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第一章「最強ランカーのリアル彼氏はスパダリ覚醒する」高瀬怜司編
弟・凛太の手助け
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怜司はソファに深く沈み込み、目を閉じていた。
泰然のゲーム恋人が13人を超えた。
――その衝撃が怜司を揺さぶっていた。胸は苦しく、吐き気すら覚えるほどだ。
(僕は一体、何をやっているんだ?)
もう、自分が泰然の何なのかすら分からない。
その時、部屋のドアがバタバタと開いて、同居の弟・凛太が駆け込んできた。
「お兄ちゃん! 大変だ!」
スマホを握った凛太は真っ青な顔をしている。いつもの軽いノリは欠片もない。
「……どうした、凛太?」
「泰然さんのギルドチャットでヤバイの見ちゃった! あのゲーム恋人たちが、泰然さんを手篭めにする計画立ててる!」
怜司の背筋が凍りついた。慌ててソファから身を起こす。
「手篭めだと!?」
「強引にリアルまで押し掛けて、泰然さんを追い込むつもりだって!」
泰然の笑顔が頭をよぎった。彼が多数に襲われている姿を想像して、脳が沸騰しそうになった。
「なぜそんなことをお前が知ってる?」
「僕、泰然さんのギルド幹部だからギルチャのログ見れるんだよ! 地天泰ギルドの幹部だよ、僕!」
凛太は大学生で、LOIの古参プレイヤーだ。
何気なく始めたゲームで泰然のギルドと知らずに入ってしまい、いつの間にか幹部の地位まで上り詰めていた。
たまに泰然が遊びに来たときは、よくLOIの話で盛り上がっている。
凛太のスマホでLOIのチャットログを見せてもらった。
ギルチャ――ギルド専用チャットで泰然のゲーム恋人たちが集まって、泰然をどう落とそうか相談しているログだ。
「まだ軽口叩き合ってるだけだど……こいつらもLOIのランカーだからお金持ってるし、いつ来てもおかしくない……」
「……僕がやらないと」
怜司は震える声で呟いた。
「え?」
「僕がLOIに入って、泰然を守る」
しかし、凛太はすぐに首を振った。
「お兄ちゃん、VR酔い酷すぎて死にかけたじゃん! 無理だよ!」
そう。怜司がこれほど泰然を愛していながら、彼のライフワークのLOIに付き合わない理由。
――深刻なVR酔いの問題が立ち塞がっている。
「でも、このまま黙って見てろって言うのか?」
「……!」
怜司の必死な目を見て、凛太も真剣になった。
「……僕もVR酔い対策調べてたんだけど、ある程度なら克服できるパッチが作れるかもしれない。今のお兄ちゃんなら自作できるはずかも」
凛太は真剣な目で怜司を見つめる。
「だから、これ使ってよ」
凛太はスマホを差し出した。LOIのアカウント画面が表示されている。
「凛太、これはお前のアカウントだろ……」
「うん、家族間なら譲渡OKだから。僕、就活でしばらくログインできないし、お兄ちゃんに使ってほしい」
怜司の胸が強く脈打った。
(これを受け取れば、泰然のそばに行ける。でも……)
「僕がやっても、泰然は喜ばないかもしれない」
「何言ってんだよ! 泰然さんが本当に頼りたいのは、お兄ちゃんに決まってるじゃん!」
「でも、僕はゲームの中では何の力もない」
「だったら力をつければいいじゃん! お兄ちゃん、自分が本当に望んでることを認めなよ!」
その言葉が怜司の胸を刺した。
本当は分かっていた。自分はリアルだけではなく、ゲームの世界でも泰然に一番近づきたいのだ。
「……僕が泰然の一番になれるなら、何だってやってやる」
怜司の声は小さく、震えていたが、その目には迷いはなかった。
凛太が笑顔になった。
「そうだよ、それでこそ僕の兄ちゃんだ!」
怜司は凛太からスマホを受け取り、LOIの画面を開いた。ログインボタンが目の前にある。
(これを押したら、もう後戻りはできない。でも……)
「はい、これも!」
いつも泰然が部屋に来たとき使うヘッドギアを渡され、被る。
怜司はゆっくりと、しかし力強くログインボタンをタップした。
視界が切り替わり、VRの世界が展開する。
その瞬間、吐き気が込み上げたが、それ以上に胸の内から強い決意が湧き上がってきた。
(もう逃げない。泰然、君は僕が守る)
リアルでもゲームでも、自分は泰然の一番になってみせる。
たとえどんな困難が待ち受けていようとも――。
凛太が横から怜司を覗き込み、嬉しそうに呟いた。
「これからが楽しみだね、お兄ちゃん!」
その言葉に背中を押されるように、怜司は新しい世界へと足を踏み出した。
一通りテストした後で、怜司は深く息を吐き、震える手でVRヘッドギアを頭部から外した。
……頭がくらくらする。
(やはり、このまま使うのは危険だ)
幼い頃、初めてVRゲームを体験したあの日の恐怖が蘇る。
装着してVRの世界に入った瞬間に周囲の景色が回転し、強烈な吐き気に襲われて意識を失った。気づけば病院のベッドで、医師から「あなたにはVRは命に関わる危険がある」と告げられた。
それ以来、VRは怜司にとって鬼門だった。
「お兄ちゃん、本当に大丈夫? 無理しないで……」
「大丈夫だ、凛太。昔と今は違うはずだ」
確かにVR技術は進化した。酔い対策も格段に向上したと聞く。
だが怜司の体質は深刻すぎて、これまで、少なくとも数年前までは一般的な対策はほとんど効果がなかった。
だが、もう逃げることは許されない。泰然を守るためだ。
「凛太、僕の部屋からノートパソコンを取ってきて、ヘッドギアに接続してくれ」
「了解!」
凛太が急いで接続を済ませると、怜司は高速でコードを入力し始めた。
「お兄ちゃん、対策パッチ作れそう?」
「ああ。脳と視覚のズレをリアルタイムで補正するパッチを組めば、理論的には酔いを防げるはずだ」
怜司の指が迷いなくコードを走らせる。その横顔を見て、凛太は思わず呟いた。
「さすがお兄ちゃん。無駄に高いスペック、ようやく生かせるときが来たね……」
怜司はわずかに微笑んだ。
「そうだな。今こそ活かさないとな」
何度か試行錯誤を繰り返し、怜司はVRヘッドギアを再度装着してLOIにログインし直した。
《『Legend of Infinity』へようこそ――》
視界が一瞬暗転し――次の瞬間、圧倒的な仮想世界が広がった。
青空が果てしなく続き、石畳の街並みがリアルすぎる。
爽やかな風が頬を撫でていく。怜司は自分の指を動かし、足を踏みしめた。
「……吐き気がない」
自作パッチが成功した瞬間だった。
これなら戦える。ゲームの中で泰然のそばに行ける。
確認だけしてログアウトした。
VRヘッドギアを外し、大きく息を吐くと、怜司は凛太に力強く告げた。
「ありがとう、凛太。これで僕は戦える」
「さすがお僕の兄ちゃんだ!」
時計を見ると、もう深夜三時。仕事に備えて眠る必要がある。
だが怜司の胸には強い決意と希望が宿っていた。
(待ってて泰然。ようやく君のいる世界に踏み込むことができた)
泰然のゲーム恋人が13人を超えた。
――その衝撃が怜司を揺さぶっていた。胸は苦しく、吐き気すら覚えるほどだ。
(僕は一体、何をやっているんだ?)
もう、自分が泰然の何なのかすら分からない。
その時、部屋のドアがバタバタと開いて、同居の弟・凛太が駆け込んできた。
「お兄ちゃん! 大変だ!」
スマホを握った凛太は真っ青な顔をしている。いつもの軽いノリは欠片もない。
「……どうした、凛太?」
「泰然さんのギルドチャットでヤバイの見ちゃった! あのゲーム恋人たちが、泰然さんを手篭めにする計画立ててる!」
怜司の背筋が凍りついた。慌ててソファから身を起こす。
「手篭めだと!?」
「強引にリアルまで押し掛けて、泰然さんを追い込むつもりだって!」
泰然の笑顔が頭をよぎった。彼が多数に襲われている姿を想像して、脳が沸騰しそうになった。
「なぜそんなことをお前が知ってる?」
「僕、泰然さんのギルド幹部だからギルチャのログ見れるんだよ! 地天泰ギルドの幹部だよ、僕!」
凛太は大学生で、LOIの古参プレイヤーだ。
何気なく始めたゲームで泰然のギルドと知らずに入ってしまい、いつの間にか幹部の地位まで上り詰めていた。
たまに泰然が遊びに来たときは、よくLOIの話で盛り上がっている。
凛太のスマホでLOIのチャットログを見せてもらった。
ギルチャ――ギルド専用チャットで泰然のゲーム恋人たちが集まって、泰然をどう落とそうか相談しているログだ。
「まだ軽口叩き合ってるだけだど……こいつらもLOIのランカーだからお金持ってるし、いつ来てもおかしくない……」
「……僕がやらないと」
怜司は震える声で呟いた。
「え?」
「僕がLOIに入って、泰然を守る」
しかし、凛太はすぐに首を振った。
「お兄ちゃん、VR酔い酷すぎて死にかけたじゃん! 無理だよ!」
そう。怜司がこれほど泰然を愛していながら、彼のライフワークのLOIに付き合わない理由。
――深刻なVR酔いの問題が立ち塞がっている。
「でも、このまま黙って見てろって言うのか?」
「……!」
怜司の必死な目を見て、凛太も真剣になった。
「……僕もVR酔い対策調べてたんだけど、ある程度なら克服できるパッチが作れるかもしれない。今のお兄ちゃんなら自作できるはずかも」
凛太は真剣な目で怜司を見つめる。
「だから、これ使ってよ」
凛太はスマホを差し出した。LOIのアカウント画面が表示されている。
「凛太、これはお前のアカウントだろ……」
「うん、家族間なら譲渡OKだから。僕、就活でしばらくログインできないし、お兄ちゃんに使ってほしい」
怜司の胸が強く脈打った。
(これを受け取れば、泰然のそばに行ける。でも……)
「僕がやっても、泰然は喜ばないかもしれない」
「何言ってんだよ! 泰然さんが本当に頼りたいのは、お兄ちゃんに決まってるじゃん!」
「でも、僕はゲームの中では何の力もない」
「だったら力をつければいいじゃん! お兄ちゃん、自分が本当に望んでることを認めなよ!」
その言葉が怜司の胸を刺した。
本当は分かっていた。自分はリアルだけではなく、ゲームの世界でも泰然に一番近づきたいのだ。
「……僕が泰然の一番になれるなら、何だってやってやる」
怜司の声は小さく、震えていたが、その目には迷いはなかった。
凛太が笑顔になった。
「そうだよ、それでこそ僕の兄ちゃんだ!」
怜司は凛太からスマホを受け取り、LOIの画面を開いた。ログインボタンが目の前にある。
(これを押したら、もう後戻りはできない。でも……)
「はい、これも!」
いつも泰然が部屋に来たとき使うヘッドギアを渡され、被る。
怜司はゆっくりと、しかし力強くログインボタンをタップした。
視界が切り替わり、VRの世界が展開する。
その瞬間、吐き気が込み上げたが、それ以上に胸の内から強い決意が湧き上がってきた。
(もう逃げない。泰然、君は僕が守る)
リアルでもゲームでも、自分は泰然の一番になってみせる。
たとえどんな困難が待ち受けていようとも――。
凛太が横から怜司を覗き込み、嬉しそうに呟いた。
「これからが楽しみだね、お兄ちゃん!」
その言葉に背中を押されるように、怜司は新しい世界へと足を踏み出した。
一通りテストした後で、怜司は深く息を吐き、震える手でVRヘッドギアを頭部から外した。
……頭がくらくらする。
(やはり、このまま使うのは危険だ)
幼い頃、初めてVRゲームを体験したあの日の恐怖が蘇る。
装着してVRの世界に入った瞬間に周囲の景色が回転し、強烈な吐き気に襲われて意識を失った。気づけば病院のベッドで、医師から「あなたにはVRは命に関わる危険がある」と告げられた。
それ以来、VRは怜司にとって鬼門だった。
「お兄ちゃん、本当に大丈夫? 無理しないで……」
「大丈夫だ、凛太。昔と今は違うはずだ」
確かにVR技術は進化した。酔い対策も格段に向上したと聞く。
だが怜司の体質は深刻すぎて、これまで、少なくとも数年前までは一般的な対策はほとんど効果がなかった。
だが、もう逃げることは許されない。泰然を守るためだ。
「凛太、僕の部屋からノートパソコンを取ってきて、ヘッドギアに接続してくれ」
「了解!」
凛太が急いで接続を済ませると、怜司は高速でコードを入力し始めた。
「お兄ちゃん、対策パッチ作れそう?」
「ああ。脳と視覚のズレをリアルタイムで補正するパッチを組めば、理論的には酔いを防げるはずだ」
怜司の指が迷いなくコードを走らせる。その横顔を見て、凛太は思わず呟いた。
「さすがお兄ちゃん。無駄に高いスペック、ようやく生かせるときが来たね……」
怜司はわずかに微笑んだ。
「そうだな。今こそ活かさないとな」
何度か試行錯誤を繰り返し、怜司はVRヘッドギアを再度装着してLOIにログインし直した。
《『Legend of Infinity』へようこそ――》
視界が一瞬暗転し――次の瞬間、圧倒的な仮想世界が広がった。
青空が果てしなく続き、石畳の街並みがリアルすぎる。
爽やかな風が頬を撫でていく。怜司は自分の指を動かし、足を踏みしめた。
「……吐き気がない」
自作パッチが成功した瞬間だった。
これなら戦える。ゲームの中で泰然のそばに行ける。
確認だけしてログアウトした。
VRヘッドギアを外し、大きく息を吐くと、怜司は凛太に力強く告げた。
「ありがとう、凛太。これで僕は戦える」
「さすがお僕の兄ちゃんだ!」
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