この度、馬になりました。馬場でございます。スキル持ちの馬から始める異世界辺境ライフ

Ananclus

文字の大きさ
9 / 18

第9話 タバコをくれ

しおりを挟む
 そんな感じで、なんとか俺は盗賊を退けてもらい……。絶世の美女であるユースナディアとかいう女騎士と一緒に牧場を目指していた。

「それにしても、本当にお前さんは、可愛らしいなぁ。『クラリス』から浮気してしまうほどの立派なケツじゃあないか。うん。鞭を見つけたら、お前さんを世界一の競走馬、じゃあなくて、私好みのお馬さんに育て上げよう」

 この女騎士は頭が少し、と言うか確実に頭のネジが緩んでいる。『馬の調教』を生きがいにしているかのような感じだ。なぜかって?俺のケツを見つめながら、ヨダレを垂らしている。その目つきが怖い。何より、口元がおぞましい。

 その表情は最早、美しい騎士でなく、馬をしつけるのを生きがいにしている、ただの『調教人』だ。職を変えろ。

「ぐふふふうっ。いいぞ。もっとだ。もっと、さぁケツを突き出せ!!」




 こっわ……。


 無理だ。俺のケツじゃあ、一日に1000回も叩かれるのはとてもじゃないが耐えられん。こっちは馬だけど、中身は『馬場 篤』だぞ。未だに前世の記憶が残ってるよ。俺はな……。ていうか、『クラリス』を探しに行けよ。愛馬は今、どこで何をやってるんだよ。

「ヒヒーーン?ヒヒッ、ヒヒーーン(『クラリス』はどうした?マジで探しに行かないの?)」
「ん?あぁ、すまんな。流石に『光の加護』は光る鞭は作りだせんのだよ。今からすぐにお前の調教はできん」

 本当にアホだ。

「それにしても、私もこの体になって5年目。前世の記憶は未だに残ってはいるんだが、やはり慣れとは怖いものだな。口調も、身振りも、全てがこの女騎士になり変わっていってる。フハハッ女神よ。やはり、お前は最高だ」

 ふぅむ……。やっぱり、この女騎士の言動はちょいちょい、引っかかるんだよなぁ。もう一回、『表示』してみるか。

 名前:ユースナディア ハーレイン(多田ただ 正臣まさおみ
 種族:人族
 職業:上級騎士
 装備:上級騎士装備一式(兜、鎧、手甲、足甲)、ソロモンの腕輪、金の髪留め
 固有スキル:光の加護、ハーレイン流剣技、一閃

 やっぱり、名前が何か。この違和感……。もう一度

 名前:ユースナディア ハーレイン(多田ただ 正臣まさおみ
 種族:人族
 職業:上級騎士
 装備:上級騎士装備一式(兜、鎧、手甲、足甲)、ソロモンの腕輪、金の髪留め
 固有スキル:光の加護、ハーレイン流剣技、一閃


 あれ?名前、(多田ただ 正臣まさおみ)。『多田ただ 正臣まさおみ』だと?コイツ、俺が知る限りこの名前は一人しか居ない。俺の脳内にあの顔がフラッシュバックしてくる。まさか。嘘だろ……、おいおいおい。お前、







「ヒヒーーーーーーン!ヒヒン、ヒヒーーーーーンッ(タダぁぁ!!お前、『多田』だろ!いつもコピー機を詰まらせてた、競馬好きの多田ぁ!お前も転生してたのかよ!)」

「——どうした!急にそんなに暴れ出して!なんだ、餌か?それとも、調教して欲しいのか?」



 てか、なんで、お前そんな美女に転生してんだよ!TSかよ!ふざけるな、俺と変われ。今すぐに……。

「ヒヒンッ(はぁ。タバコが欲しい。一服して気をおさめないと。これは、ダメだ)」
「今度は、急に大人しくなったなぁ。こんなに、感情を露わにするお馬さんは初めてだよ。どうれ。よしよし」

 多田が俺のうなじを触ってきた。なんか、すごい変に嫌だ。





 俺の立派な黒毛に触れるなよ。喫煙所ないかな……。









[あとがき]

 後書き失礼します。筆者が仕事と他の長編SF小説のため、多忙でございます(汗)。一応、ここには掲載していませんが、なろうさんに同じペンネームで

 ”ネジ緩め、お胸控えめなお田舎少女の異世界SF冒険譚『第7特区』”として執筆しています。ジャンルがSFですので、好き好みが別れると思いますが、ご興味のある読者様がいらっしゃいましたら一読していただけると幸いでございます。


 更新が遅れてしまいますが、できる限り、1週間に一回のペースで更新をがんばります。後書き失礼いたしました。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~

荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
 ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。  それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。 「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」 『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。  しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。  家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。  メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。  努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。 『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』 ※別サイトにも掲載しています。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

【完結保証】僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ
ファンタジー
 僕は十年程闘病の末、あの世に。  そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?  幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。   ※画像はAI作成しました。 ※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。 ※2026年半ば過ぎ完結予定→七月に完結(決定)

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ

天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。 彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。 「お前はもういらない」 ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。 だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。 ――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。 一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。 生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!? 彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。 そして、レインはまだ知らない。 夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、 「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」 「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」 と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。 そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。 理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。 王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー! HOT男性49位(2025年9月3日0時47分) →37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)

処理中です...