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Episode 8. 初依頼
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「じゃあ、あたしは小屋の周辺を巡回するから、マリーは外の敷地を見てて!」
マリーとローズは牧場荒らしの魔物を撃退する為に、作戦を練っていた。
牧場は多くの家畜を飼育している為、小屋だけでもかなりの広さだ。
それに加え、大きな敷地も持っている。
その為、家畜がいる小屋はローズが見張り、マリーは外の敷地で怪しい動きがないか監視することになった。
「うん!暗いけど見えないほどじゃないし、静かだから音も聞こえやすい。見通しのいいところで変な動きがないか監視しておくね!」
「そうね!ローブは紺色だから闇に紛れるけど、その金髪は目立つわね!帽子を被った方がいいかも!」
「そっか!一度、家に帰って準備しなきゃね!」
「ええ!あたしも剣を持ってこないといけないわ!」
マリーはローズと相談すると、一度、家に帰ることにした。
そして、再び戻ってくると、
「じゃあ、何かあったら大声を出すのよ!すぐに駆けつけるから!!」
そう言って、ローズは家畜小屋の方に歩いていった。
「私は...」
マリーは広い敷地のどこで監視しようか探し回る。
すると、外れの方に、大きな木箱が詰まれている場所を見つけた。
「あっ!あの箱に身を隠して周りを窺えばいいかも!!ちょうど外壁から牧場への通り道になるしね!」
そう言って、木箱の隙間に身を隠して監視することにした。
「・・・」
マリーは360度くまなく監視する。耳を澄ませ、不審な物音にも気をつけた。
(思ったよりずっと大変...それに今日は朝から冒険してたから...眠い...ダメ!気を抜いちゃ!!失敗したら冒険者クビになっちゃう!!)
マリーは気合を入れ直し、監視を続けるのだった。そして、
「マリー!マリー!!」
(あっ、ローズちゃんの声。そっか...私たち、ついに一緒に...)
そんなことを考えていると、
「マリー!!」
<パシッ!!>
ローズに頬をひっぱたかれてしまった。
「えっ!ローズちゃん?!私、どうしてここに...」
気づけば木箱にもたれかかって眠ってしまっていた。
「もう!マリーったら!!...もう朝よ!!結局、魔物は来なかったからいいけど...今夜は気をつけてね!!」
「ごめんなさい...」
ローズに怒られ、マリーはすっかり気を落としてしまった。
☆彡彡彡
そして、その夜。
「よし!昼間はぐっすり眠ったし、今夜は頑張るぞ!!」
自分の頬を叩いて気合を入れるとマリーは監視を開始した。
(ホント、何もないなぁ...)
監視を始めてから人っ子一人、猫一匹通らない。
何か変化があれば気も紛れるのだが、ひらすら退屈な時間が流れていった。
「ふう...」
水筒のふたを開け、水を飲む。時折こうしていなければ、気が狂いそうだった。
(やだ、全部飲んじゃった...)
真夜中を過ぎた頃、マリーは水筒の水を飲み干してしまっていた。
(朝まで持つかな...)
それは退屈だけの問題ではなかった。
マリーはさっきから足をもじもじしている。
(・・・)
必死にそのことを考えないようにしている。
しかし、額から汗がにじんできた。
(やだ...水飲みすぎたかも...)
もじもじが激しくなる。意識が周りから薄れていく。
(ダメ...もう限界...これじゃ監視もできない。おトイレを借りて...)
しかし、それができないことに気づく。
(こんな真夜中に?!それに監視の途中なのよ!私、ただでさえ信用されてないのに、やる気ないと思われちゃう!!)
しかし、限界は間近だった。
(!!今、ちょっと...漏れた?やだ!新しい下着が...)
マリーは周りを見回す。
(だ、誰もいないよね!!っていうかもう何時間も誰も見てないし...ここで...しちゃおっかな...)
マリーの顔が赤くなった。
(ちょっとスコップで掘って...)
何があるか分からないので持ってきていたスコップで地面を掘る。
(よし!ここで...)
マリーはもう一度、周りを見回すと思い切って下着を下げた。
そしてローブを腰までたくし上げる。
(やだ、私...こんな所で...こんな格好...)
しかし、生理現象は待ってくれない。
マリーは穴の上で腰を落とした。
そして...真っ赤になりながらお腹の力を抜いた。
「!!!」
マリーの顔が羞恥に歪んだ。
それもそうだ。さんざん我慢して出た音は...
(す、すごい音...周りが静かだから尚更...ローズちゃんの所まで聞こえてるんじゃ...)
ローズがマリーのしている事に気づくかもしれない。
それはマリーにとって、耐えられないほど恥ずかしい事だった。
(ローズちゃんに知られたら...きっと変態だと思われる!そしたら嫌われて...パーティ、解散されちゃうかも!!)
そうはいっても、一度出始めたものは止まらない。周りに水音が響き渡った。
(ふう...やっと終わった...後はにおわないように穴を埋めて...)
服を直すと、マリーが掘った穴を埋める。その時、
「来たわね!!」
ローズの声が聞こえた。
「えっ!!」
「ギャ~~~!!」
マリーの驚く声と何者かの断末魔の声。
振り向くと、一匹のコボルドがマリーの前で絶命していた。その先には...
「ロ、ローズちゃん!!」
マリーがローズを見つめる。すると、
「ついに現れたわ!!きっとマリーの出した音とにおいに誘われたのね!!よくやったわ!!」
そのローズの言葉に、
「いや~~~~~~~~~!!!」
マリーはこの世のものとは思えない悲鳴を上げる。
すると、いつの間にか二人を取り囲んでいた10匹ほどのコボルドが、その声に驚き、一瞬、硬直した。
「隙あり!!」
ローズはその瞬間を見逃さない。
一気にコボルドとの距離を詰めると、円を描くように横薙ぎに斬り捨てていく。
その一薙ぎで5、6匹のコボルドが倒された。
「ギャッ!ギャッ!」
その様子に恐れをなしたコボルドたちが逃げていく。
しかし、ローズは素早い足さばきで距離を詰め、逃げるコボルドたちを一匹ずつ倒していく。そして、
「ギャ~~~~~!!」
最後の一匹が絶命した。
そしてしばらく後、
「マリー~~~!!ちょっとこっち来て~~~!!」
ローズの呼ぶ声が遠くから聞こえた。
「・・・はっ!ローズちゃんの声!行かなくちゃ!!」
マリーは放心状態だったが、我に返り、足を進める。
声の方向に歩いていくと、コボルドの死体が一体、また一体と転がっていた。
そして、街の外壁の近くで最後の一体が見つかる。
ローズがいたのは外壁に沿った草むらだった。
「ここ見て!」
ローズの声に指差している方向を見つめると、そこには灌木に隠れるように、人一人が通れるくらいの穴が開いていた。
「もしかして!」
マリーはある可能性に気づく。
「そうよ!コボルドたちは壁の外から穴を掘って街の中に入ってきていたのよ!」
それなら外壁の中でなぜ、家畜が襲われたのかの説明がつく。
「じゃあ、穴を塞げば!!」
「そうね!しばらくは被害がなくなると思うわ!!ただ、コボルドがまた、穴を掘る可能性は残るけどね!」
マリーの案にローズが同意した。
「じゃあ、早速!!」
マリーはオーガの側に穴を掘った時と同じ要領で、コボルドが掘った穴を埋めることにする。
「『武器強化』!『筋力強化』!」
スコップを大きなシャベルに変え、筋力を増した腕で土をすくい、どんどんと穴を埋めていく。
「でも、なんでコボルドさんたちは、わざわざ穴を掘ってまで街に入ろうとしたのかな?」
マリーが作業をしながらローズに話しかける。
「そうなのよね!普通は山の洞窟に住んでいて、人間にもあまりちょっかいを出さないのに...」
しかし、ローズにもその答えは思いつかないようだった。
「山で何か起こってるとか?」
マリーが何となく言うと、
「...その可能性はあるわね...最近、ギルドが近くの山に調査団を派遣したのよ!そのうち何か情報が入ってくるかもしれないわ!」
とローズが自分の知っている情報を教えてくれた。
「そこらへんが解決しないと安心はできないよね!でも私たちに出来るのはここまで...」
そう言っているうちに穴を塞ぎ終わったようだ。
「そうね!ここまでしたら十分、納得してもらえると思うわ!!明日の朝に牧場主とギルドに報告しましょう!!」
ローズはそう言って、安心したような顔を見せるのだった。
マリーとローズは牧場荒らしの魔物を撃退する為に、作戦を練っていた。
牧場は多くの家畜を飼育している為、小屋だけでもかなりの広さだ。
それに加え、大きな敷地も持っている。
その為、家畜がいる小屋はローズが見張り、マリーは外の敷地で怪しい動きがないか監視することになった。
「うん!暗いけど見えないほどじゃないし、静かだから音も聞こえやすい。見通しのいいところで変な動きがないか監視しておくね!」
「そうね!ローブは紺色だから闇に紛れるけど、その金髪は目立つわね!帽子を被った方がいいかも!」
「そっか!一度、家に帰って準備しなきゃね!」
「ええ!あたしも剣を持ってこないといけないわ!」
マリーはローズと相談すると、一度、家に帰ることにした。
そして、再び戻ってくると、
「じゃあ、何かあったら大声を出すのよ!すぐに駆けつけるから!!」
そう言って、ローズは家畜小屋の方に歩いていった。
「私は...」
マリーは広い敷地のどこで監視しようか探し回る。
すると、外れの方に、大きな木箱が詰まれている場所を見つけた。
「あっ!あの箱に身を隠して周りを窺えばいいかも!!ちょうど外壁から牧場への通り道になるしね!」
そう言って、木箱の隙間に身を隠して監視することにした。
「・・・」
マリーは360度くまなく監視する。耳を澄ませ、不審な物音にも気をつけた。
(思ったよりずっと大変...それに今日は朝から冒険してたから...眠い...ダメ!気を抜いちゃ!!失敗したら冒険者クビになっちゃう!!)
マリーは気合を入れ直し、監視を続けるのだった。そして、
「マリー!マリー!!」
(あっ、ローズちゃんの声。そっか...私たち、ついに一緒に...)
そんなことを考えていると、
「マリー!!」
<パシッ!!>
ローズに頬をひっぱたかれてしまった。
「えっ!ローズちゃん?!私、どうしてここに...」
気づけば木箱にもたれかかって眠ってしまっていた。
「もう!マリーったら!!...もう朝よ!!結局、魔物は来なかったからいいけど...今夜は気をつけてね!!」
「ごめんなさい...」
ローズに怒られ、マリーはすっかり気を落としてしまった。
☆彡彡彡
そして、その夜。
「よし!昼間はぐっすり眠ったし、今夜は頑張るぞ!!」
自分の頬を叩いて気合を入れるとマリーは監視を開始した。
(ホント、何もないなぁ...)
監視を始めてから人っ子一人、猫一匹通らない。
何か変化があれば気も紛れるのだが、ひらすら退屈な時間が流れていった。
「ふう...」
水筒のふたを開け、水を飲む。時折こうしていなければ、気が狂いそうだった。
(やだ、全部飲んじゃった...)
真夜中を過ぎた頃、マリーは水筒の水を飲み干してしまっていた。
(朝まで持つかな...)
それは退屈だけの問題ではなかった。
マリーはさっきから足をもじもじしている。
(・・・)
必死にそのことを考えないようにしている。
しかし、額から汗がにじんできた。
(やだ...水飲みすぎたかも...)
もじもじが激しくなる。意識が周りから薄れていく。
(ダメ...もう限界...これじゃ監視もできない。おトイレを借りて...)
しかし、それができないことに気づく。
(こんな真夜中に?!それに監視の途中なのよ!私、ただでさえ信用されてないのに、やる気ないと思われちゃう!!)
しかし、限界は間近だった。
(!!今、ちょっと...漏れた?やだ!新しい下着が...)
マリーは周りを見回す。
(だ、誰もいないよね!!っていうかもう何時間も誰も見てないし...ここで...しちゃおっかな...)
マリーの顔が赤くなった。
(ちょっとスコップで掘って...)
何があるか分からないので持ってきていたスコップで地面を掘る。
(よし!ここで...)
マリーはもう一度、周りを見回すと思い切って下着を下げた。
そしてローブを腰までたくし上げる。
(やだ、私...こんな所で...こんな格好...)
しかし、生理現象は待ってくれない。
マリーは穴の上で腰を落とした。
そして...真っ赤になりながらお腹の力を抜いた。
「!!!」
マリーの顔が羞恥に歪んだ。
それもそうだ。さんざん我慢して出た音は...
(す、すごい音...周りが静かだから尚更...ローズちゃんの所まで聞こえてるんじゃ...)
ローズがマリーのしている事に気づくかもしれない。
それはマリーにとって、耐えられないほど恥ずかしい事だった。
(ローズちゃんに知られたら...きっと変態だと思われる!そしたら嫌われて...パーティ、解散されちゃうかも!!)
そうはいっても、一度出始めたものは止まらない。周りに水音が響き渡った。
(ふう...やっと終わった...後はにおわないように穴を埋めて...)
服を直すと、マリーが掘った穴を埋める。その時、
「来たわね!!」
ローズの声が聞こえた。
「えっ!!」
「ギャ~~~!!」
マリーの驚く声と何者かの断末魔の声。
振り向くと、一匹のコボルドがマリーの前で絶命していた。その先には...
「ロ、ローズちゃん!!」
マリーがローズを見つめる。すると、
「ついに現れたわ!!きっとマリーの出した音とにおいに誘われたのね!!よくやったわ!!」
そのローズの言葉に、
「いや~~~~~~~~~!!!」
マリーはこの世のものとは思えない悲鳴を上げる。
すると、いつの間にか二人を取り囲んでいた10匹ほどのコボルドが、その声に驚き、一瞬、硬直した。
「隙あり!!」
ローズはその瞬間を見逃さない。
一気にコボルドとの距離を詰めると、円を描くように横薙ぎに斬り捨てていく。
その一薙ぎで5、6匹のコボルドが倒された。
「ギャッ!ギャッ!」
その様子に恐れをなしたコボルドたちが逃げていく。
しかし、ローズは素早い足さばきで距離を詰め、逃げるコボルドたちを一匹ずつ倒していく。そして、
「ギャ~~~~~!!」
最後の一匹が絶命した。
そしてしばらく後、
「マリー~~~!!ちょっとこっち来て~~~!!」
ローズの呼ぶ声が遠くから聞こえた。
「・・・はっ!ローズちゃんの声!行かなくちゃ!!」
マリーは放心状態だったが、我に返り、足を進める。
声の方向に歩いていくと、コボルドの死体が一体、また一体と転がっていた。
そして、街の外壁の近くで最後の一体が見つかる。
ローズがいたのは外壁に沿った草むらだった。
「ここ見て!」
ローズの声に指差している方向を見つめると、そこには灌木に隠れるように、人一人が通れるくらいの穴が開いていた。
「もしかして!」
マリーはある可能性に気づく。
「そうよ!コボルドたちは壁の外から穴を掘って街の中に入ってきていたのよ!」
それなら外壁の中でなぜ、家畜が襲われたのかの説明がつく。
「じゃあ、穴を塞げば!!」
「そうね!しばらくは被害がなくなると思うわ!!ただ、コボルドがまた、穴を掘る可能性は残るけどね!」
マリーの案にローズが同意した。
「じゃあ、早速!!」
マリーはオーガの側に穴を掘った時と同じ要領で、コボルドが掘った穴を埋めることにする。
「『武器強化』!『筋力強化』!」
スコップを大きなシャベルに変え、筋力を増した腕で土をすくい、どんどんと穴を埋めていく。
「でも、なんでコボルドさんたちは、わざわざ穴を掘ってまで街に入ろうとしたのかな?」
マリーが作業をしながらローズに話しかける。
「そうなのよね!普通は山の洞窟に住んでいて、人間にもあまりちょっかいを出さないのに...」
しかし、ローズにもその答えは思いつかないようだった。
「山で何か起こってるとか?」
マリーが何となく言うと、
「...その可能性はあるわね...最近、ギルドが近くの山に調査団を派遣したのよ!そのうち何か情報が入ってくるかもしれないわ!」
とローズが自分の知っている情報を教えてくれた。
「そこらへんが解決しないと安心はできないよね!でも私たちに出来るのはここまで...」
そう言っているうちに穴を塞ぎ終わったようだ。
「そうね!ここまでしたら十分、納得してもらえると思うわ!!明日の朝に牧場主とギルドに報告しましょう!!」
ローズはそう言って、安心したような顔を見せるのだった。
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