異世界転移!?~俺だけかと思ったら廃村寸前の俺の田舎の村ごとだったやつ

真義あさひ

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第二章 異世界ど田舎村を救え!

俺、夜中にこっそり夜食~禁断のおかか醤油バターご飯 ※飯テロ回 ※画像あり

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 毎日土鍋で米を炊いても、ぜんぶ食べきっているわけじゃない。
 余った分は保存容器に入れて冷凍保存していた。冷蔵庫が使えて良かったべさ。
 レンジは電力を食うし、仕組みがあんまりこの世界に良くないようで倉庫に仕舞ってある。
 代わりに男爵から魔導具式のオーブンを贈呈されていた。

 レンジでチンが不可能なとき、どうやって冷凍ご飯を温めるか?
 かんたんな話だ、蒸し器を使えばいい。茶碗蒸しを作るような大きな蒸し器は必要ない。野菜を蒸すときなどに使う竹のセイロに専用の蒸し布を濡らして敷いて、冷凍ご飯をイン。

 蒸し上がるまで十分ぐらいかな……。その間に俺は戸棚から削り節を取り出し、さらに冷蔵庫を開けようとして、ふと気配を感じて後ろを振り向いた。

「ヒィ……っ!?」

 廊下側の引き戸の隙間から、身体半分だけでユキりんがこっちをじーっと見ていた。

「………………」

 ユキりんは無言だ。じーっと澄んだアメジストのお目々で、コンロで魔石の火にかけている蒸し器と俺とを交互に見つめている。

「ゆ、ユキりん。どうした?」
「……お手洗いに行って戻るところでした」

 そ、そうか。ユキりんの部屋は台所の奥側の部屋だったっけ。
 もうとっくに寝てたと思ったが一緒に散歩に出て目が冴えちまったかな。

「や、夜食作ってるんだけど……お前も食うか?」

 恐る恐る俺は訊ねた。ユキりんはこくりと頷いた。

「食べます。お腹空きました」

 蒸し器に冷凍ご飯一膳分追加だな……



 土鍋の炊き立てご飯を100とするとレンジでチン解凍した冷凍ご飯は60ぐらいだ。
 蒸し器で蒸し上げた冷凍ご飯ならあら不思議、90と炊き立てご飯に匹敵する。

 ささっと茶碗に盛り、上からカツオ節を一掴み。出汁用のカタいやつじゃなくてふわふわの花ガツオのほう。
 ご飯の湯気で削り節がゆらゆら。
 そこに醤油を軽くひと回し。

「いただきま、」
「まあ待てユキりん。せっかくだ、もっと美味い食い方しようぜ」
「?」

 俺は冷蔵庫から白い蓋付き陶器を取り出した。バターケースだ。中にはど田舎村特産の手作りバターが。
 バターナイフで大さじ半分くらいをすくい、カツオ節の上にのっけた。すぐにご飯の熱で蕩けていく……

「よし、いけユキりん!」
「いただきます!」

 バターをご飯に混ぜて完全に溶かして食うか、溶けかけと少しずつ混ぜながら食うかは好みだな。俺はその日の気分次第。
 醤油バターは和洋折衷の極みだと思う。多分これはご飯に醤油ちょんとバターだけでも十分美味いやつだった。

 ……だが! そこに旨みの塊カツオ節を加えることで背徳感増し増しのウマウマ夜食の出来上がりである。

「ぐっ、……うま」
「美味しいです。……これ、ふつうに炊き立てのご飯でも食べたいですね。ピナレラも喜びそう」
「それな! ……ユキりん、バター追加いる?」
「……お願いします」

 結局、俺たちはさらに追いバターして禁断の逢瀬……じゃなかった、夜食を堪能したのだった。



 ちなみに後片付けはバッチリやったはずなのに、翌朝ばあちゃんにバレて怒られた。

「夜中に物食うんじゃありません!」

 怒ると丁寧な言葉遣いになるばあちゃん。こういうときのばあちゃんには逆らっちゃなんね。

 でも美味かったなあ。夜中にこっそり食う飯は。




NEXT→酒造りに失敗した御米田は……











資料写真。ちょうどおうちご飯で削り節とお醤油にバターのっけ、とろける直前のやつ
二種類あったので←左側がカツオ節、右側→がイワシ削り。

バターはど田舎村産ならグラスフェッドバターなんだろうな……いいな……
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