4 / 45
Burst 4. オトメの旅立ち
しおりを挟む
「私、オーパイへ行く!」
オトメは『冒険者検定一級』の合格パーティの場で高らかに宣言した。
一瞬、場が静まる。
家族一同、『相変わらず何言ってんだこの人』という顔をしている。
「オーパイって何?」
その後、代表して弟が尋ねてきた。
実は空気の読める人なのかもしれない。
「オーパイっていうのはね、伝説の街で、そこへ行くと胸の大きさを変えてもらうことができるの!」
また、場が静まる。
今度はお父さんが聞いてきた。
「そんな話、聞いたことがないが...誰に聞いたんだ?確かな話なんだろうな?」
そう言いながらもその顔はまともに受け取っていない。
「確かだよ!だって、街のお婆さんに聞いたんだもん。お婆さんはすごいんだよ!私に『内なるバースト・パワー』を教えてくれたお婆さんもいるの!」
三度、場が静まる。
「で、そのお婆さんはどこにいるんだ?」
お父さんが聞く。
「知らない。必要な人しか会うことができないんだって!」
今度は全員、頭をかかえてしまった。
「母さん。育て方を間違ったんじゃないか?」
お父さんがお母さんを問い詰める。
「まあ!私のせいだっていうの!大体、お父さんが甘やかすから...」
今度は夫婦げんかになってしまった。
「ふふふ。仲がいいね!じゃあ、私は準備があるから...」
席を立とうとするオトメをお父さんが止める。
「待てぃ!!」
「何?私、忙しいんだけど...」
そう言いながらも席につくオトメ。
「お前、旅がどんなに危険か分かっているのか?魔物だって出るんだぞ!」
「あぁ、それなら問題ないよ」
お父さんが警告するが、弟が大丈夫だという。
「どういうことだ?」
「ねぇちゃんはアンダーAだから魔物には絶対に狙われない。しかも『冒険者検定一級』を持ってるから、移動するだけでお金がもらえる。タダで旅がし放題だよ」
「そ、そんな上手い話が...」
「『冒険者検定』作った人が、想定してなかったんだろうね。『一級』なんてDでも落ちる人の方が多いんだから」
「・・・」
「問題はねぇちゃんがいつあきらめて帰ってくるかってこと!一年とか期限を決めて、それまでに見つからなかったら、大人しく家に帰ってきてもらうことにしたらいいんじゃない?」
「サトル、お前頭いいな...」
お父さんは弟がここまで『聡い』とは思っていなかったようだ。
っていうか、弟、名前あったんだ...
「よし!一年だけ旅を許す!それまでに見つからなかったら帰ってくること!いいな!」
「三年でお願いします!」
オトメが土下座する。
「お前...実は半信半疑なんじゃ...」
お父さんが怪しむが、サトルがアドバイスをする。
「いいんじゃない!その代わり、絶対に約束を破らないこと!それでいいよね!」
「しかし...」
納得しないお父さんにサトルが耳打ちする。
(「中途半端に言ってもまた勝手に出てくよ。本人の口から『三年』っていう言葉を出せたんだから、それで良しとしようよ」)
(「お前、誰に似たんだ...」)
お父さんは自分の家長としての立場が揺らいでいるのを感じていた。
「よし!でも絶対に三年経ったら帰ってくるんだぞ!約束だからな!」
「ありがとう!お父さん!」
「ただ、そうは言っても女の子の一人旅だ!準備はしっかりするんだぞ!」
「うん、分かってる!早速、明日おニューのドレス買いに行かなくちゃ!」
「お前、何しに行くんだ...」
心配事の減らないお父さんであった。
「ねぇちゃん、一応アドバイスしとくけど、街道が整備されてるとはいえ、服は汚れるよ。それに長旅になるから丈夫な服がいいかな。買い替えると余計なお金もかかるでしょ!何が起こるか分からないからお金には余裕を持たせないと...」
「でも、私、可愛い服がないと生きていけないの!」
「可愛い服を着るなとは言わないよ。ただ、必要最小限にしておけばいいだけの話さ」
「そ、そうだね!さとるん。たまにはいいこと言うじゃない!」
「その、『さとるん』止めてよ!もう14なんだからさぁ...」
「だって、そっちの方が可愛いんだもん!お爺さんになってもそう呼んであげるからね!」
「・・・」
「オトメにかかったらサトルも形無しね!学校じゃモテモテなのにね!」
「えっ、そうなの!」
お母さんの言葉にオトメはビックリする。
「そうよ。この顔に大人びた言動。頭もいいときたらモテない方がおかしいわ。もう三人もお嫁さん候補がいるのよ!」
「お母さん!」
サトルは赤くなって止めるが、オトメはショックだったようだ。
「さとるん、不潔よ~~~!え~~ん、さとるんが不良になった~~!」
泣きながら自分の部屋へと走っていった。
「お母さん、余計なこと言うから...」
サトルは恥ずかしげだ。
「ふふふ。自分の弟がモテるのは姉として複雑よねぇ~。オトメもこれで少しは大人になってくれたらいいんだけど...」
「サトル...お前、そんなにモテたんだ...」
ここにも一人、ショックを受けている男がいた。
・・・
そして、なんだかんだで旅立ちの日がきた。
「オトメ!気をつけるのよ!街を出たら何が起こるか分からないんだから...」
「オトメ!辛くなったらいつでも戻ってきていいんだぞ!父さん、ずっと待ってるからな!」
「ねぇちゃん、まぁ気が済むまでやっておいでよ。でもあまり長引いて婚期を逃さないようにね」
それぞれがオトメの身を案じて言葉をかける。
「大丈夫よ!きっとオーパイでおっきな胸を手に入れて、可愛い下着つけちゃうんだから!期待して待っててね!っと、男の子には刺激が強すぎたかな!」
パチッと可愛くウインクする。
「「「・・・」」」
相変わらずマイペースなオトメは、見つからずに帰ってくる可能性などこれっぽっちも考えていないようであった。
服装は丈夫な麻のワンピースだ。青色をしている。
みんなはパンツスタイルがいいと言ったのだが、スカートだけは譲れないようだった。
色も紺色を勧めたのだが、せめぎあいの結果、落ち着いた青になった。
靴はピンクのスニーカー。
きっと汚れて悲惨な色になるだろうが、これも本人が首を縦に振らなかった。
髪には赤のリボンをしている。
オトメはこの地方ではメジャーな黒髪で、肩まで伸びている。
リボンがあれば邪魔なら結べるだろう...というのは建前で、もう、このころにはダメ出しをする気力が家族にはなかった。
肩には大きめのリュックを背負っている。
中にはスペアの衣服。おしゃれ用の服。身の回りの小道具。携帯食料と水筒。それに懐中電灯だけだ。
基本的に舗装された街道を行くし、途中で休憩所や宿泊できる場所もある。
もし、必要ならレンタルすればいいので、わざわざ重い荷物を持っていく必要もない。
便利な世界だ。
このリュックスタイルも、一もめ二もめしたのだが、無理やり持たせた。
なぜなら、バッグだとどう考えても長旅には向かないし、戦闘になった時にも邪魔になる。
いくら狙われないといっても、冒険者である以上、その可能性は考慮すべきだろう。
何か、本人よりも周りの人間の方が真面目に冒険を考えている気がするが、何とかオトメに最低限の冒険者の格好をさせることができた...かもしれない。
「じゃあ、行くね!」
オトメは振り返って、歩き出した。
(私はもう振り返らない!前だけを見て歩き続けるの!)
「ねぇちゃん、カード!」
オトメは移動距離計測用の端末にカードをタッチするのを忘れていた。
決心して一秒、オトメは後ろを振り返るのだった。
オトメは『冒険者検定一級』の合格パーティの場で高らかに宣言した。
一瞬、場が静まる。
家族一同、『相変わらず何言ってんだこの人』という顔をしている。
「オーパイって何?」
その後、代表して弟が尋ねてきた。
実は空気の読める人なのかもしれない。
「オーパイっていうのはね、伝説の街で、そこへ行くと胸の大きさを変えてもらうことができるの!」
また、場が静まる。
今度はお父さんが聞いてきた。
「そんな話、聞いたことがないが...誰に聞いたんだ?確かな話なんだろうな?」
そう言いながらもその顔はまともに受け取っていない。
「確かだよ!だって、街のお婆さんに聞いたんだもん。お婆さんはすごいんだよ!私に『内なるバースト・パワー』を教えてくれたお婆さんもいるの!」
三度、場が静まる。
「で、そのお婆さんはどこにいるんだ?」
お父さんが聞く。
「知らない。必要な人しか会うことができないんだって!」
今度は全員、頭をかかえてしまった。
「母さん。育て方を間違ったんじゃないか?」
お父さんがお母さんを問い詰める。
「まあ!私のせいだっていうの!大体、お父さんが甘やかすから...」
今度は夫婦げんかになってしまった。
「ふふふ。仲がいいね!じゃあ、私は準備があるから...」
席を立とうとするオトメをお父さんが止める。
「待てぃ!!」
「何?私、忙しいんだけど...」
そう言いながらも席につくオトメ。
「お前、旅がどんなに危険か分かっているのか?魔物だって出るんだぞ!」
「あぁ、それなら問題ないよ」
お父さんが警告するが、弟が大丈夫だという。
「どういうことだ?」
「ねぇちゃんはアンダーAだから魔物には絶対に狙われない。しかも『冒険者検定一級』を持ってるから、移動するだけでお金がもらえる。タダで旅がし放題だよ」
「そ、そんな上手い話が...」
「『冒険者検定』作った人が、想定してなかったんだろうね。『一級』なんてDでも落ちる人の方が多いんだから」
「・・・」
「問題はねぇちゃんがいつあきらめて帰ってくるかってこと!一年とか期限を決めて、それまでに見つからなかったら、大人しく家に帰ってきてもらうことにしたらいいんじゃない?」
「サトル、お前頭いいな...」
お父さんは弟がここまで『聡い』とは思っていなかったようだ。
っていうか、弟、名前あったんだ...
「よし!一年だけ旅を許す!それまでに見つからなかったら帰ってくること!いいな!」
「三年でお願いします!」
オトメが土下座する。
「お前...実は半信半疑なんじゃ...」
お父さんが怪しむが、サトルがアドバイスをする。
「いいんじゃない!その代わり、絶対に約束を破らないこと!それでいいよね!」
「しかし...」
納得しないお父さんにサトルが耳打ちする。
(「中途半端に言ってもまた勝手に出てくよ。本人の口から『三年』っていう言葉を出せたんだから、それで良しとしようよ」)
(「お前、誰に似たんだ...」)
お父さんは自分の家長としての立場が揺らいでいるのを感じていた。
「よし!でも絶対に三年経ったら帰ってくるんだぞ!約束だからな!」
「ありがとう!お父さん!」
「ただ、そうは言っても女の子の一人旅だ!準備はしっかりするんだぞ!」
「うん、分かってる!早速、明日おニューのドレス買いに行かなくちゃ!」
「お前、何しに行くんだ...」
心配事の減らないお父さんであった。
「ねぇちゃん、一応アドバイスしとくけど、街道が整備されてるとはいえ、服は汚れるよ。それに長旅になるから丈夫な服がいいかな。買い替えると余計なお金もかかるでしょ!何が起こるか分からないからお金には余裕を持たせないと...」
「でも、私、可愛い服がないと生きていけないの!」
「可愛い服を着るなとは言わないよ。ただ、必要最小限にしておけばいいだけの話さ」
「そ、そうだね!さとるん。たまにはいいこと言うじゃない!」
「その、『さとるん』止めてよ!もう14なんだからさぁ...」
「だって、そっちの方が可愛いんだもん!お爺さんになってもそう呼んであげるからね!」
「・・・」
「オトメにかかったらサトルも形無しね!学校じゃモテモテなのにね!」
「えっ、そうなの!」
お母さんの言葉にオトメはビックリする。
「そうよ。この顔に大人びた言動。頭もいいときたらモテない方がおかしいわ。もう三人もお嫁さん候補がいるのよ!」
「お母さん!」
サトルは赤くなって止めるが、オトメはショックだったようだ。
「さとるん、不潔よ~~~!え~~ん、さとるんが不良になった~~!」
泣きながら自分の部屋へと走っていった。
「お母さん、余計なこと言うから...」
サトルは恥ずかしげだ。
「ふふふ。自分の弟がモテるのは姉として複雑よねぇ~。オトメもこれで少しは大人になってくれたらいいんだけど...」
「サトル...お前、そんなにモテたんだ...」
ここにも一人、ショックを受けている男がいた。
・・・
そして、なんだかんだで旅立ちの日がきた。
「オトメ!気をつけるのよ!街を出たら何が起こるか分からないんだから...」
「オトメ!辛くなったらいつでも戻ってきていいんだぞ!父さん、ずっと待ってるからな!」
「ねぇちゃん、まぁ気が済むまでやっておいでよ。でもあまり長引いて婚期を逃さないようにね」
それぞれがオトメの身を案じて言葉をかける。
「大丈夫よ!きっとオーパイでおっきな胸を手に入れて、可愛い下着つけちゃうんだから!期待して待っててね!っと、男の子には刺激が強すぎたかな!」
パチッと可愛くウインクする。
「「「・・・」」」
相変わらずマイペースなオトメは、見つからずに帰ってくる可能性などこれっぽっちも考えていないようであった。
服装は丈夫な麻のワンピースだ。青色をしている。
みんなはパンツスタイルがいいと言ったのだが、スカートだけは譲れないようだった。
色も紺色を勧めたのだが、せめぎあいの結果、落ち着いた青になった。
靴はピンクのスニーカー。
きっと汚れて悲惨な色になるだろうが、これも本人が首を縦に振らなかった。
髪には赤のリボンをしている。
オトメはこの地方ではメジャーな黒髪で、肩まで伸びている。
リボンがあれば邪魔なら結べるだろう...というのは建前で、もう、このころにはダメ出しをする気力が家族にはなかった。
肩には大きめのリュックを背負っている。
中にはスペアの衣服。おしゃれ用の服。身の回りの小道具。携帯食料と水筒。それに懐中電灯だけだ。
基本的に舗装された街道を行くし、途中で休憩所や宿泊できる場所もある。
もし、必要ならレンタルすればいいので、わざわざ重い荷物を持っていく必要もない。
便利な世界だ。
このリュックスタイルも、一もめ二もめしたのだが、無理やり持たせた。
なぜなら、バッグだとどう考えても長旅には向かないし、戦闘になった時にも邪魔になる。
いくら狙われないといっても、冒険者である以上、その可能性は考慮すべきだろう。
何か、本人よりも周りの人間の方が真面目に冒険を考えている気がするが、何とかオトメに最低限の冒険者の格好をさせることができた...かもしれない。
「じゃあ、行くね!」
オトメは振り返って、歩き出した。
(私はもう振り返らない!前だけを見て歩き続けるの!)
「ねぇちゃん、カード!」
オトメは移動距離計測用の端末にカードをタッチするのを忘れていた。
決心して一秒、オトメは後ろを振り返るのだった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる