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同じ黒髪同士
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「え……?」
言われたことの意味がわからず、テツヤは聞き返す。だが目の前の黒髪の美少女は微笑んだままだ、ぐいっとテツヤに顔を近づけた。長い髪がさらり、と揺れる。
「私の名前はシュシュ。あなたと同じで、見ての通り黒髪。それで、不吉だとか不気味だとか色々言われてパーティーを組むことができずにいる……だから、一緒に冒険する仲間が欲しいの。あなたも同じ、黒髪ならわかるでしょ?」
少女、シュシュの言葉にテツヤは押し黙る。
シュシュの言うことは事実だ、なぜなら自分が今まさに「黒髪だから」というただそれだけの理由でパーティーを追放されたのだから。パーティーを追放された、黒髪剣士――それがどれだけ足枷となり、冒険者稼業を続けることが難しくなるかはテツヤ自身がよく知っている。
だから自分と同じように、いや、テツヤ以上に見事な黒髪の持ち主であるシュシュも相当に苦労しているはずだ。だから、同じ「黒髪」という境遇にあるテツヤとパーティーを組みたい――そう考えること自体は、不自然ではないだろう。
しかし、それにしても剣士としての実力はどれほどなのか。そもそも素性不明の相手と命を預けることになってもいいのか。訝し気な視線を向けるテツヤを前に、シュシュはさらに言葉を重ねる。
「同じ黒髪同士、このままじゃ私もあなたもパーティーは組めない。ソロの冒険者をするにも、なかなか大変なことが多い。まぁ、いきなり誘ったのは私だから不安になるのはわかるけど……とりあえず、この街を出るまでの『仮』でいいから、パーティーを組んでみない?」
言われたことの意味がわからず、テツヤは聞き返す。だが目の前の黒髪の美少女は微笑んだままだ、ぐいっとテツヤに顔を近づけた。長い髪がさらり、と揺れる。
「私の名前はシュシュ。あなたと同じで、見ての通り黒髪。それで、不吉だとか不気味だとか色々言われてパーティーを組むことができずにいる……だから、一緒に冒険する仲間が欲しいの。あなたも同じ、黒髪ならわかるでしょ?」
少女、シュシュの言葉にテツヤは押し黙る。
シュシュの言うことは事実だ、なぜなら自分が今まさに「黒髪だから」というただそれだけの理由でパーティーを追放されたのだから。パーティーを追放された、黒髪剣士――それがどれだけ足枷となり、冒険者稼業を続けることが難しくなるかはテツヤ自身がよく知っている。
だから自分と同じように、いや、テツヤ以上に見事な黒髪の持ち主であるシュシュも相当に苦労しているはずだ。だから、同じ「黒髪」という境遇にあるテツヤとパーティーを組みたい――そう考えること自体は、不自然ではないだろう。
しかし、それにしても剣士としての実力はどれほどなのか。そもそも素性不明の相手と命を預けることになってもいいのか。訝し気な視線を向けるテツヤを前に、シュシュはさらに言葉を重ねる。
「同じ黒髪同士、このままじゃ私もあなたもパーティーは組めない。ソロの冒険者をするにも、なかなか大変なことが多い。まぁ、いきなり誘ったのは私だから不安になるのはわかるけど……とりあえず、この街を出るまでの『仮』でいいから、パーティーを組んでみない?」
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