米国名門令嬢と当代66番目の勇者は異世界でキャンプカー生活をする!~錬金術スキルで異世界を平和へ導く~

だるま 

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王都で会った男は胡散臭さ全開

王都で会った男は胡散臭さ全開①

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 アリアは早朝に目覚め、マリの作った朝食を食べた後に、水の神殿に帰って行った。彼女を見送った後、マリ達はキャンプカーを走らせ、王都キングスガーデンから約1Km程離れた場所でキャンプカーを下りた。
 王都にキャンプカーで乗り込んだら、変なのに目をつけられてしまうだろうから、隠して、徒歩で向かうのだ。

 マリは例によってキャンプカーに封印を施した後、待っていてくれた三人に走り寄る。

「お待たせ!」

「いつ見ても、マリ様の術は落書きにしか見えませんね。これが封印になるとは……」

 セバスちゃんは、つぶらな目を細め、車体に描かれたマリの名前を観察する。自分でもそう思うんだから、他人からしてみたら、余計にふざけてる様に見えるんだろう。

「効果が発揮されずに、ただの落書きになっちゃってる時もあるかもね」

 セバスちゃんと笑いながら他の二人の前に立って歩く。

「朝食の時、アリアさんとプリマ……なんたらの話をしてましたね? 今日はそこに行くんです?」

「気が乗らないけどね。ちょっと水の神殿の事を報告して逃げるよ。っていうか、ぶっちゃけ公爵に行ってほしい」

 後ろを振り返り、公爵を軽く睨む。彼はヘラヘラと笑う。

「ごめんね。僕は城にアポイントの確認しに行ったりしないといけないんだよ。君と王を会わせる前に細かいスケジュール調整をアレコレしないと」

「う~~」

 それを言われてしまうと、強く出れない。
 城にアレックスが居るんだから、彼がそういうのをしてくれたらいいのにと思う。
 実は朝、彼に送ったメッセージの返事が届いた。スマホで連絡を取り合えるんだから、本当ならもっと調整はスムーズなはずなのだ。

(アイツほんと無能っていうか……、はぁ……)

 マリはジーパンのポケットからスマホを取り出し、画面を表示させる。

“変な名前の都市の救世主になったらしいじゃない! 王様が君に会うのを楽しみにしてるよ! 君ってほんと、昔からどこに行っても注目を集めるよね。ちょっと腹が立つよ。城に来たらまたメッセージちょうだい! 毎日暇だからいつでも会えるよ!”

 読み返してみて、ウッカリ舌打ちしてしまった。
 多少の友情くらいは持ってるだろうと思ったのに、メッセージの内容には気遣い皆無だ。マリが書いた内容も似たり寄ったりだったが、棚にあげる。

「おや? マリお嬢様、もしかしてメッセージを使える様になったんですか?」

 セバスちゃんにまた観察されていたらしい。彼に画面を見せると、「おおっ!」と感激される。

「でも今はこの世界限定みたい。ママにはメッセージが送れなかったんだ。しかも、相手もスマホ持ってなきゃいけないから、ほんと対象が限られてるよ」

「じゃあ、私にメッセージ送れます?」

「セバスちゃんの方は受信のみかもしれない」

 二人で試してみると、やっぱりセバスちゃんからはメッセージを送れなかった。

「グヌヌ……。レベルが足りないから送れないと表示されます。でも不思議ですね。私とお嬢様は同じレベルのはずなのに。何がなんだか……」

「あー、スマホがバグってるんじゃない?」

「んん? ということは、お嬢様は、私のスマホのバグを事前に予知していたと……?」

「そうなる!」

 堂々と嘘をつくマリの顔をセバスちゃんは怖気づいた様に見上げ、唇を戦慄かせた。「マリお嬢様を遠く感じる……」等と聞こえるのだが、スルー安定だ。

「お、あれが王都の城壁だよ! 中に入ったらまず僕の別宅に連れて行く。その後それぞれ別行動にしよう」

 公爵が楽しげに声をかけてくる。セバスちゃんと話をしながら歩いていたから気がつくのが遅れたが、丘の影から長大な城壁が現れていた。レアネーの物よりも、ずっと大きい。流石は首都なだけある。

 三人でその近くまで行くと、長蛇の列が出来ていた。パッと見二百人以上はいる。この人達は全員、入場審査待ちなんだろうか?

「いつもこんなに人が並ぶの?」

「この国で一番大きい都市だからね。今日は少ない方じゃない?」

 公爵の答えに絶望する。一体何時間待たなければならないのだろうか?
 途方に暮れていると、城門の方から随分派手な男がこちらに向かって歩いて来るのに気がついた。
 燃える様な赤毛を後ろに束ね、カラフルな服を着ていて、大道芸人みたいな雰囲気がある。
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