就任した男、ゼフィルス=ル=レイグラン。
冷血無慈悲、感情を持たない政の化け物として恐れられる彼は、
なぜか、貧民街の少年リクを城へと引き取る。
誰に対しても一切の温情を見せないその男が、
唯一リクにだけは、優しく微笑む――
その裏に隠された、王政を揺るがす“とある秘密”とは。
孤児の少年が踏み入れたのは、
権謀術数渦巻く宰相の世界と、
その胸に秘められた「決して触れてはならない過去」。
これは、孤独なふたりが出会い、
やがて世界を変えていく、
静かで、甘くて、痛いほど愛しい恋の物語。
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
魔王さまのヒミツ♡
黒木 鳴
BL
歴代最年少で魔王の地位に就いたレイには隠し通さなければならない秘密がある。それは……「魔王もうやだぁぁぁ~~!!下剋上こわいよぉぉぉーーー!!!」その実態が泣き虫ポンコツ魔王だということ。バレれば即・下剋上を挑まれることは必至!なので先々代の魔王を父に持ち、悪魔公爵ジェラルドが膝を折ったという2枚看板を武器にクールな魔王を演じている。だけどその実力を疑う者たちも出てきて……?!果たしてレイの運命は……?!溺愛腹黒系悪魔×初心な小悪魔系吸血鬼。お茶目なパパんも大活躍!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる