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第一話 棒人間
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やぁ、みんな始めまして…って言いたいけど、僕らの姿を見たことがあるって奴は何人もいるんじゃないかな?
そうタイトルにもある通り、僕は棒人間だ。一応これでも社会人。
産まれたときからこのテキトーでなんの特徴もなく、ただ丸と線だけで作られた安っちい生命体だ。
両親もそうだし、周りの人間達だってそう。綺麗な髪も生えてなけりゃ、くりくりお目々だって存在しない。
あるのは今にも折れそうな足と腕と胴体と頭だけ。なんとも弱そーで魅力の無いことだ。
この体の長所と言えるところを上げるならば自画像を3秒でかけることと体が身軽なこと。
そのおかげで学校の美術の授業と体育の授業じゃ、クラスのほとんどが5段階中5を貰ってた。
あ、ちなみに僕もそのうちの一人だ。この評価を親達に見せびらかして喜んでいたのは懐かしい。
内心は無い鼻で笑ってたんだろうけど。
……え??なんでこんな過去を振り返っているのかって?
あー、色々言いたいところではあるんだが今はちょっと話す暇がないんだよねぇ……
……わかったよ。そんな『渋ってんなよ』的な目はやめてくれ。言うから。
まぁ状況が状況なんで簡潔にしか言えないけど…
「おどれぇ!ちゃんと耳揃えてきたやろうなぁぁ!!」
ドン!ドン!ドン!
けたたましいドアを叩く音と怒号が響き渡る。
「ち、違います!違います!ほんとに勘弁してくださいよぉ、もう!揃える耳なんて無いですって!!」
「あぁ!?舐めてんのかぁ!ゴルァ!」
「ぎゃぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!!??」
次の瞬間には施錠していた扉を強引にぶっ壊して、開放感のある玄関へと早変わり。
そしてその目の前にいたのは、棒人間どころか、普通の人間にも似つかわしくないゴツゴツの筋肉質な腕の持ち主達が大勢いた。
(し、身体強化系の能力者…!!)
…はい、ということで僕は怖い人達に今襲われています。
どうか…どうか…来世の僕に幸あらんことを。
そうタイトルにもある通り、僕は棒人間だ。一応これでも社会人。
産まれたときからこのテキトーでなんの特徴もなく、ただ丸と線だけで作られた安っちい生命体だ。
両親もそうだし、周りの人間達だってそう。綺麗な髪も生えてなけりゃ、くりくりお目々だって存在しない。
あるのは今にも折れそうな足と腕と胴体と頭だけ。なんとも弱そーで魅力の無いことだ。
この体の長所と言えるところを上げるならば自画像を3秒でかけることと体が身軽なこと。
そのおかげで学校の美術の授業と体育の授業じゃ、クラスのほとんどが5段階中5を貰ってた。
あ、ちなみに僕もそのうちの一人だ。この評価を親達に見せびらかして喜んでいたのは懐かしい。
内心は無い鼻で笑ってたんだろうけど。
……え??なんでこんな過去を振り返っているのかって?
あー、色々言いたいところではあるんだが今はちょっと話す暇がないんだよねぇ……
……わかったよ。そんな『渋ってんなよ』的な目はやめてくれ。言うから。
まぁ状況が状況なんで簡潔にしか言えないけど…
「おどれぇ!ちゃんと耳揃えてきたやろうなぁぁ!!」
ドン!ドン!ドン!
けたたましいドアを叩く音と怒号が響き渡る。
「ち、違います!違います!ほんとに勘弁してくださいよぉ、もう!揃える耳なんて無いですって!!」
「あぁ!?舐めてんのかぁ!ゴルァ!」
「ぎゃぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!!??」
次の瞬間には施錠していた扉を強引にぶっ壊して、開放感のある玄関へと早変わり。
そしてその目の前にいたのは、棒人間どころか、普通の人間にも似つかわしくないゴツゴツの筋肉質な腕の持ち主達が大勢いた。
(し、身体強化系の能力者…!!)
…はい、ということで僕は怖い人達に今襲われています。
どうか…どうか…来世の僕に幸あらんことを。
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