2 / 6
2.つまらない女な私の話もしよう
しおりを挟む
私が彼と知り合うきっかけとなったグループに誘われたのは26歳の頃だった。社会人4年目で会社の同期に誘われて行ったホームパーティーにいた女の子と意気投合し、そこからいつの間にかグループに加わっていた。
地方都市で生まれ育ち、就職してもその地を離れなかったメンバーをメインに構成された仲良しグループ。
私は就職のタイミングでその地方都市に来た。
その都市は某世界的大企業とその子会社、下請け会社で成っているような場所だった。
私は海が見えるさらに田舎の地方都市の生まれだった。実家から通える女子大に通い、就職で地元を離れた。
就職したのは精密機械の部品を扱うメーカーで、営業事務職として働いていた。
5年目にそのグループに加わるまでは特に仲の良い友人や恋人は出来ずに、月に1回程同期と飲みに行くくらい、休日はヨガやジムにゆるく通っていた。
人付き合いの悪いつまらない人間だったと思う。太ってもいないがスタイルが特別いいわけでもない若いだけの女。それが私だった。
最後に彼氏がいたのは大学生の頃で、その彼氏とは1年半弱付き合ったが、いつの間にか連絡が来なくなった。風の噂で聞いたところによると、その男は私と付き合ってたときから年上の人妻とも接点を持ち、後にその女性の離婚が成立するとひっそりと籍を入れたそうだ。狭い田舎ではよくある話だと思う。
好きだったかと言われると首を傾げたくなる、それくらいの関係しか築けなかったそんな男以来誰とも付き合うことがなかった。
そんな私が同期に誘われてホームパーティーに誘われたのも行ったのも本当に偶然や気まぐれとしか言いようがないし、そこで同じヨガのスタジオに通っている女の子と出会い意気投合したのも偶然だった。
そのグループで私が過ごしたのは2年だった。
会社都合の転勤で東京に異動となり、辞令が出てから2週間程でバタバタと引っ越しになった。
グループのメンバーも別れを惜しんで送別会を開いてくれ、彼も参加していた。
東京に引っ越してからも2年ほどはメンバーの結婚式に呼んでもらって彼にも会うことがあった。
彼はあいかわらずいい人で、結婚式の二次会終わりには自分も散歩したかったからと私をホテルまで送り届けてくれた。
最後に会った時は私達は30歳で、私には東京で出来た彼氏がいて結婚の話も出ていた。
いつかの二次会で酔ったグループのメンバーの一人が「ケリーと環ちゃんが付き合ってたら良かったのに」と言った時、他のメンバーは「確かに~!」と言って笑い、私が彼の顔を見ると困ったような少し悲しそうな顔をしていた。
彼にとって私はどんな人間だったんだろう。
やっぱり好かれていたのかな。つまらない女だけれど自惚れてもいいのかな、何故かそう思った。
地方都市で生まれ育ち、就職してもその地を離れなかったメンバーをメインに構成された仲良しグループ。
私は就職のタイミングでその地方都市に来た。
その都市は某世界的大企業とその子会社、下請け会社で成っているような場所だった。
私は海が見えるさらに田舎の地方都市の生まれだった。実家から通える女子大に通い、就職で地元を離れた。
就職したのは精密機械の部品を扱うメーカーで、営業事務職として働いていた。
5年目にそのグループに加わるまでは特に仲の良い友人や恋人は出来ずに、月に1回程同期と飲みに行くくらい、休日はヨガやジムにゆるく通っていた。
人付き合いの悪いつまらない人間だったと思う。太ってもいないがスタイルが特別いいわけでもない若いだけの女。それが私だった。
最後に彼氏がいたのは大学生の頃で、その彼氏とは1年半弱付き合ったが、いつの間にか連絡が来なくなった。風の噂で聞いたところによると、その男は私と付き合ってたときから年上の人妻とも接点を持ち、後にその女性の離婚が成立するとひっそりと籍を入れたそうだ。狭い田舎ではよくある話だと思う。
好きだったかと言われると首を傾げたくなる、それくらいの関係しか築けなかったそんな男以来誰とも付き合うことがなかった。
そんな私が同期に誘われてホームパーティーに誘われたのも行ったのも本当に偶然や気まぐれとしか言いようがないし、そこで同じヨガのスタジオに通っている女の子と出会い意気投合したのも偶然だった。
そのグループで私が過ごしたのは2年だった。
会社都合の転勤で東京に異動となり、辞令が出てから2週間程でバタバタと引っ越しになった。
グループのメンバーも別れを惜しんで送別会を開いてくれ、彼も参加していた。
東京に引っ越してからも2年ほどはメンバーの結婚式に呼んでもらって彼にも会うことがあった。
彼はあいかわらずいい人で、結婚式の二次会終わりには自分も散歩したかったからと私をホテルまで送り届けてくれた。
最後に会った時は私達は30歳で、私には東京で出来た彼氏がいて結婚の話も出ていた。
いつかの二次会で酔ったグループのメンバーの一人が「ケリーと環ちゃんが付き合ってたら良かったのに」と言った時、他のメンバーは「確かに~!」と言って笑い、私が彼の顔を見ると困ったような少し悲しそうな顔をしていた。
彼にとって私はどんな人間だったんだろう。
やっぱり好かれていたのかな。つまらない女だけれど自惚れてもいいのかな、何故かそう思った。
1
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
貴方なんて大嫌い
ララ愛
恋愛
婚約をして5年目でそろそろ結婚の準備の予定だったのに貴方は最近どこかの令嬢と
いつも一緒で私の存在はなんだろう・・・2人はむつまじく愛し合っているとみんなが言っている
それなら私はもういいです・・・貴方なんて大嫌い
【短編】ちゃんと好きになる前に、終わっただけ
月下花音
恋愛
曖昧な関係を続けていたユウトとの恋は、彼のインスタ投稿によって一方的に終わりを告げた。
泣くのも違う。怒るのも違う。
ただ静かに消えよう。
そう決意してトーク履歴を消そうとした瞬間、指が滑った。
画面に表示されたのは、間の抜けたクマのスタンプ。
相手に気付かれた? 見られた?
「未練ある」って思われる!?
恐怖でブロックボタンを連打した夜。
カモメのフンより、失恋より、最後の誤爆が一番のトラウマになった女子大生の叫び。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる