転生したら...俺カッパだよ

七味とうがらし

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カッパ手裏剣!

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 俺の魔法の技ってさ、今の所近接技のウオーターカッターしかないんだよね、指先近辺から超高圧の水を噴射して石をも切ることが出来るんだけどほぼ0距離じゃないと使えないんだよねこれ。

っで現状中距離攻撃が出来る様に考案中です、単に水だと攻撃にもならないからここは水を固形化するしかないよね、

って事で今氷を作ってます、今魔法の力で水の分子の振動を止める練習してるんですよ、上手く行けばとっても冷たい氷になると思いますw

俺は一心不乱に氷を作っています、目の前の窯に火が入ってるんだけどこの辺りだけえらく冷え込んでるんだよね、

俺の周りには氷の残骸が無数にあります、それがこの辺りの空気を冷やしてるんだよね、

ふと思ったんだ、これって水魔法じゃないんじゃないかなって、分子を振動や停止させてるなんてこの世界で言っても理解できないだろうから、とりあえず水魔法って呼んでおくけどね、

っでちょっと凶悪な魔法を編み出してしまいました、対象に直接分子振動を与えたらどうなるのか、

鮭で一寸やってみたんだよ、あっという間に美味しく焼けましたよコレ ある意味火魔法より凶悪だよこれ、対象物の魚の芯の方まで美味しく焼けるんだ、もしこれを対人に使ったら、考えただけで嫌な汗が出ましたよ、

分子の概念が有るからこんな事が出来る様になったっぽいね、これさ、見た目に火も出さないから気が付かないうちに焼かれるって事なんだ、しかも芯から焼けるので普通では治らない火傷が出来てしまうんだよね、ちょっとこれは人には使えないかな、

っでこの分子操作魔法は3m位の距離までは有効みたいなんだ、ただこれをやったあとごっそり何かを持って行かれた気がしたんだ、倦怠感がはんぱないっすよ、
きっと魔力って奴をかなり使うんだろなと考察する。

あとね この分子振動の魔法は逆も出来る様になったんだ、分子振動を停止させて温度を下げるって奴ね、-273℃の絶対0度になるのかどうかはわからないけど、現状雑草に試して触ってみたら薄い氷を砕くようにはらはらと崩れて行ったんだ、一体何度まで下がったのかはこの世界の技術じゃ判らないからね、

ってことで今日はかなりの収穫が有ったよ、近接用のウオーターカッター、それに分子振動ってやつだね、これで身を守事はなんとか出来そうだ、って事で就寝する。

翌朝、昨夜ごっそり何かが無くなった感じだったけど今はすっかり回復したみたいだ、

近接戦闘は何とかなるようになったんだけど、中距離技を持ってないんだよね、やらなくていい戦闘とかも有るから威嚇のためにも欲しい所なんだよね中距離技って奴を、

っでね、手裏剣を氷で作ってみたんだ、最初さ思いっきり冷たい氷で作ってそれを持って投げようとしたら手に張り付いて取れなかったんだね、

それで思ったんだ、分子を振動させられるんだから物品の移動も可能なんじゃないかってね。

大きくても小さくても動かすと言う行為は同じなんだからと自分に暗示をかけて取り敢えず手裏剣を浮かせる事に注力する、

朝からずっとこの訓練してるんだ、ちょっと気晴らしに魚でも取って来ようと川までいくと普通のゴブリン達が魚を捕まえに川に入っていたからちょっと手伝ってあげた、

【俺が魚を浮かすからそれを捕まえてくれ】と念話を放つ、するとゴブリン達は納得したかのように川面を凝視する、俺が全力でサーチアンドデストロイでパコをすると大量の鮭が浮いて来た、それをゴブリン達が浮いた鮭を回収して漁を終える、

なんだかゴブリンから感謝の念話が送られて来た、

飯も食ったし練習再開だ、

結果 氷手裏剣を飛ばすことが出来る様になってきたんだ、まだあまり威力もないし20mくらいしか飛ばないんだけどね、出来る様になった事に感動してますよ。

あとね、大気中から水分を集める事が出来るようになった、これで体の水分を放出しなくて済みそうなんだ、

っで訓練方法は最初ね、小さなものからって事でやってみたんだ、一番小さなものでこの場に沢山あるもの、それは水だったんだ、

多少の湿気を感じられる場所なんだからこの水分集めて飲み水創れたら便利だよな~って事も有って水分を集めて見たらすぐに手裏剣一個分の水が集まったんだ、早速手裏剣をイメージしながら凍結させてから発射

とりあえず5m先の木に当ててみるとカンッといって少し刺さった、

あとは練習してもっと遠くまで飛ばせられるようにすればカッパ手裏剣が完成するよ。

結果、変化球って言うかある程度軌道をコントロール出来るようになりましたよ、これって念動力っぽいアレかな?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


俺は魔力が無くなるまで毎日ずっと練習している。

あれから早1週間、俺はこのゴブリンの軍団に溶け込んでいるよ、主に食料調達係としてね、

サーチアンドデストロイのパコで鮭を供給して安全な居場所を提供してもらっているんだ、

修行の甲斐あってかなり遠くまでカッパ手裏剣が飛ぶようになってきたんだね、それでそろそろ旅に出ようかとキングとメイジに挨拶に行くことに、

【キング本当にありがとう俺、また旅に出るよ、ゆっくり家を目指して帰るね】

【おう!気をつけて行けよ人間につかまると食われちまうからな】

【うん 捕まらない様にいくよ、ありがとね】

 俺は念話で伝えてこの場を離れる事にする、

コーナ商会を探さないといけないしね、そこそこ攻撃力も上がったしなんとか一人旅に出ても大丈夫なくらいになったからね、俺は裸のカッパ無装備状態から旅人状態へ変更してから俺はパオズの街を目指す、

井出たちは草鞋に手甲ローブでバンダナをマスク代りに付けている、背負子には生活用品一式と保存食といつもの行商人スタイルだ、

途中薬草を採取しながらパオズの街にたどり着いた、門番の人に身分証明のギルドカードを提示して早速冒険者ギルドの場所を聞いて先を急ぐ、

ギルドの扉を開けるとえらく物々しい空気と喧騒に溢れていた、

俺は受付に行って訊ねた「この騒ぎは一体どうしたことかのう?」例により爺さんのふりをして受付嬢に問いかける。

「はい、此処から2日程行ったところにゴブリンの軍団が現れたと言う報告があったんですよそれで斥候を出して確認したら500規模の軍団がいたので討伐クエストが出た所なんですよ、」

「ほうゴブリンの討伐クエストですかこれは大変ですなぁ」 そう答えながらキングが無事逃げおおせて行く事を祈ってみた、

っで第一発見者はラクーン商会との事、考えるとラクーン商会も運のない事だよなと、スタンピードにゴブリン軍団と連続してトラブルに巻き込まれてるんだからね、

 ラクーン商会は昨日のうちに次の商売の目的地に移動したらしいので無事を祈っておこう、それで俺は本来の目的のコーナ商会の手がかりを探そうと受付嬢に聞いてみる。

「ところでコーナ商会と言う行商人をご存知無いでしょうかのぅ」 と俺は尋ねてみた

「聞かない名前ですね、何を商いしているのでしょうか?」

「儂もわからんのじゃよ、知り合いにコーナ商会に言づてをたのまれましてのぅ」といつもの返しをする

この街でも手がかり無しか、とちょっと落胆するがもう一つの要件を切り出す、

「あと、薬草の買取をお願いしたいのじゃが何処へ行けばいいのかのぅ」

「はい、奥の買取カウンターが有りますからそちらへどうぞ、」と手を指して教えてくれたので礼を言って買取カウンターへ行く、

「すまんがこれを買い取ってくれんかのぅ」そう言いながら背負子から薬草を50束出す、

ギルド職員がそれを検査樽に漬けて発色具合を確認する

「おお!爺さん一本も雑草が入ってないぞ、すげえな」 ギルド職員の犬獣人が驚いていた、

「一応儂もこれでくっているからのぅふぉふぉふぉ」

「爺さん熟練の採集屋かよ、」と言いながらギルド職員は買取金額の25000Gを支払う、

これで宿代も稼いだしとりあえず落ち着こうと思いお勧めの宿を聞いてギルドを出る、

なんだかさっきから後ろに誰かくっついてきてると思ったら、いきなり殴られて金を出せとか言う冒険者崩れっぽい若い男が二人、ニヤニヤしながら立っていた、

「一応聞いてみるがお前らは強盗か追剥の類なのか?」

「い~や俺たちはあんたから無利子で有る時払いの催促なしで金を借りようとしてるだけだニダ、」

単なる強盗だったね、

「見も知らない奴に金を貸す義理も無いから他へ行ってくれ、そして俺をいきなり殴ったんだから、謝罪と賠償をもとめますよ、」と言ってみた、

「ゴタゴタ言わずに金を出せばいいニダ!おめーが金持ってるのは知ってるんだ25000Gをさっさとだせばいいニダ!」

ギルドで買取してたのを見ていた奴ららしいな、

もう一人の男が俺を蹴りながら「爺早く金を出すアル、出さないと蹴り続けるアルヨ、」

「お前ら、他人を殴ったり蹴ったりしたら逆にやり返される事は考えてないのか?」と俺は問うてみた

「爺が何言ってるアル、そんなことできるわけないアルよ、」

「ガタガタ言わずに早く金だすニダ!」

「わかった、手を出しなさい」と俺は言ってみた

なんだかこの語尾のアルとニダを聞いていたらかなりムカついて来た、そこで俺は至近距離でカッパ手裏剣を奴らの掌に向けて放つ、

「痛いアル、」「アイゴー」何だか変な悲鳴を上げていた、

カッパ手裏剣は二人の掌を貫通して地面に刺さっていた、

俺は起き上がりローブの埃を払いつつ、「服も汚れたし殴られて痛かったから慰謝料を出せよな」

「何を言ってるニダこっちの方が大けがしてるニダ謝罪と賠償を求めるニダ」

「んな物は正当防衛だしお前たちからふっ掛けてきた事だろう?当然賠償を求めるのはこちら側だ、」

そう言って俺はこいつらから財布を出させる、

1500Gしか入っていなかった、それを抜き取り空になった財布を足元に投げる、

「これに懲りてくだらない真似はしない方が良いですぞ、特に魔法使い相手にはね、ふぉふぉふぉ」

俺はそう言って氷の剣を作って見せて地面に刺して言った。

多分報復に来ることを予想しつつ宿に向かう、







続く


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