家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜

奥野細道

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エルフの国と獣人の国

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 天空の舟は東へと進路を取り、数日後には鬱蒼とした森が広がるエルフの国、ミストニアの上空に差し掛かった。

ミストニアは、自然と調和した美しい国で、高い樹木の上に築かれたエルフの住居が、まるで森の一部のように溶け込んでいた。アストリアの荒廃した風景とは対照的な、生命力に満ちたその景色は、健太の心を少しだけ和ませた。

「主、ミストニアの結界に接近しました。友好的な意図であることを示しますか?」

ルミナの声に、健太は頷いた。

「ああ、平和的な訪問であることを伝えてくれ。アストリア王国からの使者だと」

天空の舟が結界に近づくと、半透明の緑色の膜が瞬時に現れ、舟の行く手を阻んだ。しかし、健太が舟の拡声器を使いアストリアからの使者である旨を伝えると、結界はゆっくりと開き、舟は森の奥深くへと進んでいった。

 エルフの都の中心には、ひときわ大きくそびえ立つ「世界樹」があった。その幹には、幾つもの住居が彫り込まれており、まるで巨大な生命体のようだった。健太は、世界樹の麓にある開けた広場に着陸するようルミナに指示した。

舟から降り立つと、エルフの兵士たちが待ち構えていた。彼らは背が高く、すらりとした体躯で、鋭い眼光をしていた。しかし、敵意は感じられない。

彼らは、自然の素材を使い、周囲の森に溶け込むような装いをしており、健太はなんとなく木や葉に擬態する虫を連想していた。

兵士の一人が前に進み出て、健太たちに深々と頭を下げた。

「アストリア王国の使者殿、ようこそミストニアへ。エルフの里長がお待ちです」

健太は彼らの丁寧な歓迎に安堵し、ロアとユーリ、そして騎士たちと共に、兵士に導かれるまま世界樹の内部へと足を踏み入れた。世界樹の中は、想像以上に広々としており、柔らかな木漏れ日が差し込む美しい空間だった。

 (……国なのにトップは里長と呼ばれてるのか)

里長の部屋は、世界樹の最上階近くにあった。そこからは、ミストニアの全景を見渡すことができ、その壮大さに健太は息を呑んだ。里長は、白いローブをまとった老齢のエルフで、その瞳は森の奥深くのような深い緑色をしており、彼は健太たちを見ると、静かに微笑んだ。

「アストリア王国の若き希望よ、よくぞ参られた。貴殿らの危難は、遠く離れたこの地にも届いておる」

里長の言葉に、健太は驚いた。

「我々の状況を、ご存知なのですか?」
「ああ。森の精霊たちが、我々に伝えてくれた。西方三国の愚かな行いを、我々は深く憂慮しておる」
里長は静かにそう語ると、健太に座るよう促した。

健太は、アストリア王国で起こった惨状、西方三国の侵攻の理由、そして自身の力によってそれが招かれた可能性について、包み隠さず話した。ロアとユーリも、アストリアの状況を補足し、ミストニアからの支援を求めた。

里長は、健太の話を静かに聞き終えると、深く息を吐いた。

「なるほど……。貴殿の力は、確かに両刃の剣となる可能性を秘めておる。しかし、それを平和のために用いるという貴殿の意志は、我々にとって大きな希望となるだろう」

里長は、ゆっくりと立ち上がると、窓の外に広がる森を見つめた。

「我々エルフは、自然の摂理に従い、争いを好まぬ種族だ。しかし、今回の西方三国の行いは、この世界の調和を著しく乱すもの。アストリア王国が滅びれば、次に狙われるのは我々かもしれない」

里長は健太の方を向き、まっすぐな瞳で健太を見据えた。

「我々は、アストリア王国再建のために、最大限の協力を惜しまない。しかし、我々の力だけでは、西方三国に対抗することは難しいだろう」

健太は里長の言葉に頷いた。エルフの力は強力だが、西方三国は数で勝る。

「南方にある獣人の国、ガルーダも、アストリア王国に友好的だとルミナから聞きました。彼らにも協力を求めるべきでしょうか?」

里長は微笑んだ。

「その通りだ。ガルーダの獣人たちは、荒々しい気性を持つが、一度友情を誓えば、決して裏切らない。彼らの力は、西方三国に対抗する上で不可欠となるだろう。我々ミストニアとガルーダ、そして貴殿の力が合わされば、西方三国に対抗できる可能性は高まる。ただ……」
「ただ?」
「一筋縄では行かないかもしれんな」
「どういうことです?」

里長は苦笑すると「行けばわかる」とだけ健太に伝えそれ以上は教えてくれなかった。

          ・
          ・
          ・
          ・


「ありがとうございます、里長。必ず、アストリア王国を再建し、この世界の平和を取り戻します」

帰り際に、里長は健太の肩に手を置き、静かに語りかけた。

「貴殿の道は、決して平坦ではないだろう。しかし、貴殿には仲間がいる。そして、貴殿のその純粋な心があれば、必ずや道を切り開けるはずだ」


 ミストニアでの滞在を終え、健太たちは南方にある獣人の国、ガルーダへと向かった。ミストニアとは異なり、ガルーダは広大な砂漠と岩肌が剥き出しになった山々が広がる荒々しい土地だった。しかし、その景色の中にも、たくましく生きる獣人たちの生命力が感じられた。

ガルーダの都は、巨大な岩山の中腹に築かれていた。砂岩を削って作られた住居は、周囲の岩山と一体化しており、まるで自然の要塞のようだった。健太は、ガルーダの結界に接近するようルミナに指示を出し、同様に平和的な訪問であることを伝えた。

ガルーダの結界は、ミストニアとは異なる、荒々しい魔力の流れを感じさせるものだった。しかし、ルミナがアストリアからの使者である旨を伝えると、結界はゆっくりと開き、天空の舟は都の中心にある広場に着陸した。

舟から降り立つと、屈強な獣人の戦士たちが待ち構えていた。彼らは、様々な獣の耳や尻尾を持ち、鋭い爪や牙が特徴的だった。彼らの体は筋肉質で、その威圧感はミストニアのエルフ兵とは比べ物にならなかった。しかし、彼らの目にも敵意はなく、むしろ好奇心と警戒心が入り混じったような表情をしていた。

獣人の族長は、ライオンのたてがみのような豪華な髪を持つ、筋骨隆々の獣人だった。彼の目は鋭く、その威厳は健太を圧倒した。

「アストリアの使者か。よくぞここまで来た。貴様らの危難は、我らの耳にも届いておる。何用で我らの地を訪れた?」

族長の言葉は単刀直入で、健太は躊躇することなく、アストリア王国の現状とミストニアでの協議内容を伝えた。ガルーダも西方三国からの攻撃を懸念しており、アストリアの滅亡は彼らにとっても他人事ではないはずだ。

族長は、健太の話を静かに聞き終えると、低く唸った。

「なるほど……。西方三国の奴らが、そこまで強欲になっていたとはな。我々も、アストリアが滅びれば、次に狙われるのは自分たちだと考えていたところだ」

族長は立ち上がり、健太の目の前まで歩み寄った。その体躯は健太の倍ほどもあり、その威圧感に健太は思わず身構えた。

「貴様は、アストリアを再建し、西方三国に対抗するつもりなのか?」

健太は迷いなく答えた。

「はい。アストリア王国を再建のためにも、また二度とこのような悲劇が起こさせないためにも、ガルーダの力が必要不可欠です」

族長は健太の目をじっと見つめ、その瞳に宿る決意を確認するかのように、しばらく沈黙し、やがて、彼は満足そうに口角を上げる。

「よかろう。だが、我が信を置いていたのは貴様ではなく亡き先代アストリア国王だ」

族長の声が、岩山にこだまする。健太は、その言葉の重みに、再び自らの無力さを感じた。確かに、彼は異世界から来た「チート」能力の持ち主ではあるが、この世界の歴史や人間関係、そして何よりも信頼を築くことの重要性を、まだ十分に理解していなかった。

「しかし、貴様がアストリアの使者としてここにいる以上、何か示すものがあるはずだ。我らガルーダは、口先だけの言葉には耳を貸さぬ。力こそが、真の意思を語る。貴様がアストリアを再建するに足る器であるならば、それを我らに示してみせよ」

族長の言葉に、周囲の獣人戦士たちも期待と挑戦の眼差しを向ける。ロアとユーリ、そして騎士たちは、健太を案ずるように見守っていた。健太は一瞬、戸惑った。彼が持つ力は、破壊を生むこともあれば、癒しをもたらすこともできる。しかし、今ここで「力」を示すとは、具体的に何をすればいいのか。

『主、族長の言葉は、単なる武力ではなく、困難に立ち向かう精神力と、それを乗り越えるための具体的な行動を求めていると推測されます』

ルミナの声が、健太の脳裏に響く。健太は、周囲を見渡した。ガルーダの都は、確かにたくましく、力強い。しかし、その生活は決して豊かとは言えないだろう。砂漠に囲まれ、水資源も限られているはずだ。アストリアが抱えていた水の問題は、彼ら獣人にとっても、常に付きまとう深刻な課題に違いない。

健太の頭に、ある考えが閃いた。

「族長殿。我々は「生命の泉」の恩恵を受け、水資源の問題を解決することができました。もし、貴殿らが望むならば、その泉の水を、このガルーダの地にも供給することが可能です。これは、私の力をもって、この地の生命を潤すことができるという証しであり、アストリア王国が、真に平和を望む友好国であることの証しでもあります」

健太の言葉に、族長は眉をひそめ、訝しげな表情を浮かべた。獣人戦士たちの中からも、ざわめきが起こる。「生命の泉」の噂は、この地にも届いているのだろう。だが、それが無限の水を供給できるなど、にわかには信じがたい話なのだ。

「馬鹿なことを申すな。この砂漠の地に、泉の水など……」

一人の戦士が鼻で笑うが、族長は手を上げてその言葉を制した。

「……試してみよ。もしそれが真実ならば、我らの信を得るに足る」

族長の言葉に、健太は深く頷いた。

「ルミナ、生命の泉の水を、この広場に」

健太の指示に、ルミナは即座に反応した。健太の掌から、まばゆい光が溢れ出し、それが空中で一つの塊となる。そして、その光の塊がゆっくりと広場の中央へと降り立つと、清らかな水の流れが、まるで滝のように湧き出した。

最初は、ただの幻想か、魔術による幻影かと疑っていた獣人たちも、実際に水が地面を潤し、周囲の空気が湿っていくのを感じて、驚きの声を上げた。彼らは恐る恐るその水に触れ、口に含んだ。

「これは……!本当に生命の泉の水だ!」
「なんと清らかな……!」

獣人たちの顔に、驚きと感動の表情が広がる。族長もまた、その光景を目の当たりにして、目を見開いていた。彼は、健太の元へと歩み寄り、その湧き出す水に手を浸した。

「……信じられぬ。貴様の力は、まさしく伝説級の……」

族長の顔から、疑念の表情が消え去り、代わりに深い感銘が浮かんだ。彼は、健太の肩に、その大きな手を置いた。

「貴様は、口先だけでなく、行動で示した。その力、そしてその真摯な願い、しかと受け取った。ガルーダは、アストリア王国再建のため、貴様と共に西方三国に対抗しよう。約束する、一度誓った友情は、決して裏切らぬと」

族長は、力強く健太の肩を叩いた。その言葉は、まるで固い岩盤に刻み込まれるかのように、確かな響きを持っていた。周囲の獣人戦士たちも、喜びの雄叫びを上げ、健太を新たな盟友として歓迎した。

こうして、健太はミストニアに続き、ガルーダとの同盟を成立させた。アストリア王国の復興に向けた、大きな一歩を踏み出した瞬間だった。


 ガルーダでの滞在期間中、健太は生命の泉の水を都の地下水脈に接続し、砂漠のオアシス化を促進する手助けをした。これにより、ガルーダの地は、やがてかつてないほどの緑を取り戻し、獣人たちの生活は劇的に改善されるだろう。感謝の念を抱く獣人たちは、健太に惜しみない協力を約束した。

ガルーダ族長との具体的な戦略会議では、西方三国の動きを監視しつつ、ミストニア、ガルーダ、そして健太の力を結集した共同戦線の構築が話し合われた。

ガルーダの族長は、戦闘においては獣人たちの肉体的な強さと荒々しさが、エルフたちの魔力と精密な弓術、そして健太のチート能力と天空の舟と連携することで、相乗効果を生み出すだろうと語った。

ロアとユーリは、アストリアの騎士たちと共に、ガルーダの戦士たちから実践的な戦闘訓練を受ける機会も得た。健太にいたっては、彼のチート能力は確かに強力だが、それを効果的に使うための戦術や、状況判断能力を磨く必要があった。

獣人たちの厳しい指導のもと、健太は徐々に戦闘スキルを向上させていった。

数週間後、健太はガルーダを後にする準備を進めていた。ガルーダ族長は、健太の出発に際し、数名の精鋭獣人戦士を護衛として同行させることを申し出た。

「貴様の安全は、我らの信頼を守ることにも繋がる。この者たちを連れて行け。彼らは、貴様の盾となり、矛となろう」

健太は、その厚意に感謝し、彼らの申し出を受け入れた。新たな仲間を得て、健太の心には、これまで以上の決意が宿っていた。

天空の舟がガルーダの都を離陸し、西方三国へと向かう進路を取る。窓から見える景色は、かつて荒々しかった砂漠の地が、生命の泉の恩恵によって、ところどころに緑の萌芽を見せ始めている姿だった。

それは、健太がもたらした希望の証しでもある。

彼の隣には今、頼もしい仲間たちがいる。ミストニアのエルフたち、ガルーダの獣人たち、そしてアストリアの生き残りの人々。彼らと共に、健太はアストリア王国の再建、そしてこの世界の平和を取り戻すための、新たな戦いに挑む覚悟を決める。

天空の舟は、西の空へと舵を切った。
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