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脱出&閑話
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ダンジョンの魔物の溢れ具合から行くと、この街に魔物たちが到着するのは早くても4日後らしい、
この街とダンジョンの間に村がある、その村の所が南西に行く大平原と南南東のテンシンに行く分岐点がある。
ダンジョンから此処までの距離と防衛線があるから最悪突破されると1日でこのテンシンの街が魔物に蹂躙されて街としての機能を失ってしまうとの事だ。
まあ あくまでも突破されたときのお話だけどね。
先行討伐隊がギルドの精鋭を集めてスタンピードの進路を変える為に色々罠を仕掛けているらしいんだ。
北にあるダンジョンから南南東に来たところにこの街テンシンが有る、それを南西に進路を変えるのが今回の作戦だ。
南西にある大平原に誘導してそこで数を減らしていく作戦だが、南南東にもある程度逃げて来たのを始末するのが今回の冒険者ギルドの役割だ、
それまで冒険者達が南西向きのコースを仕上げている、その要所に掘りを作ったりバリケード作ったりと色々やっているようだ、
話を聞いていたらそんなに危険も無いようなのでしばらくこの街に逗留する事にしたんだ、俺はとにかく旅の資金を集める為毎日薬草のポーション材料を探しに行ってる、1日で5万Gちょい稼いでるから初日の分と合わせて25万G程溜まった、これでしばらくは生活費に困らないな。
っで、今日が予定日魔物がちらほら溢れだしてきているみたいなんだ、街の入口の所が慌しくなってきてる、
南西に向かうはずの魔物が分岐点を南南東のこっちの道を進んで来てるっぽいんだ、南西方面にドラゴンが出てきて魔物を捕食し始めたらしい、
って事は南南東にあるテンシンの街は魔物に蹂躙されるのが決定!と思って間違いないよね、ここは慌ててこの街を脱出しないとヤバい、
ここからだったら東に行けばパオズの街まで5日で移動出来ると言われたので移動する事に、見慣れた馬車が3台連ねて出発の準備をしている、
「ラークさんも脱出するんですかいのう?」
俺は商隊に声をかけてみる、
「おお、カワタさんも一緒に行きますか?ここはかなり危ないようですよ」
「又ご一緒させて頂けますかいのう、」
「はい、では空いてる所へ乗ってください、」
助かった、俺はほっと一息胸を撫で下ろす、
「ラークさん、あの街はこれからどうなってしまうんですかのう」
「残念ながらもう復興は難しいと思いますよ、スタンピードの直撃コースになっていましたからね」
俺はまた新たに商売の拠点とするべき所を探すことになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
熊獣人のサキ視点
そのころテンシン付近では、
予想外のドラゴンのダンジョンからの移動により計画が大幅に狂って来ている、
ドラゴンがダンジョンから出て獲物を追って南西に向かって飛んでいった、
そして大量の魔物が先回りして南西から来たドラゴンに追われるような形で分岐点を南南東に向かっていた、
俺たちはテンシンのギルド所属の冒険者、双子の熊獣人コンビサキとシキだ、今回のスタンピードの防衛を請け負ったが、こりゃヤバい仕事になっちまったようだ、
「シキ、俺たちはいつも通り前衛だ!」
「おう!サキ任せろ!」
「「俺たちも前衛に入るぜ!」」 俺たちのチームメンバー〔クラッシャーズ〕の虎獣人と狼獣人が後に続く、
「マレー!カイ!死ぬなよ!」 シキが叫ぶ
「分岐点のデイの叔父貴達が到着するまでなんとかここを守り切るんだ」 サキが叫ぶ
此処には30名ほどの冒険者が街の入口を守っている、
熊獣人は2.3m位の身長でほぼ人の姿をしているが熊の耳とかわいい尻尾が付いているのが特徴的な二人は1.5mは有る盾と巨大なクレイモアを片手で軽々振っている、かなりの膂力だ、
ちなみに獣人は獣の部分が多いほど力は強くなる、獣人から生まれる子供はごくまれに完全に獣の姿の獣人も生まれてくるが差別等はない、
やって来た魔物はゴブリン、オーク、コボルト、マンティス、鵺、牛鬼その他わらわら湧いて出てきた奴らがテンシンの街に向かってきている
ゴブリンが来たがシールドで弾き飛ばす、シールドバッシュって技だ、当たればみかんを叩き付けたようにびちゃっと潰れて脳漿をぶちまける、ゴブリン、オーク、コボルト位なら俺たち前衛の4人もいれば100や200簡単に殲滅出来るが、マンティス、鵺、牛鬼となると簡単にはいかなくなってくる、更にコカトリスも遠くに見えてきてる、
マンティスはカマキリの魔物で3m位の体高がある、上から振り下ろされる2本の鎌は盾を持たないマレーとカイにとってはかなり厄介だ、
「マレー!カイ!マンティスは任せろ!」俺達は2人のフォローに入る、
「すまねぇな、俺たちは牛鬼をやる!」 マレーとカイのコンビネーションで全長5m位の牛鬼を屠っていく
「ヒョ~~ヒヨ~~」とトラツグミの鳴く様な声がしたと思ったらサキとシキの体が動かない、鵺の鳴き声はスタン効果がある、30秒程動きが止められてしまう、
その時「ファイアバレット!」と声が聞こえた、ここにいる冒険者は魔法が使えない体力勝負の奴らだけのはずだと思いながら声の主を見ると目が合った、
「助太刀するぜ!」男はそう言ってファイアバレットを次々打ち込んでいく
「まだ動けねぇ、チクショウ 牛鬼が集まってきちまった、」
そう言ったと思ったら牛鬼の首がコロコロと転がっていく、
魔法使いの男が「助かった、サンキュー」と言った相手は、熊だった、
袖なしの革のロングコートにハルバートをヒュンヒュンと軽快な唸りを上げて振り回す熊がいた、
「その革のコートに熊の姿オヤジなのか?」サキが尋ねる、
「サキ、シキ、ぼくだよ~」
「「セキなのか!」」 そこには俺たちの末弟らしき熊がいた、
二人は驚いたように「その姿はどうしたんだ、それに今お前魔法を使っていただろ」サキとシキが問うたが、「説明はあとで~」緊張感もない間延びした口調で次の獲物に向かう、
末弟のセキ、俺達一族は魔法を使えない一族だったはずだが、奴は魔法を使っていた、
俺サキ・モーリヤの運命を変えた末弟のセキ、この時俺達はコーナ商会との数奇な邂逅となる。
続く
この街とダンジョンの間に村がある、その村の所が南西に行く大平原と南南東のテンシンに行く分岐点がある。
ダンジョンから此処までの距離と防衛線があるから最悪突破されると1日でこのテンシンの街が魔物に蹂躙されて街としての機能を失ってしまうとの事だ。
まあ あくまでも突破されたときのお話だけどね。
先行討伐隊がギルドの精鋭を集めてスタンピードの進路を変える為に色々罠を仕掛けているらしいんだ。
北にあるダンジョンから南南東に来たところにこの街テンシンが有る、それを南西に進路を変えるのが今回の作戦だ。
南西にある大平原に誘導してそこで数を減らしていく作戦だが、南南東にもある程度逃げて来たのを始末するのが今回の冒険者ギルドの役割だ、
それまで冒険者達が南西向きのコースを仕上げている、その要所に掘りを作ったりバリケード作ったりと色々やっているようだ、
話を聞いていたらそんなに危険も無いようなのでしばらくこの街に逗留する事にしたんだ、俺はとにかく旅の資金を集める為毎日薬草のポーション材料を探しに行ってる、1日で5万Gちょい稼いでるから初日の分と合わせて25万G程溜まった、これでしばらくは生活費に困らないな。
っで、今日が予定日魔物がちらほら溢れだしてきているみたいなんだ、街の入口の所が慌しくなってきてる、
南西に向かうはずの魔物が分岐点を南南東のこっちの道を進んで来てるっぽいんだ、南西方面にドラゴンが出てきて魔物を捕食し始めたらしい、
って事は南南東にあるテンシンの街は魔物に蹂躙されるのが決定!と思って間違いないよね、ここは慌ててこの街を脱出しないとヤバい、
ここからだったら東に行けばパオズの街まで5日で移動出来ると言われたので移動する事に、見慣れた馬車が3台連ねて出発の準備をしている、
「ラークさんも脱出するんですかいのう?」
俺は商隊に声をかけてみる、
「おお、カワタさんも一緒に行きますか?ここはかなり危ないようですよ」
