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第二話 遭遇
しおりを挟む「桃李ー!明日の講義朝からだぞー」
「お前こそ寝坊すんなよー」
仲間と軽く酒を飲みほろ酔い気分で歩く。
親友は明日寝坊せずに起きるだろうか。
「やべ、じいちゃんに怒られる」
門限がすぐそこまで迫っていた。
あと25分。
まぁ余裕だな
今夜は、何時もより明るい。
そっと吹く風も心地良い、良い夜だ。
デカくて綺麗な満月が自分の後を着いてくる。
何時もの公園を通りすぎ、電柱を三本程通りすぎて、枯れた桜の木があって。
そこで、桃李は異変に気付いた。
「…霧?」
行く手に薄い霧が現れた。
天気予報が言ってたか?
まぁ、たまにある事だ。
桃李は構わず家路を歩く。
しかし、進めば進む程に霧が濃くなり遂に桃李の視界を塞ぎ始めた。
おかしいな
ざ、っと胸が騒ぐ。
それにさっきからあるこのブロック塀。
やけに続いてる気がする。
この塀、こんな長かったか?
否定でも肯定でもない答えが脳を巡る。
この辺りに最近建った家は無いし。
有ったとしても、俺の勘違いだよな、な。多分な。
初夏とは言え、霧も相まって桃李の髪も服も、少し濡れている。
点々と立つ街灯は古く、点いていない物もある。
後ろからついてくる満月の明かりだけが心強いが、これは。怖すぎないか。
そんな中、進んでいると桃李の前方に人影が見えてきた。
霧でよくは見えないが、三人か四人は居るようだ。
良かったーー!
なんだっ、ちょい焦ったじゃんか
しかし、次第に見えてきた影に桃李はぎょっとする。
眼前に現れてきたのは、教科書に載っている中国皇帝の様な格好をした人たち。
"うゎ、やばいのに遭遇したわ"
夜中のコスプレとか、まじやめてくれ!
怖いわ。つーか、背ぇ高いなぁー
ああ、履き物が高いんかな。
焦るときほど、思考回路はよく回る。
絡まないで絡まないで絡まないで。
マジ俺なんか無視してくれ、どーぞどーぞ!
真っ直ぐ進んでくれ!
なんとか穏便に。
しれっと、横を通りすぎたい桃李は胸中穏やかでない。話し掛けられないよう、目立たないよう。
そして、なるべく挙動不審にならないよう気を付けながら歩を進めたのに。
「貴様、桃妃だな。」
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