▶︎【R18】天塚桃李〜四人の龍王様の嫁になりました〜

mimimi456/都古

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第二十七話 宝珠+

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ーーーーー

「は...ぁ、あーーーっ。」

じっくりゆっくり腹の中を熱が移動する。
太過ぎるし腹が重い感触に思わず手を出すけど、義栄の腰は止まらない。

ゾクゾクしてさっきからずっと腰も足も勝手にビクビクする。
4人でした時は結構、意識朦朧としてたからか。
今は目の前で揺れる銀髪がはっきり見える。

ギラついてる瞳も、食い縛ってる口元も、俺の腰を掴む手も全部見えてる。

「ここも好きだろ、桃李。」

たらたら溢れる先端をきゅっと摘まれる。
ズルズル動く剛直は3回に1回、深く入ってくる。
そのタイミングで擦られると、ナカがぎゅっとなる。

「もう欲しいか桃李?」

ああ、こいつらは俺の癖ぶっ込んだのかって位良い。
義栄は、声が良いんだ。
こいつの声はなんでかスゲー耳に響くし、キスが上手い。

「ぁ、ああ...ふ、ぅうっ♡」


3回に1回が、2回に1度になる。
すると声が抑えられなくて、気持ち良いことに夢中になる。

さっきから深くを突いて欲しくなくて腹を押してる筈の俺の手は全く役に立ってない。
せいぜい義栄の腹筋を辿るくらいだけど、ピクピクしてるのが分かる。

本当はガンガン腰振りたいんだろ。
それを我慢してるんだ。
俺を泣かせた事をまだ気にしてるんだ。

可愛いやつ。

だから俺も。

はぁ、と息を吸って止めて、
はくり、と義栄の唇を吸う。

ちゅくり、じゅるりと唇を夢中で貪って、途中で息継ぎしながら舌を絡め合う。
震える腹筋をそろりと撫でて、下生えをなぞる。

こんなとこも銀色なんだな。


「あんたが欲しい、義栄。早く出してあんたも...俺を食えよ。」

「ふっ、良い心掛けだ。」


そこから先はもう訳が分からなくて、義栄が何か言うのだけが聞こえた。

「甘ぇ。」

こいつらが俺の中でイクと、俺の身体は変になる。
唾液だけでもピリッとしたり、特にナニかを吸われる時が、1番気持ち良くなる。


「桃李。」

整わない呼吸で、義栄にキスを乞い重だるい腕で、彼の首に手を回し抱きしめる。
温かく、しっとりと汗ばんだ肌さえ気持ちいいと思える。

指や肩にまでキスを落とす義栄に、そこまでしなくて良いのに、と思っても嬉しいから言わないでおく。

あの火に包まれた部屋で、もうこのシルバーの髪も、猫みたいな瞳も見れないのかと思うと、ゾッとする程絶望した。

この声と、この髪とこの瞳と、この体温その全て愛おしい。

「あんたの声が好きだ。」

義栄の首筋に顔を埋めて、ボソリと呟くように言う。そうして羞恥心を抑えてでも伝えたかった。

「けど、それ以外も好き。」


「あぁ、オレもだ。」


それから、首や鼻先や瞼にたくさんのキスが降ってきた。次第に快感に震える身体も鎮まり、うったりとした眠気がやって来る。

「いいから眠れ。お前は今日、頑張ったからな。」

「ふろ...はいり、たい」

「オレが拭いてやる、それで我慢しろ。風呂は明日起きてから入れば良い。」

我儘を言ったなと思わないでもなかったが、やんわりと断られそのままクタッと眠ってしまった。

「良く眠れ姫。」

穏やかな、甘い声が寝室に蕩けた。


ーーーーー

今度目が覚めた時、義栄に側に居て欲しい。

まどろみの中まだ目は閉じたままでそう思う。

今、目を開ければこのぼんやりとした夢は終わり、
甘い声も、甘いこの空気も只の夢なのだと思い知る。

そうして現れる現実には俺を害したい奴がいる。
嫌だな。監禁も火事も嫌だ。
義栄と居る事も疎まれたくない。
だから、目を覚ましたくない。

それでも、もう一度目を開けてあの瞳が見たい。


その為に、俺が出来る事をワタシは知っている。



「義、栄...」

只、願った。
強く強く夢の中で何かの意志に従って願った。

応えたい一心で。
この幸せが夢で終わってしまわぬ様に。

昨日燃え盛る炎を消した
あの雄雄しい虎を想像した時の様に
ワタシは強く願った。


ーーーーー

「みぃ。」

たっぷり3カウント待って、異様な程リアルな声とその近さにガバッと布団を剥ぎ取って起きた。


「な、ンだ...と、!」

桃李の枕元、右上から聞こえた小さな声はそこに居る小さな生き物が発していた。

「みぃ。」

もう一度、嬉しそうに鳴くその子は義栄と同じ猫のように丸いシルバーの瞳を持ち、真っ白でふわふわもこもこ手の平サイズの小さい虎の姿をしていた。

いや、猫じゃないよな。
頭デカいし。
いや、多分そうだろ。

シマシマだし。
と言うことはやっぱり。


「お前、おれのせいで虎になったのか、!?鈴、鈴居るか、なぁ大変だ...義栄が子虎に、」

「違いますよ桃李さん。」

「え ... ... ... うそ?」
 

たっぷり3カウント停止する脳みそ。

でも、"違いますよ桃李さん"と、鈴が言うのだから。
取り敢えず間違いは無いだろう。
いいや、だけど。
実際に昨日、自分が願うと風や土や木が自在に形を変えていくのを目にしてしまっている。

数分前、自分があの優しいまどろみの中で何を夢見て、考え、願ったか桃李は知っている。

「義栄の銀色の瞳が見たいって願ったんだ。それで、耳元で何か鳴くから何かと思って起きてみたらコイツが座ってたんだよ。...なぁ、コイツ本当に義栄じゃないよな?」


「オレがなんだって?」

「ヒ...ッ、!」


あまりのやましさに軽く悲鳴をあげてしまった。

「何だ。」

あからさまに機嫌が悪くなった義栄だが、そういえば桃李は昨夜、彼の部屋に招かれ彼のベッドで乱れ愛されそのまま眠った事を思い出す。

そうなるとこの部屋に義栄がいる事に何の不思議も無い。
つまり、いよいよ不思議なのはこの子は何だ?

「みぃ、!」

「ぁ、あっ、痛...こら登って来るな、!」

本物の白虎の登場にもふもふの子虎が逃げるように桃李の腹から肩へとよじ登る。
その足は、若干短足でぽてぽてと覚束ない足取りだが爪だけはしっかりと立てて、桃李の肌を齧っていく。

「あぁ、生まれたのか。よくやったな姫、立派な雄だぞソイツ。」

どうにかこうにか、一生懸命よじ登ってきた子虎が落ちそうになるのを変な風に腕を曲げて受け止めようとする。

「なぁ、何つった、の...今?」

「立派な雄だぞ、」

「その前!」

「よくやったな。」

「違う、もっと前、!」

「何だ」

「違う、何だは行き過ぎ...いいや、さっきの"おれが生んだ"ってナニ!?」

イマイチ会話が成り立たない夫婦だと別室に引っ込んだ鈴は思ってしまった。

だが、片や神と元人間。
文字通り住む世界が違うもの同士がこうしているのだから
これもまた、必然だ。

「うゃー!」

子虎が何かを催促するように鳴く。
子猫みたいだ。

「まだ小さいが白い虎はオレの象徴で分身だ。それがお前に懐いてるという事は。当然、お前が生んだんだろうよ。」

確かめてみるか、と義栄が唇を上げて言う。
確かめるって何だ。

「ちょ、え、...ふぅ、んっ」

ズシリと重い義栄の体重が身体に掛かりあっという間にベッドへ押し戻された。

「はぁっ。」

肩によじ登っていた子はとうに居ない。
一目散にどこかへ逃げてしまったようだ。

昨日の今日だ。
口付けひとつでじわっと目と、肌と腹が熱くなる。

「分かるか姫。お前の腹に溜まった気がこっから爪の先まで細い糸を通す様に考えろ、想像するんだ。」

「は、ふ...ン、うんっ。」

腹を義栄の手のひらが這いゾクリと震える。
その手は桃李の左手を滑り、やがて人差し指の先へと辿り着く。

「ココに持って来い。そしたらコイツに少し食わせる。」

「みっ」

何時の間にやら逃げ出した筈の子虎が、義栄の言う通り桃李の指先まで来ていた。

「う、ぉ...」

歯も生えない子虎の口が、ぱくっと桃李の指を食み、一生懸命にこくこくと飲み干していく。

なん、だこれ。
なんか吸われてるけど、義栄とは違う。

「え、え、っ、待って!?」

一生懸命吸い付く可愛い子虎を邪魔するのは憚られるが、その体躯がみるみる変化し始めた。

ふわりと薄桃色の光に包まれ、手の平サイズだった筈の子虎が大きくなっていく。

その内ズシンとベッドが沈み込み、気が付くと子虎は全長2メートル程の立派なホワイトタイガーになっていた。

「グルル...」

まるで、ジーニーの魔法だ。
あっという間に小さくなったり大きくなったりする。

「コイツの虹彩を見てみろ。」

身体が大きくなった子虎に、こっちにおいでと桃李が手招いてみる。
体は大きくてもするりと寄ってきたその子は、やはり子虎らしく甘えてみせる。

「いい子...こっち向いて。」

子虎のアゴをゴシゴシと撫でると、気持ち良さそうにグルルと鳴く。

その子の虹彩には薄桃色が宿っていた。

「でも瞳は、義栄の色だ。」

「あぁ。オレとお前の子で間違いないな。」

「オレとお前の子。」

コレは確かに間違いようの無い事実。
この白珠国でシルバーを瞳に宿す者は、義栄のみであり
仙桃妃の薄桃色を持つ人間も、桃李只一人。

「これは、お前がオレを想ったしるしだ。」

「ん、」

スルリと頭が引き寄せられ、口付けられる。
見つめる瞳は愛おしい気に細められ、よく通る甘い声が言う。

「オレたちの宝、龍の宝珠が何だか知ってるか姫?
オレたち龍が唯一執着して離さないその宝には、龍の願いを一つだけ叶えるチカラがある。」


義栄の太い手が桃李の顎を持ち上げる、首を握り、かぷり、と喉元に甘く歯を立てた。
その跡を分厚い舌と薄い唇が這う。


「オレの込めた願いが分かるか、姫。」

「ン...ふ、ふく、ぅ。」

「オレの願いが分かるか...?」

甘い、切望する様な声が桃李の鼓膜を叩く。
傲慢に腰を抱き、唇を犯す男が唯一執着して叶えたい程の願い。

それを四龍の宝珠である、桃李本人が。
本人も知らない程深い、無意識の中で知っている。

仙桃妃としての役割とチカラを今もほぼ無意識うちに桃李は操り、神経のあらゆる感覚を冴え渡らせていた。

すぅっ、と鼻孔を擽ぐる義栄の気にも桃李にしか感じられない義栄の震えるほどの歓びが含まれている。

それは昨夜、二人で蕩けるようなセックスをした時から発せられていたが、隣で寝そべる子虎が生まれて更に。
歓びの匂いが増した様に思える。

それはもう、かつてない程。


「子供...が欲しかった、?」

「笑うか」

「バーカ、笑ってるのは義栄だろ、そんなにこの子がいるのが嬉しい?」

何を今更そんなに怯える必要があるのか。
そんなに嬉しがる程欲しいものが手に入ったなら、素直に喜べば良いじゃん。

手を伸ばし、右手で義栄の頭を撫でる。
序でに銀色の瞳を見つめながらキスをした。
左手には大きくなった子虎の頭を撫でて。


「オレの妻だろ分かれよ?」

「分かってるよ。」

横暴な台詞も、そんな甘い表情で紡がれては迫力なんて微塵も無い。

龍が伝説でその鉤爪や首に下げて持つ唯一無二の宝、それを人は"龍の宝珠"と言う。

それは彼ら龍の願いを叶えるとされるあまりに希少で、彼らにとって唯一無二の秘宝。

「それがお前だ。」

四龍つまり四人分の宝珠はなのだと義栄が言う。

桃李だけが唯一、永らく生きる彼らの切なる願いを現実に描き出すチカラを持っている。
更には天帝により授かった仙桃のチカラもある。

「流石オレの妻だ。」

「どういたしまして、旦那様。」

義栄に強く腰を抱かれながら更に自分からもぎゅう、とその首に抱きついた。

「名前考えないとな。」

「あぁ、楽しみが増えたな姫。だが先にお前を監禁したヤツらを片付けよう。ついでにソイツも連れてな。」

「この子も?」

「あぁ、アイツらはおれに女を侍らせ子を設けさせた後、次は自分が出しゃばり最終的には実権まで握ろうと企んでいたようだ。」

言いながら桃李の瞼や、額に口付けを落とす。

「だが、オレの唯一の望みをお前がこうして叶えてくれたおかげで、口煩い言うジジイや馬鹿共連中まで黙らせる切り札が出来たかも知れん。」

頭と頬をごしごし撫で回され褒められて、良い気分だ。
ところで、と義栄が別の話題を切り出した。

「うん?」

「オレの子を孕む夢はどうだった姫?」

ニヤリ、と何時もの調子で意地の悪い唇が上がっていく。

「な...ッ!?」

あのゆったりとしたまどろみの中で、義栄の為に出来ることを考えた。
確かに考えたけどっ。

「夢は、見てないっ!」

「嘘だな。」

「見てないっ、!」

「みぃ、!」

ハハッと笑う義栄の表情がとても楽しそう。
桃李と子虎の頭をわしゃっ、と撫で微笑んだ。

「仲がいいなお前たち。」

「義栄もお父さんなんだから、仲良くしなよ。」

「あぁ、分かってる。お前達を大事にする。」



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