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第一章
まずは挨拶。
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兎に角、森から抜ける事が出来たのは良かった。
だけど、森で助けたピクシードラゴンと主従関係になるだなんて思いもよらなかったけどね。
まずは村か町を目指して舗装されている道を歩き始めた。
しばらく歩き始めて、ふと感じたのだが、人一人出会わないってある?
「なぁ。本当に人のいる所に到着出来るの?」
「大丈夫けろ!この道はさっきまでいた森と人間の住んでる所を繋ぐ道で、滅多に人間は通らないけろ。」
成る程。
この道をまっすぐ進んで行けば、人里に到着するのは確実みたいだな。
あとは、人に会うその前に…
「あーっと、今後一緒に行動することになるから、改めて自己紹介ってことで。俺は桂木悟。21歳。少し絵は得意、かな。あと、知っての通り別の世界から来たみたいだから、この世界のことが分からない。色々と教えてくれると助かる。」
「おー!だから、主のスキルは絵描きに特化したものだったけろなー!この世界の事は任せてけろ!あっ、そうだけろ!!」
「んっ?どうした?」
「名前!オイラの名前、付けてけろ!」
なまえ…名前?
従魔になった魔物には主となった者が名前をつけるのが普通なのだそうだ。
主従関係もしっかり定着するから、大抵は契約後すぐに名付けるんだって。
んー、どうしようかなぁ。
ドラゴン…どら…ごん………
「まだけろかー?」
…けろ、けろ………うん。
「ケロゴン!」
「主、センスがないけろ~。」
だよなー。
でも思い付かないし。勘弁して。
「良い案出ないんだもん。」
「しょうがないけろねー。ケロゴンで良いけろ。」
「ごめんな!普段はケロって呼ぶね。流石にゴンじゃないだろ。」
…
……
ピコン
《ケロゴン(種族:ピクシードラゴン):サトシ・カツラギの契約従魔》
あっ、名前決定したみたい。
「じゃあ、これからよろしく。ケロちゃん!」
「オイラ、ちゃん付けされる程若くないけろよ。これでも、成体けろ。180年は生きてるけろ!!」
うわっ!ドラゴンだから長生きだとは思ったけど、予想以上に高齢?
「なぁ。ピクシードラゴンの寿命って何歳ぐらいなの?」
「んー、大体300年ぐらいじゃないけろか?詳しい年齢はわからないけろ。」
じゃあ、あと120年は生きれるとしたら、俺の寿命まで余裕で生きてる事になるか。
他の魔物も長生きなのかなぁ。ドラゴンだけ?んっ?そういえば…
「人もだけど、他の魔物、動物すら合わないけどね?」
「あぁ。それなら、オイラのせいかも、だけろ!!」
ん?ケロちゃんのせい?
「どうゆう事?」
「オイラの魔力はそこら辺の奴に比べて強いから、周りに寄って来ないけろ。」
なるほど。強い魔力を感じ取って、他の魔物は近寄って来ないと。…でも、それって狩りする時困らない?
「ねぇ。狩りする時は?周りに魔物いないと困るよね?」
「大丈夫けろ!完全に魔力を引っ込める事も出来るけろよー!」
へぇー。便利だな。
小さいけど、ドラゴンには変わりないし、長く生きていただけあって、知識もあるみたい。
「おっ!門が見えてきたけろ!」
「あっ!本当だ!って、門の前に兵士さん?いるね。」
やっぱりこう言う時って、身分証の提示が必要だよね?俺、どうしたらいいの?何も持ってないよ。
***
「止まれ!見慣れない奴だな。冒険者か?何処から来た?」
うわぁー。早々にピンチ。まさか、別の世界から来ましたなんて言えないし…
「い、いやぁー、田舎の方から山?森?を越えてきたもので、よく分からないんです。」
「その歳でか?普通は成人なったばかりの若者が多いが。」
「ずっ、ずっと親の世話をしてまして。身体が弱く、この度天涯孤独に…」
嘘は言ってない。親は死んだとは言ってないし、この世界に来て一人ぼっちになったのは本当だし。
「そ、そうか。なんと言って良いか…ツライ事を訪ねたな。田舎から出てきたばかりなら、身分証もないだろう?この水晶に手を当ててくれ。問題無ければ、町に入るのを許可しよう。ただし、町に入ったら身分証をギルドで作ってくれ。」
「分かりました。ありがとうございます!」
よかった。何とかなった。
水晶に触れて異常無かったし、とりあえずは町に入れそうだ。
ただ、門番の兵士さん達のケロちゃんへの視線が痛い。当のケロちゃんはというと、俺の頭の上で大人しくしてるんだけど、いかんせんドラゴンだからねぇ。
別に聞かれもしないから、スルーで良いのかな?
((早く中に入るけろ!ギルドに行って登録するけろ!!))
うわぁ!な、何?頭ん中で声が響いたんだけど?あっ!これが世に言う、念話!?
ビックリしたぁ。まっ、あとで確かめるとして今は門を潜っちゃお。
仕切りに視線を送る兵士さん達を横目に、町の門を通り抜け、無事に中に入る事が出来た。そして、まずはギルドだな!!
だけど、森で助けたピクシードラゴンと主従関係になるだなんて思いもよらなかったけどね。
まずは村か町を目指して舗装されている道を歩き始めた。
しばらく歩き始めて、ふと感じたのだが、人一人出会わないってある?
「なぁ。本当に人のいる所に到着出来るの?」
「大丈夫けろ!この道はさっきまでいた森と人間の住んでる所を繋ぐ道で、滅多に人間は通らないけろ。」
成る程。
この道をまっすぐ進んで行けば、人里に到着するのは確実みたいだな。
あとは、人に会うその前に…
「あーっと、今後一緒に行動することになるから、改めて自己紹介ってことで。俺は桂木悟。21歳。少し絵は得意、かな。あと、知っての通り別の世界から来たみたいだから、この世界のことが分からない。色々と教えてくれると助かる。」
「おー!だから、主のスキルは絵描きに特化したものだったけろなー!この世界の事は任せてけろ!あっ、そうだけろ!!」
「んっ?どうした?」
「名前!オイラの名前、付けてけろ!」
なまえ…名前?
従魔になった魔物には主となった者が名前をつけるのが普通なのだそうだ。
主従関係もしっかり定着するから、大抵は契約後すぐに名付けるんだって。
んー、どうしようかなぁ。
ドラゴン…どら…ごん………
「まだけろかー?」
…けろ、けろ………うん。
「ケロゴン!」
「主、センスがないけろ~。」
だよなー。
でも思い付かないし。勘弁して。
「良い案出ないんだもん。」
「しょうがないけろねー。ケロゴンで良いけろ。」
「ごめんな!普段はケロって呼ぶね。流石にゴンじゃないだろ。」
…
……
ピコン
《ケロゴン(種族:ピクシードラゴン):サトシ・カツラギの契約従魔》
あっ、名前決定したみたい。
「じゃあ、これからよろしく。ケロちゃん!」
「オイラ、ちゃん付けされる程若くないけろよ。これでも、成体けろ。180年は生きてるけろ!!」
うわっ!ドラゴンだから長生きだとは思ったけど、予想以上に高齢?
「なぁ。ピクシードラゴンの寿命って何歳ぐらいなの?」
「んー、大体300年ぐらいじゃないけろか?詳しい年齢はわからないけろ。」
じゃあ、あと120年は生きれるとしたら、俺の寿命まで余裕で生きてる事になるか。
他の魔物も長生きなのかなぁ。ドラゴンだけ?んっ?そういえば…
「人もだけど、他の魔物、動物すら合わないけどね?」
「あぁ。それなら、オイラのせいかも、だけろ!!」
ん?ケロちゃんのせい?
「どうゆう事?」
「オイラの魔力はそこら辺の奴に比べて強いから、周りに寄って来ないけろ。」
なるほど。強い魔力を感じ取って、他の魔物は近寄って来ないと。…でも、それって狩りする時困らない?
「ねぇ。狩りする時は?周りに魔物いないと困るよね?」
「大丈夫けろ!完全に魔力を引っ込める事も出来るけろよー!」
へぇー。便利だな。
小さいけど、ドラゴンには変わりないし、長く生きていただけあって、知識もあるみたい。
「おっ!門が見えてきたけろ!」
「あっ!本当だ!って、門の前に兵士さん?いるね。」
やっぱりこう言う時って、身分証の提示が必要だよね?俺、どうしたらいいの?何も持ってないよ。
***
「止まれ!見慣れない奴だな。冒険者か?何処から来た?」
うわぁー。早々にピンチ。まさか、別の世界から来ましたなんて言えないし…
「い、いやぁー、田舎の方から山?森?を越えてきたもので、よく分からないんです。」
「その歳でか?普通は成人なったばかりの若者が多いが。」
「ずっ、ずっと親の世話をしてまして。身体が弱く、この度天涯孤独に…」
嘘は言ってない。親は死んだとは言ってないし、この世界に来て一人ぼっちになったのは本当だし。
「そ、そうか。なんと言って良いか…ツライ事を訪ねたな。田舎から出てきたばかりなら、身分証もないだろう?この水晶に手を当ててくれ。問題無ければ、町に入るのを許可しよう。ただし、町に入ったら身分証をギルドで作ってくれ。」
「分かりました。ありがとうございます!」
よかった。何とかなった。
水晶に触れて異常無かったし、とりあえずは町に入れそうだ。
ただ、門番の兵士さん達のケロちゃんへの視線が痛い。当のケロちゃんはというと、俺の頭の上で大人しくしてるんだけど、いかんせんドラゴンだからねぇ。
別に聞かれもしないから、スルーで良いのかな?
((早く中に入るけろ!ギルドに行って登録するけろ!!))
うわぁ!な、何?頭ん中で声が響いたんだけど?あっ!これが世に言う、念話!?
ビックリしたぁ。まっ、あとで確かめるとして今は門を潜っちゃお。
仕切りに視線を送る兵士さん達を横目に、町の門を通り抜け、無事に中に入る事が出来た。そして、まずはギルドだな!!
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