「又ご一緒させて頂けますかいのう、」
「はい、では空いてる所へ乗ってください、」
助かった、俺はほっと一息胸を撫で下ろす、
「ラークさん、あの街はこれからどうなってしまうんですかのう」
「残念ながらもう復興は難しいと思いますよ、スタンピードの直撃コースになっていましたからね」
俺はまた新たに商売の拠点とするべき所を探すことになった。
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熊獣人のサキ視点
そのころテンシン付近では、
予想外のドラゴンのダンジョンからの移動により計画が大幅に狂って来ている、
ドラゴンがダンジョンから出て獲物を追って南西に向かって飛んでいった、
そして大量の魔物が先回りして南西から来たドラゴンに追われるような形で分岐点を南南東に向かっていた、
俺たちはテンシンのギルド所属の冒険者、双子の熊獣人コンビサキとシキだ、今回のスタンピードの防衛を請け負ったが、こりゃヤバい仕事になっちまったようだ、
「シキ、俺たちはいつも通り前衛だ!」
「おう!サキ任せろ!」
「「俺たちも前衛に入るぜ!」」 俺たちのチームメンバー〔クラッシャーズ〕の虎獣人と狼獣人が後に続く、
「マレー!カイ!死ぬなよ!」 シキが叫ぶ
「分岐点のデイの叔父貴達が到着するまでなんとかここを守り切るんだ」 サキが叫ぶ
此処には30名ほどの冒険者が街の入口を守っている、
熊獣人は2.3m位の身長でほぼ人の姿をしているが熊の耳とかわいい尻尾が付いているのが特徴的な二人は1.5mは有る盾と巨大なクレイモアを片手で軽々振っている、かなりの膂力だ、
ちなみに獣人は獣の部分が多いほど力は強くなる、獣人から生まれる子供はごくまれに完全に獣の姿の獣人も生まれてくるが差別等はない、
やって来た魔物はゴブリン、オーク、コボルト、マンティス、鵺、牛鬼その他わらわら湧いて出てきた奴らがテンシンの街に向かってきている
ゴブリンが来たがシールドで弾き飛ばす、シールドバッシュって技だ、当たればみかんを叩き付けたようにびちゃっと潰れて脳漿をぶちまける、ゴブリン、オーク、コボルト位なら俺たち前衛の4人もいれば100や200簡単に殲滅出来るが、マンティス、鵺、牛鬼となると簡単にはいかなくなってくる、更にコカトリスも遠くに見えてきてる、
マンティスはカマキリの魔物で3m位の体高がある、上から振り下ろされる2本の鎌は盾を持たないマレーとカイにとってはかなり厄介だ、
「マレー!カイ!マンティスは任せろ!」俺達は2人のフォローに入る、
「すまねぇな、俺たちは牛鬼をやる!」 マレーとカイのコンビネーションで全長5m位の牛鬼を屠っていく
「ヒョ~~ヒヨ~~」とトラツグミの鳴く様な声がしたと思ったらサキとシキの体が動かない、鵺の鳴き声はスタン効果がある、30秒程動きが止められてしまう、
その時「ファイアバレット!」と声が聞こえた、ここにいる冒険者は魔法が使えない体力勝負の奴らだけのはずだと思いながら声の主を見ると目が合った、
「助太刀するぜ!」男はそう言ってファイアバレットを次々打ち込んでいく
「まだ動けねぇ、チクショウ 牛鬼が集まってきちまった、」
そう言ったと思ったら牛鬼の首がコロコロと転がっていく、
魔法使いの男が「助かった、サンキュー」と言った相手は、熊だった、
袖なしの革のロングコートにハルバートをヒュンヒュンと軽快な唸りを上げて振り回す熊がいた、
「その革のコートに熊の姿オヤジなのか?」サキが尋ねる、
「サキ、シキ、ぼくだよ~」
「「セキなのか!」」 そこには俺たちの末弟らしき熊がいた、
二人は驚いたように「その姿はどうしたんだ、それに今お前魔法を使っていただろ」サキとシキが問うたが、「説明はあとで~」緊張感もない間延びした口調で次の獲物に向かう、
末弟のセキ、俺達一族は魔法を使えない一族だったはずだが、奴は魔法を使っていた、
俺サキ・モーリヤの運命を変えた末弟のセキ、この時俺達はコーナ商会との数奇な邂逅となる。
続く
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